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【推し短歌】離婚を支えてくれた推し

月墜ちて黒い夜空を見上げれば
ご覧よあれが北極星だ

私の推し、フロイド・リーチに出会ったのは、私が神様みたいに信仰し愛していた夫と、互いに擦り切れてしまうまで傷つけ合って離婚した後のことでした。

離婚する前の私は、当時の夫の機嫌にいつも怯え、捨てられるのではないかと怯え、仮初の幸福の終焉に怯え、ちっとも自由ではありませんでした。
生来かなりマイペースな性分だった私は、人を狂わせる月のような、得体の知れない魅力のある彼に翻弄されていたんです。

離婚をした時、私の人生には何もありませんでした。
命を賭して愛したひと──人間誰しも命なんか賭けられたら逃げてしまうものなので彼が逃げるのも無理はないと言えば無理も無いですね──を失えば、空は黒く、夜は暗く、私はどうやってこの先の人生を照らしたものかと悩み、孤独に苛まれました。

そこに現れたのが推しのフロイドくんです。

フロイドくんは気まぐれで自由で、何にも縛られない。そのくせ努力家で、やりたいことに対して直向きに頑張る少年です。
まさしく私のなりたい姿をしていました。
彼みたいなひとになりたい。
古来より船乗りの標となった北極星のように、彼は私の人生に方針を与えてくれました。

フロイドくん、いつも私に元気をくれてありがとう。
君が自由に陸を駆けるのを見ていられるだけで、私は凡ゆることを頑張れます。

枢やな先生、フロイドくんを生み出してくれてありがとうございます。
命を救われたと言っても過言ではありません。

私は明日も、フロイドくんのように自由に、なりたい自分になるための努力を惜しまずにいられます。

#推し短歌

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