見出し画像

幼稚園児の闇のゲーム【日記:2023/08/24】

5歳の頃、幼稚園で「毛虫の毛抜き」なるゲームが流行ったことがある。
春になると学校で大量発生し、刺してくるもんだから嫌われている、あの小さいブラシみたいな虫の毛を抜いてただの芋虫にしてやろうという、そういう遊びだ。

今思うと、初期遊戯王の闇のゲームみたいに相当にイカれていて普通に危ないのだが、なぜか当時は泥だんご作りをも上回る大人気アトラクションで、同年代男子の6割が熱狂していた。
私もその例に漏れない人間で、なんなら園内上位ランカーだった。
学年トップのチビは指も小さい。小さい指は細かい毛を正確に抜き取るのだ。

加えて言えば、私は毛虫のピックも上手かった。後々カードゲーマーに育つ片鱗がこの頃からあったのだろう。
可能な限り毛が長い個体を素早く選び出すのにも長けていた。毛が長い種類はほとんど刺してこないし、ばらけているので一本一本掴みやすいためこのゲームにおいては機体の選択が非常に大事なのだ。

……とまあ軽く語ってきた訳だが、多分誰もこんなイカれたことはやったことないし、やろうと思ったこともないだろう。
”子供の想像力って素晴らしいですね!”では片づけられないキショさだし、少なくとも私が会ったことある人で経験者は一人もいなかったし。

……別に全く悲しくはないが。
ただ、ふと好奇心が湧いてきた。
現代のインターネット時代、Youtuberで一人ぐらい同じようなことをしてる人はいるんじゃないか、もしそうならその競技をもう一度見たい、そんなことを思ってしまった。

軽く調べてみたところ、私達がやっていたまんまのバトルをしている人は誰もいなかった。
生物系Youtuberの『おーちゃん』さんが、毛虫の除毛動画を何本か出されているようだったが、それらも一人で道具を使われていた。
別にマウントではないが、謎に”勝った”という気分になった。

……幼児の想像力は、時にすごい力を持つということだろうか?
こんなわけわからん分野で言っていたら、教育委員会にボコられそうだけど、インターネットに未だないことをしてたというのは、少し誇らしい。

だからぜひ、現代幼児の皆さんも外に出てローカルで意味不明な遊びをしてほしいなと思う。
もちろん、こんなオワタなゲームはダメだけど、Youtubeにはない遊びだってあるんだからさ。今のうちに開発しておかないと、将来ネタ切れで困るよきっと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?