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見られることと生きること【日記:2023/08/21】

今日行った漫画喫茶は正直外れだった。
店舗の設備や蔵書は悪くなかったが、隣のブースの客が特大ゲップを連発してきて不快だったからだ。
加えて言えば、独り言も大層うるさかった。
動画を見ているのか、オンラインゲームをやっているのかは知らないが、需要がないので汚ねぇ声で実況をしないでほしい。私が秋田書店出身のキャラなら殴り込みに行ってしまう。

こういうのがあると、つい実家での生活を思い出す。
壁が薄く、隣の兄の部屋の音も居間の音も全てが聞こえてきた、あの狭い6畳間の記憶を。
蘇ってくるのは、イヤホンの固い感触と耳栓のぶよぶよした感触、そして薄ぼんやりと聞こえてくる兄の低い声。

私の兄も独り言が多い人だった。
なぜなのかは知らないが、ゲームをするたびに一々セルフ実況をし、アニメを見るたびに感想が口付いて出てくる。
自覚があるのかないのかは知らない。
ただ確かなのは、彼がそれを止める気がないということと、その声が私にとって大変不快なものだという事実だけだった。

だから私はイヤホンと耳栓を手に取った。
世の中には言っても変わらない人間がいるし、それを変えようとするより自分が対策した方がずっと楽だということを知ったから。

日本人はよく、周りに合わせすぎだと悲観的に言われるが、こういう人たちはもう少し他人に配慮するということを覚えてほしいと思う。
少なくとも、他人に大事にされたいという気持ちがあるのなら傍若無人は控えるべきだ。自分が他人を気にせず好きにやるけど、他人からは優しくされたいなんて矛盾しているから。
一貫性のないモブは早めにくたばるのがオチだし、こういう小ずるいフリーライダーは蟻の巣社会では拷問されて死ぬ羽目になるらしいし。

人間やっぱり、適度に羞恥心を持つことは大事だ。
個性は素晴らしいことだけど、迷惑を気にしないのは嫌われるからね。

……最近、私もだんだんと羞恥心がなくなってきてるから気を付けないといけない。
始めのころは撮るのを躊躇していたくだらない看板も、今では人ごみの中で堂々とカメラを構えられるようになってしまったから。
下手を打てば迷惑系に育ってしまうことを自覚しながら、独自路線を追求したいね。

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