見出し画像

#82 練習メニューを作る時に大切なこと。

こんにちは。
昨日はシーズン終盤に入り、キチコーチが取材などで仕事が増えてきます。そのため、お休みが少し多くなってくるそう。
アシスタントコーチにサポートしてもらいながら、自分でメニューを準備して、トレーニングする機会をいただけました。
準備して、実際やってみて、感じたことを書きます。

・練習メニューの作り方
色んなメニューがあるけど、どんな風に考えて作るといいだろう?

それは試合でのイメージがまず必要。
試合のこの場面で、こんなプレーをチームで。
そのイメージを持って考えていく。
今回はキチコーチと話し合いながら
「CBから後ろか横向きでSHが受けて、落としのパスを前向きのIHが受ける。(もしくはSB→FW→IH)」
そんな場面を想定してパス練習を組み立てる。

こちらはキチコーチが作ってくれた図なんだけど、コートの中に入れるととてもわかりやすい。
コートの図がなければ、どの場面?と考えなくてはいけないが、コートの中に入れると「ああ、この場面ね。」とイメージがしやすい。

他にもキチコーチとの話の中で、2ゴールのミニゲームのコートを予め作っておいて、そのコートの中でパスからのミニゴールへシュート。って流れを練習する。
そのあとミニゲームにいくと、同じコートの中でやってるからミニゲームへと繋げることが容易にできる。

・実際の練習で。
実際の練習で、図を使ったり、ノートを使って絵を書いたり。やりながら慣れていく。
選手らは最初は戸惑いながらだが、徐々にこのパターンを自分のものにしていく。
そこで、パスを受ける時に止まって受けるんではなくて、コーンの後ろからスタートして、アイコンタクトをとったり、「ヘイ!」と呼んだり、名前を呼んだり。とコミュニケーションを取るようにしよう!と声かけをしてみた。
元々考えてなかったけど、試合のイメージをすると必要なことだと感じたため。相手を外す動き。
するとより試合に近い練習に少し近づき、パススピードも上がってくる。

・練習→ゲームで活用
この練習をしばらくして、次はミニゲーム。
2ゴールのミニゲームで。4人で3チームずつ。
横幅を広めに設定。ボールタッチは3タッチ以内。2チームが4vs4。
そして休憩中のチームはコートの各辺に1人ずつ立ち、ボール保持側の味方となる。
つまり8vs4。外の選手はサイドは擬似SH。ゴールラインは擬似FWとCB。のイメージ。
さっきの練習を指示なしでも活用できるようにしたいと思いこの設定。

するとこんな感じのプレーが自然とでてきた。

これは別に「こうしようね。」って指示をしていないけど、彼らから自然に現れた。形は少しだけ変わるけど、落としのパスを前向きで貰う。という練習テーマは少しだけ練習できたと思う。
このミニゲームはさっきの練習の応用編。

それと、前向きで受けた後に、反対サイドのスペースへ大きく展開。と、その後のプレーも再現したかったので、2ゴールの横幅広めで設定した。

・練習メニューのパクリ方。
若手指導者には練習メニュー紹介!って記事のが結構ウケがいいと個人的に思っている。俺もそうだった。
例えばナーゲルスマンは?ペップは?と一流指導者達のメニューをそのままパクってやってみたり。全国大会常連のチームの練習メニューをそのままパクってみたり。

パクること、真似することは悪いことじゃないけど、パクリ方をしっかりしないといけないと思う。
この練習の目的は?試合中のどの場面をイメージしている?理論は?重要なポイントは?
同じメニューをやるとしても、指導者が明確な目標を持っているかどうかでそのメニューの質は大きく変わる。

先程書いたように実際やっていて、走り込んで受ける。とか、落としはワンタッチでなるべくコントロールする。とか。
目標となる試合のイメージができていたからそんな助言ができる。

それと、もっと大事なことは、チームをみること。
マンチェスターシティがやってる練習を「一流チームがやってるからきっといい練習だぜ!」とそのまま自チームに持ち込むべきではない。
だってそれはマンチェスターシティの選手に合わせた練習だから。
レベル、次元が違う。
その辺の街クラブの育成年代の選手に合うはずがない。

目の前の選手をみて、適切な難易度を設定し、目標を立てる。そしてそれに向けてより試合に近いようメニューを組み立てる。
パクるにしても、少し簡単にしてみたり、立ち位置やルールをいじったり。
とにかく目の前の選手達を見て、理解する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?