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郡上ロボットクラブのポリシー

小学生高学年から中学生向けに、土曜日に、ロボコンにチャレンジするためのロボット製作をするクラブを開催しています。

大事にしているのは、学ぶことではなく、楽しむことです。
興味が先、やりたいことが先、だから知りたい=学ぶ、という順序を間違えないようにしています。
また、やったことが失敗しても絶対に否定しません。なるほど、そうなったか、次はどうしようか?と言います。失敗は次のアクションの動機付けになります。

全員を一定のレベルまで引き上げようとしないように、子供の背中を押し過ぎないように気を付けています。話をしたときにそれ以上知りたいと思ってないな、と感じればその子にはそれ以上説明しません。やる気にならず、別のことで遊びたいなら周りの邪魔をしない限り別のことで遊んでいてもよい、と言います。

もし、その隣にもっとやりたい子供達がいれば、その子たちの次の質問に答えます。知りたい子に知りたいことを教える。だから全員に同じことを教えたり、できない子をせかすようなことはありません。出来ればできる子には待っててもらう時間をゼロにして、どんどん先に進んでもらいたいのですが、1対1でない限りはこれはなかなか難しくて実現できていません。

ある子が隣の子よりたくさん知っているかどうかという相対評価は無意味だからしません。
自分が分かるか、できるか、できないならやりたいか、方法を知りたいか、です。あくまで子供たち本人が主体です。

もしやりたくなければやらなくても来なくても構わない。でもやりたくなったらいつでもやるチャンスがある。
そして、やることにはできる限り制限をしない。いくらでも先に進んでよい。逆に、周りより遅れていても恥ずかしがることはない。自分のペースでやればいいよ、と伝えます。周りより進んでないからやめてしまったらそれまでですが、もしそれで1つでもできるようになれば、人には大したことなくても自分には価値がある。

そう突き詰めていくと、学校の勉強にも価値が出てきます。いろいろ知っていると実際に役に立つこともあります。知っていて助かることもあります。学校は、一定の知識を平等に教えてくれるところなので、価値がないわけがありません。もし既に知っていれば、このクラブではその先に進むことができる。学校で学べることをここで学ぶ必要はない。ここでしかできないことができる。やりたいことができる。

これを実践すると、ハイレベルな子以外は辞めちゃうんじゃないか、と思われるかもしれませんが、そんなことはありませんでした。気が向いたらロボットを作り、飽きたらそれ以外で遊んでいる子も毎回来てくれます。
だれもやる気の違いによって文句を言いません。みんなやってるんだからお前もやれよ、とか、お前だけ先に出来てずるい、とか言いません。

これが学校でもできたらいいのでしょうが、相当困難だろうと思います。
興味が同じ方向に向いており、もし合わないな、と思ったらやめてもいいクラブだから成立していると思います。
だから、このクラブでは逆に学校ではできないことをやろう、みんなと違うことをやろう、というのが一つの目標になっています。

これがこのクラブのポリシーであり、やり方です。

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