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【東京インディーゲームサミット】インディーゲームに会いに行こう#TIGS2023

『東京インディーゲームサミット』行ってきました。

インディーゲームの展示以外にも、芸能人やVtuberが登壇するステージイベントもあり、なんかもうインディーゲームのイベントとは…?と感じてしまうほど。初回ながら、かなり盛り上がっていた印象でした。これで入場料1000円&吉祥寺のお店で使えるドリンク1杯無料券付きはお得度満載。採算取れてるんだろうか。

試遊したゲーム

『フックと鎧獣』/GYAAR STUDIO

鎧獣(かいじゅう)の各所にあるギザギザしたとこにフックを掛けて転ばせるアクションゲーム「怪獣攻略大作戦」感が非常に好き。爽快感というべきか…上手く転ばせたときの「やった!!!」って感覚は、怪獣特撮映画で作戦が上手くいったのを見た時の感覚に非常に近くて、怪獣映画好きとしてもプレイしてて楽しい作品でした。

倒していくと鎧が段階的に取れてく怪獣のデザインもカッコよくて良い。

「GYAAR STUDIO」はバンダイナムコが新人研修の場として創設したスタジオで、『フックと鎧獣』以外の作品もかなりクオリティが高い。しかも今回展示された4作品はSteamで4週連続して無料で配信されるらしい。なんだそれは強すぎないか…。

『Physical Layer』/RaStar Studio

JK(Steamの説明的に年齢は違うんだろうな…)エージェントを操る見下ろし型のガンシューティングアクション。アクションパズルゲームのように短いステージクリア式。今回のプレイではノーマルモードだったので難しいと感じなかったが、ショットの回数が制限されるモードが前提のステージ構成のようなので、パズル要素が好きな人はかなり楽しめそう。服も学生服4種からメイド服など、結構な量が実装されてて非常に可愛い。見下ろしだから服を買える意味ないように思えるが、戦闘中の画面右下にはJKが戦闘してる姿を真正面から映した小窓もあって隙が無い…!3月16日にSteamで販売予定。

『雨雫のアンブレラ』/かぼちゃれんが

今回のイチ押し。ドット絵の2Dメトロヴァニアアクション。キャラのデザイン、青色を基調としたビジュアルの世界観、メカメカしい傘を使ったアクション、どれもが性癖に刺さる。

傘は主人公の後ろを浮いて付いてくるハイテクギアで、任意の方向に飛ばして足場として利用できるし、武器としても使える。武器として使う時の質感がまた良くて、剣というよりは一撃が重めなメイスのような印象でした。今回のデモ版では傘を足場にボス敵の上へジャンプ→そのまま傘で落下攻撃のコンボがまた爽快。2023年発売予定。超楽しみな一作です。

『ANTHEM#9』/koeda

去年デジゲー博で遊びたかったけど、なかなか試遊台が空かずにプレイできなかった作品。ビビットな色使いの良さとハイカラなUIデザインが目を引く作品だ。

ランダムに配られる3色のジェムを、技カードに表示されてる通りに並べることで敵にダメージを与えられるパズル+デッキ構築ゲーム。

例えば上の画像のように青、緑、赤、緑と並べられれば上のデッキに表示されている「スラッシュ」と「バックスタブ」を、必要ジェムを一つ分少なくして技を出せるようになる。そういったコンボ性も考えながらデッキを構築していく。ジェムを並べる際は時間制限(30秒)もあって、けっこう頭を使いながら戦闘していくのが難しくも楽しかった。

文字だとルール説明にピンとこないかもしれないが、チュートリアルが作り込まれてるのでゲームシステムへの理解はそう難しくない。それがまたこのゲームのクオリティの高さを物語っている。

なにより主人公が眼鏡っ娘なのがイイ!

『ビッグルームエスケープ』/blackring

写真を撮るの忘れていたよ…。3ラインを移動しながら多種多様なワザで敵をなぎ倒していくSDキャラのアクションゲーム。SDキャラのデザインめっちゃカッコいい&可愛くて最高。敵の攻撃がけっこう容赦無いので避けはしっかりしていく必要がある。

『メモリーガール』/cream△

放置されたゲームの中で自我を持ってしまった少女が彼(プレイヤー)を探すため街を彷徨う短編ADVゲーム。一目見てビジュアルの素晴らしさに心打たれて「これ試遊より買って一気にプレイしたいな」と途中で試遊を切り上げるレベル。このNote書き終わったらすぐやりたい。

素晴らしいビジュアルのクリアファイル(試遊したら頂けました)
DLsiteの紹介ページより。ナチュラルにメイド服着た眼鏡の男子が出てくる。そのまま話も進むしこの眼鏡男子も普通に会話してくる空気感がイイ。

『ルクちゃんのハートバルーン』/RucKyGAMES

絵本のような世界観の可愛いパズルゲーム。ゲーム自体は簡単なパズルだけど、そのビジュアルに癒される。小さいお子さんが食い入るようにプレイしてたのでターゲティングはかなり成功しているようでした。大人でもこういうゲームに癒されたい時もありますしね。

『ヴァイオレットフジ子』/カニプロ

お嬢さまが剣持って戦う2Dアクションゲーム。オマージュ元のゲームは遊んだことないけど、そういうのが好きで作ったんだろうなぁという雰囲気はビシビシ感じる。3種の色を持つ攻撃に対応した敵を倒していくのは「レイディアントシルバーガン」みを感じてちょっと親近感湧いた。さらに対応色以外の攻撃を敵に当てると自分が大きくノックバックするのを利用して崖を超えるようなギミックアクションも用意されていて、高難易度ながら非常に面白い作品。

