夢は見るものでもなく、叶えるものでもなく、追いかけるものでもなく、撃ち抜くものでもなく、大きければ大きいほど良いというものでもなく、あればあるだけ良いというものでもない。だからと言って、「じゃあお前にとって、夢って何なんだ」と問われると返答に詰まるのだけど。そんな私にも、夢・・・小さな計画がある。

私の計画を聞いて、ある人は言った。「うん、良いと思う。将来的にも必要になってくる部分だ。今後、その分野が広がっていくとき、松里にはアテンドをお願いしたい。そのために、今できる事を頑張って。」自分の計画を人に話したのは初めてだった。まだ全然まとまってなくて、自分の想像の中だけでどんどん広がっていった計画が、「いいね」って人に認められること。なんだか胸の奥がギュッとした。砂浜で石ころを見つけて、ちょっと磨いてみたら色が深くてきれいなガラスみたいだった、あの感覚。これは私の夢なのかもしれない。

私の計画を聞いて、またある人は言った。「そんなの無理だ。難しいんじゃない。そんな事、聞いた事ない。まだ知識も無いのに、どうするつもりなの?」数々の言葉が、頭のてっぺんから指の先まで冷やしていくのを感じた。「はは、そうですよね。」すみません、と笑いながら謝ったとき、心の石ころが私にとって大切なものになっている事に気付いた。そして、それは心無い言葉を浴びせられるたびにどんどんと大きくなっていくのであった。

人の心、とりわけ私の心はあべこべに作られている。誰かに反対されればされるほど、不可能だと言われれば言われるほど、どんどん燃えて熱くなっていく。夢とはまだまだ言えないけれど、いつかこの胸の内をいっぱいに広げて飛んでいく。きっと、そう遠く無いうちに。

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