インディーゲームに会いに行こう【東京ゲームダンジョン2】
インディーゲームと出会うのは楽しい
2023年1月15日、浜松町のナンカスゴイビルで開催されたインディーゲーム展示会『東京ゲームダンジョン2』に行ってきました。
楽しい。超楽しい。これに尽きる。
最近はもうゲームといったらダウンロード販売で、中古ショップを回ったり、電気屋でゲームを予約することもめっきり少なくなった。
なんというか「ゲームに触れる機会は多くなったけど、ゲームがある空間に行かなくなった」という不思議な感覚。
けど、ここは見渡す限りのゲーム、ゲーム、ゲーム。しかも見えるものはほぼ試遊可能。ゲーマーにとって天国という他ない。
なにより、いつも遊んでいるゲームは、命を懸けて作っているクリエイターがいるから生まれる。そのことをゲーマーが肌で感じられる特別な空間でもある。
「ここから新たな伝説«ゲーム»が生まれる」そんなワクワクを感じたイベントでした。
『ふりかけ☆スペイシー』
昭和レトロ絵柄が目を引いてしまう、シュールなアドベンチャーゲーム。まぁまぁ自己中«クズ»な思考を持つ2浪「さぁたん」が、突然”ネオ昭和”なる不思議世界に迷い込んで右往左往する1章を試遊。シュールな絵柄や会話劇のノリがなんとも昭和で不思議な作品。画面右は本編に出てくる単語の意味を皮肉っぽく説明してくれる辞書になっており、それがまたシニカルな笑いを誘う。何回かの延期を重ねて現在鋭意制作中らしい。
『闇鍋人狼』
こちらは既にiOS/Androidでリリース中。おいしい鍋づくりを邪魔するライバル店の刺客をあぶり出す人狼ゲーム。ドット絵が凄く良いんだ。1人のストーリーを進めるモード、複数人用のモードとできることが多い。
『Gosick Rogue』
画像ナシすみません…。スレイザスパイアのようなデッキ構築型ローグライトゲーム。面白かったのはカードの来る順番は決まっていて、勝利報酬のカードも同じ番号のものと交換するというシビアな難易度。
『カコエル:矩形選択パズル』
ツムツムのような制限時間内にたくさんのキャラを消すパズルゲーム。繋げるのではなく、PCでよくやるような「枠で範囲選択して消す」スタイル。さいしょは、そんなん楽勝すぎんじゃんゲームになるの?とプレイしたら「範囲選択した枠内に同じキャラが半分以上いる時に消せる」ルールがあると知る。このルールでだいぶ考える必要のあるパズルゲームになってた。
『BearRunner Any% RTA』
バグだらけの2Dアクションゲームをバグらせて最速でクリアするゲーム。画面UIがRTAでよく見るような配置だし、コメントも棒読みちゃんが読んできてほんとにRTAやってる気分になれる。スマホ版も確かあったが、やはりファミコン実機を叩いてバグらせるのが面白いので、ゲームイベントで遭遇したらぜひ触ってみてほしい楽しい一作。
『ハンマーテイル!』
ある日、理不尽な地上げ屋によって僻地に追いやられた神様が工業用ロボットのルインと出会ってパズルを解くゲーム。キーボードで神様を操作、マウスクリックでルインにブロックを破壊してもらう。意外と頭を使って熱中した作品。ステージによってはギリギリゴリ押しでいけたりと遊びも強い。
『ガチャ将棋』
将棋は将棋でも、持ち駒が試合前のガチャで決まる一風変わったルール。しかも王も任意で決められて、なおかつそれが相手に見えないので、相手のどの駒が王なのか推理しながら動かなくてはならない。実は将棋のルールはほとんど知らないのだが、そのランダムなゲーム性が面白くて結構盛り上がった。
『シェオルの森-黄昏の魔獣使い-』
説明が難しいので紹介動画を引用。モンスターの1体を使い魔にして他のモンスターと戦わせ成長させる、更にモンスター同士を合体させてより強いモンスターを生成する<蟲毒>パズルゲーム。合体させるときの位置も重要で、けっこう考える要素が多くて楽しい。なにより音が非常に気持ち良くて熱中しちゃいますね。
『VARIAVLE ARMS FRONTIER -暁の皇女と忘れさられた惑星-』
『プロジェクトニンバス』やらインディーでも3Dロボゲーは結構あるけど、やはり画面を見ると改めて「インディーでこれはすげぇ…」と驚いてしまう。飛行形態でマップを探索して、人型形態になって敵をせん滅する夢のようなロボゲー。ツインスティックでやったけど慣れてなさ過ぎて地面に衝突しまくったけど楽しかった。
『タングステンの復讐劇』
雲の中に落ちていく眠たげな瞳の少女とともにスタジオ名が出る…1面の掴みの演出として最高だった。体験版のバージョンが0.04なのを見るにまだまだ作り始めらしいのですが、体験版でガッチリ心を掴まれましたね…。
システムも「自機がショットを撃っている間は敵弾が見えない」という一風変わったものながら、駆け引きやリスクとリターンのメリハリを感じられて期待大な作品です。
『十字路の守護神』
キーボードの十字キーで標識を変えて、左車線の車を事故らないように誘導するパズルゲーム。これが本当によく出来ていた。対向車とぶつかる瞬間ヒットストップ(というかスローモーション?)がかかりブロック状になって砕けるのが、ミスの演出なんだけど「ミスをした感」を無くすちょっとクスッとくる演出で非常にストレスフリーだった。十字キーを動かすだけなので没頭しやすい。こういうの、気づいたら何時間もやっちゃうんだろうなぁ。