『LOOP LOOP ROOM』/ですのや☆

シンプルなステージクリア式のパズルアクション。画面自体をスクロールさせたり、その間に分身を生成して☆を取ったりと色々なギミックが面白い作品でした。リプレイ性も高く、細かいスコアがあるわけではなかったので自分のペースで解けるのが良かったですね。

『ウチュメガファイト』/劇団カレーライス

ジョイメカファイトリスペクトな格闘アクションゲーム。使用するボタンが2つと非常に明快な作り。各キャラに設定されてる技数も少なく、さらに簡略化されてるので格ゲーが下手な自分でも波動拳が出せて感動した。技や攻撃判定を把握した間合いの取り方に勝負の重きを置いているように感じた。3月末に行われる格ゲーの大会「EVOJapan2023」に採用されたらしい。すげぇ。

『東方剛欲異聞』/黄昏フロンティア

難易度高めらしくて敬遠して実はまだ未プレイだったので触ってみました。操作感や見た目がソニックに近い…のか?ジャンプ時に回転するとこなんか特に。
基本的な流れとして、敵の攻撃を回転で水にする→落ちた水を拾ってゲージを満タンに→スペルカードを発動して敵をダウンさせる。触ってみるまでどういうゲームか分らんかったけど、これは面白そう。今年中にはなんとかプレイしたいところ。

イベントの感想

最初に書いた通り、初回とは思えないほどの盛況ぶりを肌で感じました。やっぱりリアルイベントは楽しいねぇ!以下はザックリとしたイベントの感想とか気になった点をまとめました。

リアルイベントの良さ

気軽に体験版をダウンロードして遊べる時代に、わざわざイベントに行って遊ぶのはなぜか。やはり「交流ができること」だと改めて感じました。ゲーム製作者本人に、ゲームの解説や開発の状況を話してもらえる体験ってのはそうそう無い。プレイヤーにとっても貴重な体験だ。それと、他の参加者がどんなゲームをプレイするのかを見るいい機会でもある。どんなゲームが注目を集めているのか市場調査としても有用だ。

ゲーム業界を盛り上がってる瞬間を感じる

自分が視聴できたステージイベントは最後の「GYAAR Studioインディーゲームコンテスト」。受賞作品には開発資金他さまざまなバックアップを約束する素晴らしいコンテスト。支援金総額1億はやはり夢がある。今も数多くのゲームが世に出されるなかで、注目度も高まるのは制作サイドに利点が多いに違いない。盛り上がってる感覚を肌で感じられるのはゲーマーとして非常にワクワクさせられる。

イベントで強いゲーム

関連して、「イベントに強いゲーム」の傾向が高まるのかも、と感じた。受賞作はどの作品も15秒ほどのPVでゲーム性が掴みやすいビジュアルをしていました。もちろん、見せ方や説明の仕方が上手いのもあると思いますが。

出展ブースにおいても、何かしら人を引き付けるようなビジュアルの作品には多くの人が足を止めていました。さらには呼び込みやブースに座りやすい雰囲気づくり、ゲームの魅力を説明しているブースも人が人を呼ぶように人だかりが出来ていた印象でした。

コンテストの受賞選考の裏話では、最終審査には面談もあったことを話していました。その話で印象的だったのは、たしか坂上陽三さんが仰っていた「最後は”人”」という言葉。自分たちが作ったゲームの魅力を伝えられるコミュニケーションが大事なのだ、と。ゲームを作りながら、その魅力を発信するための能力が別途必要というのはなかなかハードルが高い…。やはりゲーム制作というのは難しい作業なのだと改めて実感する。プレイする側としてはただただ頭の下がる思いだ。

開催の前日に桜井政博さんが広報の大切さを説く動画を挙げていたのはなんの因果か。

気になった点

ここまで人が来る想定では無かったのか、ちょっと…いやかなり狭かった。やりたいゲームがあると当然ブースの後ろに並ぶわけだが、そうなると通路がどんどんふさがっていき、一時は身動きが取れないようなことも。もうちょいスペースに余裕のある会場を選んだ方が良かったのかもしれない。裏返せば、それだけ盛況だったとも言える。だけどこう…人が密集するとニオイとかね…。

それとサイトの作りにも小言を言わせてほしい。ステージイベントが上であることでこのイベントの趣旨が分かるのだが、インディーゲームのイベントならまず出展タイトルを一番上に表示するべきでは…?

スマホから見た時のサイトの画像。
随伴するヘッダーが邪魔だし一つだけはみ出てて気持ち悪い…!

そのほか、出展タイトル一覧のページがブースに割り振られた番号を表記してないし、ゲームジャンルでのソートじゃなくて、部屋ごとにまとめるソートも必要だしと、情報が整理されていないのが勿体無かった。

早くも第2回が決定しているらしく、それはそれで楽しみ。新宿より左側の地域で開催されるゲームイベントはなかなか無いので、定着してほしいですね。次は大きめの会場で頼みます運営さん…!

4月には「TOKYO SANDBOX」があるのですが、さすがに毎月のようにイベント行くのは疲れるので出展タイトルを見てから決めたい。

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