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#17 リクエストフォームへのご回答 #1

皆さんお久しぶりです、再び投稿が滞ってしまいすみませんでした。
前回の更新以降、リクエストフォームにてご質問を複数いただいていたので、今回はそれらに対するご回答をまとめて行いたいと思います。

なお、個人的なご質問にはお答えできない場合もございますが、できるだけ皆さんの参考になるようなご回答を発信していきたいと思っていますので、引き続きリクエストフォームをご活用ください。記事にできるまである程度の時間を要してしまうと思いますが、決して気付いていないわけではないのでご容赦ください…

今回取り上げさせていただいたご質問以外にもまだ残っているのですが、やや内容が多くなってしまいアップするのに時間がかかってしまうかもしれないので、それらは #2 に回させていただきます。


Japanese A の IO について

Japanese A の IO(individual oral assessment)は名前の通り個人で口述するタイプの評価課題で、他の科目の IA(internal assessment)に相当します。
その内容を簡単に説明すると、文学テクストおよびその抜粋を1つと、非文学テクスト作品体系およびその抜粋を1つ選び、それぞれをバランス良く分析しながら共通のグローバルな問題(Global Issue)をどのように表現しているか論じる、というものです。少し分かりづらいと思うので具体例(実際の私の IO の場合)をご紹介すると、

文学テクスト:レイチェル・カーソン『沈黙の春』
文学テクストの抜粋:第14章より「工業の発達 … 癌に冒されるのだ。」
非文学テクストの作品体系:WWFジャパン「未来47景」
非文学テクストの抜粋:秋田県のページ
グローバルな問題(キーワードのみ):環境 & 健康

という感じになります(実際のグローバルな問題は文の形に整えます)。

今回ご質問いただいていたのは非文学テクストを選んだステップだったので、この点についてご回答していきたいと思います。

まず、私の場合 Japanese A は SL を選択していて、文学テクストは4つ学習していました。そのため、先にそれぞれの作品が表現しているグローバルな問題は何か挙げていき、続いて授業で扱った非文学テクストに関しても同様にしました。その結果マッチしそうな組み合わせをリストアップした際に、最も自分が分析的にも取っ付きやすく、共通のグローバルな問題としてもしっくり来る組み合わせを選んだ、という流れになります。つまり、非文学テクスト単体でどれが良いか検討したというよりは、文学テクストとの兼ね合い上最適だと思った作品体系と抜粋を選んだ、ということになります。最終的には無難にありきたりな組み合わせを作った形になってしまいましたが、あまり冒険しすぎても一か八かという感じになってしまうので、あまり独自性は追及しすぎなくて大丈夫だと思います。

なお、私たちの代では Language A の Paper 2 が実施されなかったため、最も自信のある文学作品を IO で使うケースが多かった気がしますが、Paper 2 と IO では別々の文学作品を扱わなければならないので、皆さんの場合はもっと戦略を練る必要があるのでは、と思います(特に HL の場合はさらに HL Essay も別の文学作品を扱って書かなければなりません)。個人的な意見としては、IO は Final 以前に済ませられるうえ、事前に入念な準備をすることができるため、最も自信や興味のある文学作品は Paper 2 に取って置き、IO ではその次に自信や興味のある文学作品を選択するのが良いのでは、と考えています。

個別のフィードバックなどをここで行うことはできないのですが、以上の内容を参考に頑張ってください!

Geography への取り組み方について

Geography は比較的 common sense で得点しやすい科目でもありますが、同時に安定して高得点を維持するのが難しい科目でもあります。個人的にも最後まで自信が持てない科目でしたし、想定外にも Geography に足を引っ張られてしまったケースも複数聞きます。適切なアドバイスになっているかは不明ですが、いくつか取り組み方に関する見解をご紹介すると、

  • 一通り vocabulary はおさえておく

  • 重要な概念(population と economy の関係など)は Essay で記述を求められても困らないようにアウトプットの練習をしておく

  • Case study はトピックごとにストックを持っておく

といったところになると思います。

一番確実なのは教科書(あるいは Kognity や inThinking など)を一通り読むことですが、範囲が膨大なので Geography にそこまで時間を割くのは難しいと思います(他と比べて省エネで突破すべき科目だと思うので)。しかし、教科書などにおいて理解すべき内容が書かれている箇所は一部に過ぎず、大部分は具体例となっています。なので、強調されている箇所に目を通して全体像をつかんでから、具体例のうちしっくり来るものを case study としてキープするのが効率的かもしれません。

Vocabulary に関しては、言葉の定義を一字一句覚えるまで頑張るのはタイパが良くないので、確かにたまに define と問われることもありますが(virtual water など)、最低限問題文が理解できるレベルを目安に定着させる程度で問題ないと思います(でないとそもそも何を聞かれているの?ってなってしまいます)。心配であればどの言葉も意味を説明できるように準備するに越したことはないですが、そればかりに気を取られて他がおろそかにならないようにご注意ください。

Case study は教科書に載っている例や授業で扱った例に限らず、自分が最もなじみのある、覚えやすい例を準備すると楽です。例えば、再生可能エネルギーの例として「どこどこではこういう政策が実施されている」と教科書に書かれていたとしてもそれを無理に覚える必要はなく、日本では山が多い地形を利用して水力発電が行われていることや太陽光発電が身近になっていること、原子力発電はリスクを伴うことなどは小中学生の頃の知識で説明できるはずです。そのうえ、case study は複数のトピックに当てはめることもできるので、多能な case study を集めておくと記憶量の削減が可能です。例えば、Aral Sea は overirrigation だけでなく、salinization や water stress など様々な問いに対して用いることのできる case study なので、Option A では重宝すると思います。

正直 Geography は積み上げが重要というほどでもないので、授業を理解できているかよりいかに試験に向けて体制を整えていくかが重要だと考えていました。結局 case study を一度頭に入れても時間が経つと忘れてしまったりするので、試験1か月ほど前から少しずつ知識を蓄えていき、他の科目の合間に復習するくらいがちょうど良いのでは、と個人的には思います。なお、IAや Essay の書き方に関しては先生に直接フィードバックをお願いするのが最も効果的だと思います。

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