漫才 「裁判のリハーサル」


ミミ吉  「はいどーもー。ミミ吉です」

ハナゾウ 「ハナゾウです。お願いします」

ミミ吉  「なにも聞かずに、裁判のリハーサルに付き合ってくれ!」

ハナゾウ 「何があったんだ!?」

ミミ吉  「俺が被告人で、お前が敵対勢力」

ハナゾウ 「被告人って事は刑事裁判じゃん…」

ミミ吉  「え、被告人って刑事裁判なの?」

ハナゾウ 「そう。被告だと民事裁判」

ミミ吉  「あ、そうなんだ!刑事裁判と民事裁判で呼び方違うんだ。知らなかった」

ハナゾウ 「あ、知らなかったのね。じゃあお前は、被告人じゃなく被告なんだね?」

ミミ吉  「いや、被告人であってる」

ハナゾウ 「ケージサイバーン!!!」

ミミ吉  「1つお利口になりました。ありがとね」

ハナゾウ 「え…なんかやったの?」

ミミ吉  「え…」

ハナゾウ 「だから、その…事件的なこと」

ミミ吉  (早口で)「いや、事件って程大袈裟なものじゃないよ?あれは事故だったっていうかね。そうなんだよ、事故なんだよ!不幸な事故だったんだよ!それを俺のせいにされちゃって。困っちゃうな~もう!」

ハナゾウ 「やってるな!これはやってるわ」

ミミ吉  「取り敢えず、無罪勝ち取んないといけないから…」

ハナゾウ 「やったんなら、無罪勝ち取っちゃダメだろ!」

ミミ吉  「時間ないし早くリハーサルやろ」

ハナゾウ 「時間ないって、裁判いつなんだよ?」

ミミ吉  「明日の午前3時」

ハナゾウ 「何があってそんな時間になったんだ」

ミミ吉  「裁判長とか、全員時間外労働だよ」

ハナゾウ 「時間外労働で裁判させんな!」

ミミ吉  「あとさ、もう1つお願いあるんだけど」

ハナゾウ 「なに?」

ミミ吉  「傍聴席に座って欲しいんだよね」

ハナゾウ 「午前3時に傍聴席?うーん…まぁ、良いでしょう」

ミミ吉  「傍聴席に座って“無罪”って書いた紙を、25秒に1回のペースで裁判長に見える様に掲げて欲しいの」

ハナゾウ 「そんなことするか!」

ミミ吉  「そうすると、サブリミナル効果でさ…」

ハナゾウ 「サブリミナル効果で無罪勝ち取ろうとすんな!そんな事したら、俺も何かしらの罪に問われるわ!」

ミミ吉  「その時は、俺が傍聴席で無罪って書いた紙掲げてやるよ」

ハナゾウ 「その頃には、お前はもう豚箱に入ってるよ!」

ミミ吉  「そうならない為に、共犯としてお前を…」

ハナゾウ 「共犯って言ったな今!」

ミミ吉  「もう俺達の関係は、切っても切れない腐れ縁なんだよ」

ハナゾウ 「腐ってんのはお前だけじゃ!」

ミミ吉  「絶対無罪勝ち取ろうな!気合い入れるために円陣組むぞ!」

ハナゾウ 「2人で円陣組めるか!だいたいさ、共犯って言っても、お前が何したのかも知らないし」

ミミ吉  「それはね…ふふふふふ…」

ハナゾウ 「こいつ当分出てこれそうにねぇな」

2人   「どうも、ありがとうございました!」

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