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みりんとバターと本だしと【日記:2023/09/23】

 思えばここ一カ月、一度も冷凍食品を食べていない。これまでのずぼら一人暮らしを考えれば、これは物凄い快挙だ。コロナにかかったこともあり、数度コンビニで済ませることはあったものの、基本的には自炊をしている。
 今日は”鶏チャーシュー”と”豚汁”を作った。自分で言うのもなんだが、割と美味しいと思う。インターネットレシピ様々だ。

 金がないのと、ウケるために始めた料理だったが意外と楽しい。相変わらず人参の切り方はよく分からず、勘で細切りにしているが、思ったよりもずっと”化学”だし、時間もかからない。むしろ、作業の合間に意識を切り替えるには丁度いいぐらいだ。学生時代、薬品が加熱されるのを一日かけて眺めていたころに比べれば、弱火で20分なんて秒に等しい。

 可能な限り、この習慣は続けていきたい。冷食とコンビニ飯の繰り返しだと飽きるし、それ以上に心がどんどん平坦になっていくような気がするから。月曜は唐揚げ、火曜は餃子、水曜はパスタに木曜はハンバーグ、戻って金曜は唐揚げで土曜は餃子、日曜は豪華にネギトロ巻(30%OFF)。そんな少ないレパートリーは日常のルーティンをより強固にする。
 ただでさえ、世界が止まって見えるような暮らしをしているのに、食生活までパターンに入ったら、感情は薄れ皮下脂肪が貯まるのみだ。

 そろそろ貯金も尽きるので、時期にサラリーマンに復帰して調理に時間をかけることはできなくなるだろうけど、それでもレンチン生活に戻る気はもうない。奥ゆかしい本だし、アミノ酸の旨味が今日を今日たらしめることを知ってしまったから。

 明日は”レンコンの磯部揚げ”を作ろうと思う。マイレシピ帳が長さを増していくほどに人間らしくなってきた気がする。最近では、排水溝にネットをかぶせる事だって覚えたし。
 問題があるとすれば、食費をケチって夕食とお菓子しか食べないことぐらいだけど、まあ些細な問題でしょう。ダイエットにだってなるしね。

 



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