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#94 選手の始まりの場所。キッズサッカー。

こんばんは。
最近練習開始30分前にキーパーの子と集まり、キーパートレーニングをしています。
その日もキーパートレーニングのため、早めにいくと、直前でキーパーの彼が風邪で休むと連絡が!
僕の家が遠いのでしょうがない。
そんで、暇になったので、たまたまやってたキッズサッカーを見てました。
その時に感じたことを書きます。

・原点。全ての選手の始まりの場所。
リオネル・メッシも、クリスティアーノ・ロナウドも。世界に名を轟かせた全てのスーパースター達。地元チームで活躍する選手も、Jリーグの選手も、高校で引退した選手も、僕も。
多くの選手はこのキッズサッカーから始まっている。

この日もサッカーをはじめたばかりの子ども達がたくさん集まってサッカーを楽しんでいた。
ドイツは最近やっとあったかくなってきて、のんびり僕も見ていた。

子どもたちの保護者達も、喋りながら見ている。
休憩時間に子供が水を飲みにくる。
そんで、「点決めた!」「これできるようになった!」「楽しい!」「ママみてた?」
ってめっちゃ話す。
それを笑顔で聞き続ける親達。
かなり幸せそうな環境だ。

子どもたちはそれぞれ楽しんでいる。始めたばかりのサッカーは知らないことだらけ、新しいことだらけで本当に本当に楽しそう。

見ているだけで良い気分になる。

コーチ達の指導もさすがだ。
子ども達にわかりやすいように、少ない言葉、大きな声、正しいお手本をみせ、遊びのように技術練習をしている。
子どもらは技術練習だと思ってなさそう。
遊んでる感じだ。

隣で3vs3のミニゲームをやっていた。
彼らの中にはサッカーをやらずに芝生を千切って遊んでいる子もいた。
そんな小さな子に、大きなコーチはしゃがみ、目線を合わせ、少し話して、サッカーへ促してみる。
「よし!やったるか!」とボールを追いかける。しばらくしてまた芝生で遊ぶ。で、またコーチと話す、、、
永遠と繰り返しだ。
多分かなり大変だろう。

でもコーチから「大変だ。」「疲れる。」
そんな様子は伝わってこない。

「一緒にやろうぜ!」「楽しいぜ!」
そんな前向きな気持ちが見てるだけで伝わる。

点を決めたらみんなでハイタッチとかハグをして喜ぶ。
遊んでた子もそれだけには参加する。笑
そして徐々に、徐々に。サッカーへ夢中になっていく。

こんなキッズサッカーの環境は素敵でずっと見てられた。
そしてこれを忘れないようにしたい。

・キッズサッカーコーチで学べるコーチのスキル
キッズサッカーのコーチは僕は結構好き。
基本的にサッカーを教えたい若いコーチはあんま人気のない分野だと思う。
サッカーコーチというより、子守に近い部分は確かにある。
知り合いのコーチからよく「キッズサッカーは無理。」と聞く。

しかし、ここがサッカーコーチに必要なスキルを取得できる場だと思う。
さっきも話したようにまだ集中力もなかなか持たないし、遊んじゃう子も出てくる。
ある意味最も正直なリアクションをくれる年代なのだ。

だからコーチは考えなければならない。考えざるを得ない。
「どうすればこの子達が集中してやれる練習ができるか?」
声掛け?メニューの工夫?
色んな要素がある。

で、これらはキッズサッカーに限った話か?
18歳でも同じだろう。
「どうすれば彼らと良い練習ができるか?」
と考えるのと違わないだろう。

本質も同じだ。
「ゴールを目指し、ゴールを守る。」
キッズでも18歳でも、プロでも同じ。

もちろん違うことはたくさんあるけど、考え方や本質は多分同じ。
だからここから学ぶことは多いなぁ、と最近思う。

・彼らのはじめてのコーチである。
日本での思い出がある。
何人かの子は「サッカー?続けるかわかんなーい!」と言ってたりする子がいる。
中には来てみたけど、親から離れてサッカーをやるのが怖くて泣いてしまう子もいる。
そんな子達が1.2年後必死にボールを追いかけてサッカーに夢中になる。

それが僕はかなり嬉しいし、達成感がある。
怖くて泣いてしまう子なんかは、今や点を取りまくっててる。

キッズサッカーのコーチは彼らにとって人生ではじめてのコーチになる。
だからすごく大事だと思う。
そして、そんなはじめてのコーチを受け持たせてくれたことにいつも感謝してキッズコーチはやっていた。

ドイツにきても、この気持ちは変わらないどころか、より重要性が高いと確信するようになった。

前から1つ決めていることがある。
それは週に1度はキッズサッカーのコーチをやる時間を作り続けていきたいということ。
これから例え、どれだけ偉くなろうが、コーチとして経験を積もうが、この時間は僕にとっても初心を忘れない大切な時間だと思う。

彼らのはじめてのコーチとして、自信を持って前に立てるように常に準備していきたい。
日本に戻って、そんな場を作り続けていきたい。

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