しかも、このゲームは学内の製作企画で、10日間で作ったらしい…!聞いたところ、今のところはSteamなどでの配信は考えてない(反響次第で出すかも?とも仰ってた)。
『Project_∀』
『十字路の守護神』と同じ学校の同じ企画で、10日間で作られた2Dアクション。敵を線で繋げてからそのうちの一体を倒すと連鎖して倒せるという爽快なパズル要素も加えてある。アクションの動作も気持ち良いものになってるし、Youtubeっぽい画面構成の発想が良い。メタっぽい話作りもできそうだし、他プレイヤーが干渉してくる機能とかも考えられそうで、「これアイデア広げたら無限に面白くなりそう…!」って思わせる作品に触れる瞬間がこういうイベントの醍醐味なのかもしれない。
『∀stralbringer-蓋影のアーカリウム-』
デジゲー博でプレイした激ムズシューティング。相変わらず難しい~~~。と思いながらも、前回よりも敵弾が少し遅かったり、自機のブレード攻撃が見やすく範囲も広がった?など色々変更点も多かった。マウス操作にどれだけ慣れるかがクリアの鍵。サイバーSFなビジュアルに音楽のカッコよさが性癖にドンピシャなので、頑張ってクリアできるようになりたい。
『JetCola』
専用のペットボトルコントローラー(市販のものを分解してペットボトルに装着させたもの)を10秒間振りまくって宇宙を目指すゲーム。高得点でうまい棒が貰える(めんたい味もらえた)のと物珍しさで人だかりが出来てた場面も。こういう縁日みたいなゲームが遊べるのがリアルイベントの楽しさ。15時過ぎると小さな子供連れの方も見かけて、こういうの楽しいだろうなとほっこり
。
『Slash Step(仮)』
オーソドックスな2Dアクションゲーム。敵と1対1の演出を発生させてタイミング良く斬れれば大ダメージというシステム。演出やスピード感を派手にすれば一気に化けそうなポテンシャルのゲーム。グラフィックの感触も良い。
『Refrain』
クオータービューのアクションゲーム。面白いのはレギオンという石像を3体使役しながら敵を倒せる点。現状は自動的に敵を攻撃するのみだけど、今後マップのギミック攻略を手助けしてくれるなどいろいろカスタマイズできる機能を追加するそうだ。主人公やヒロインがアニメ調でドットの見た目も非常に良かった。
『蛮勇戦域バルバリオン』
インディーライブエキスポでも紹介されて話題になっていた3Dアクションゲーム。やべぇこれすげぇ…と感嘆の言葉しかでない。なにより10年の歳月をかけて作ったという執念も凄い。
無双系というよりはヒットアンドアウェイで敵の攻撃をしっかり避けてコンボを叩きこむタイプ。テキトーにボタン連打してるだけだと雑魚戦でもダメージ喰らいまくった。
『抱きしめシューター』
二人の女の子をハグしてショットを撃ってもらうという斬新なシューティングゲーム。STGによくある装備「オプション」にフォーカスを当てたゲーム性。STGのようで、タワーディフェンスのようなプレイフィールだった。
ハグしないと徐々に顔からやる気が無くなりショットの威力も落ちるので、けっこう忙しくハグする必要がある。ハグされない時とハグした時の反応両方が可愛い。
終わりと反省と今後のイベント
開催時間が6時間と聞いて、そんなんもう全ブース回って全ゲーム遊び尽くしてやるぜ!って意気込んでたのに、実際は半分も遊べてない。時間が足りない…。今回は仕事としてイベントレポートを書くというのもあり、その緊張でじゅうぶんに回れなかった。南無三。
それでも、会場内をグルグル回ってデモ画面見たり、他の人のプレイを覗いたりして、ゲームの雰囲気を感じるだけでも楽しめた。ゲームを制作する側ではないけれど、やはり新しいゲームを作る人々の熱気や活力を間近で感じられるリアルイベントは刺激になりました。
次回への反省点として、カメラを何とかしたいなと切実に感じた。ブース全体の写真だけなら一人でも撮れるわけだが、やはりプレイ中の写真は撮りたい。でもコントローラーを操作しながらスマホを持つのは難しい…。誰かに頼む、というのはさすがに迷惑だろうし。最悪、誰かがプレイしてるのを撮らせてもらうようにお願いするのもアリだろうけど、できるだけ一人で完結できる術は持っておきたい。
調べてみるとリュックに固定したり首からぶら下げるスマホホルダーがあるらしいので、もしかしたら買うかもしれない。でもけっこう邪魔そう…。
それと、ブースの場所を事前に確認したのはともかく、ルートも細かく設定した方が良かったな。先客がいるなら順番待ちをした方が結果的に効率良くブースを回れそうだ。それと反省と言う程でもないが、ブースを回るとよくパンフレット頂くので、それを入れる手提げ袋もあると便利と感じた。
唯一自分の行動で褒められるのは、ヴァームを持って行ったことかな。コミケ行ってた時にも持って行ったけど、長時間歩く際はめちゃくちゃ良い。ぜんぜん疲れない。コミケとは規模が違うけど、ほぼ立ちっぱなしでブースを回るのには変わりないので、イベントでは必須の飲み物にしていいかもしれない。
次回イベントは3月の吉祥寺でのイベント「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT」。なんか協賛会社が凄くない…?
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