どうしてもっと深く掘り下げないの?

3月9日(月)

無事に燃えるゴミを出すことができた。安心して二度寝。10時頃起き出す。せっかく時間があるので和風の朝食を用意しようと思う。昨日食材を買ってきたことだし。一つのフライパンで目玉焼きと、鮭とエノキのバターホイル焼き。ゴマとタマネギのスープに白いご飯。ついでに明日の朝食用に塩豆腐を仕込む。

食べながら成瀬巳喜男「女の中にいる他人」を観る。ストーリーは読めるけれど飽きない飽きない。いいところで雨が降ったり雷が鳴ったりする。

これでレンタルしてきた成瀬巳喜男作品は全部。他は借りられてしまっていたのだ。機会を見つけて他の作品も観たい。「めし」とか「晩菊」とか。

『病牀六尺』から日記本を立て続けに読んでいたのでその流れで、買ってあった若い女性の日記を手に取る。一気に最後まで読んでしまった。twitterでみんな絶賛していたけれど、私はこの作品を好きではないし、評価しない。出来事のセンセーショナルさで関心を集めようとしていないのはわかる。書き手の率直さ誠実さも伝わってくる。だけど、感情や人間関係の上澄みの部分だけをさらって文章にしているような感じがする。せっかく文で記録することを選んだのに、どうしてもっと深く掘り下げないの?

いやしかしこれは自分に跳ね返ってくる言葉だな。書く力が足りないのか、思考停止しているのか、不勉強ゆえか。全然掘り下げられていないのは私だ。

夕方5時から、お世話になった人と二人で田町の焼き鳥と日本酒のお店に。「こういういい店に誰と一緒に行こうかと考えたら、早乙女が思い浮かんで」と言ってもらう。ありがたいことである。酒解禁してよかった。

たしかに、日本酒がよいものばかり。焼き鳥6本はお任せで。ふわふわのささみに始まり、振り袖肉や手羽など脂の多い肉に進んでいく。日本酒が進みすぎて困る。

鳥は一羽まるまる冷蔵庫から出して奥の方で解体していた。ミッドサマー!

最後に、名物だという親子丼を二人で一つ食べて解散した。もちろんいいお値段で、しっかり割り勘だった。たくさん飲んだのに飲み足りない気がして、帰ってビールを飲み直してしまう。こうして一日が、掘り下げられない日記が終わる。

#日記 #エッセイ #酒

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