記事のタイトルをつけるとき、押さえておくべき5つのポイント
ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレインで情報発信全般を担当している桜川です。「R25式モバイル」「NAVERまとめ」「LINE NEWS」など、過去に関わってきたメディアで延べ3万記事以上にタイトルをつけてきた経験から、タイトルワークのポイントをお伝えしたいと思います。
結論から言うと、ポイントはこの5つです。
それぞれについて解説します。
※それぞれのポイントに関して具体例もつけていますが、これが正解というわけではなく、あくまでも参考としてご認識いただければ幸いです。
1. 長さ
まず、ひと目で何が書いてあるかを判断できる適度な長さであることは重要です。長すぎると頭に入ってきづらいですし、短すぎると情報量が少なくなるので訴求力が弱まります。
経験上、タイトルを分節(文を不自然にならない程度に区切ったときの最小のまとまり)に分けたとき、5〜6文節以内に収まると瞬間的に脳が認識しやすいです。
またSNS、検索、キュレーションメディアなどで表示される枠の文字数も踏まえて考えると、おおむね20文字〜28文字あたりを目安とするのがいいと思います。
2. 強さ
日々、私たちは膨大な情報量にさらされています。その中で目を引けるように強い表現にできるかが勝負の分かれ目です。
ただ、言葉の強さだけに囚われると「釣り」になりがちで、信頼性の低下につながりかねません。あくまでも流し見してても目が止まってしまう「違和感」を演出するという観点で考えてみるのがいいと思います。
3. 読みやすさ
視覚的に読みにくい組み合わせの文字列はスルーされてしまいます。日本語は漢字、かな、英数字、記号と使える文字が多いので、うまく利用して空白をデザインしましょう。
4. 滑らかさ
これは見落としがちな観点ですが、頭の中でタイトル文字列を読んだとき、読みやすい=口触りが滑らかであることも大事です。人には自分が読みたいリズムで読みたいんですよね。
日本語は五七調など独特のテンポがあるので、この音の区切りと文節の区切りが同期すると心地よく読め、意味が頭に入ってきやすくなります。これが逆にずれると、心地悪さのほうに意識が奪われてしまい、内容に素直に入っていきづらいです。
5. 期待感
最後に記事を届ける相手に「読んでおいたほうがいい」と、期待感を抱いてもらうための工夫です。
ポイントとしては「事実を記述」するのではなく「期待値を表現」することです。書き手としては内容を理解しているので、意外とそのままを書いてしまいがちですが、そこから一歩踏み込んで、相手が期待感を抱くような表現に落とし込むことにこだわりましょう。
そのためにも届けたい相手がどういう人物で、どういうことに興味をそそられるかを想像することも重要です。
最後に
今回はあくまでも基本的なポイントをお伝えしました。
タイトルは言葉の組み合わせでその印象をガラリと変えますし、そのときどきの環境によっても訴求力は変わってきます。また、基本をあえて裏切ることで光る表現にできることもあります。
タイトル以外にも言えることですが、クリエイティブに近道はありません。ああでもない、こうでもないと逡巡することこそが伝わるタイトルにつながると思います。
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