見出し画像

【2023年4月版】米国SSN取得体験記〜2ヵ月かかった一例〜

Social Security Number; SSN;ソーシャルセキュリティナンバー
日本で言うマイナンバーみたいなもの。納税したり、年金など社会保障を受ける際に必要。アメリカには戸籍制度がなくて、個人は全てSSNに紐づけられて管理されているらしい。就労可能なビザがあれば取得できるので、J1ビザの人は取得できます。J2ビザの場合は労働許可証(EAD)を取得することでSSNの申請ができるようになるそうです。

私の経験からは、
・最近取得した人から情報収集して行く

・アパートを決める or 信頼できる人に住所を教えてもらい、SSNカード受け取り先住所にしてもいいか許可をもらってから行く
ことをお勧めします。経緯は以下。

申請(訪問1回目)

①まずはwebから申請

このサイト↑のStart applicationの青いボタンから申請する。申請プロセスが終わったら申請完了ページを一応プリントしておく。

②SS-5をプリントしてフォームを埋める
※アメリカの公的書類は全てアルファベットと数字の名前が付いています。日本の「XX申請書」みたいな書類の名前じゃなくて、XX(アルファベット)ZZ(番号)で書類のことを呼ぶ。初めは慣れなかった。

SS-5↓(最新のものをSSAのサイトからダウンロードしてね)をプリントアウトして、5ページ目のフォームに記入する。

https://www.ssa.gov/forms/ss-5.pdf

③必要書類を持ち、SSAオフィスに行く
最寄りのSocial Security Administration(SSA)に行く。場所はHP↓で検索

私が持って行った書類は、

  • パスポート

  • DS2019

  • 大学からのLetter

  • I-94

  • 記入済みのSS-5

  • webから申請した時の申請完了ページプリントアウト

I-94は↓

の左から二つ目の青いボタン、「GET MOST RECENT I-94」から。I-94は外国人がアメリカに入国した際の出入国を管理しているらしい。入国後すぐは反映されていないこともあるので、数日待つこともあるらしい。私は入国1週間後に印刷した。

上記書類を提出すれば基本的にはOK。コロナの影響で申請プロセスが遅れているから、結構時間かかるよ、と言われた。あと、「あくまで申請が完了しただけでSSNが発行されるとは限らないよ」と念押しが強かった。不法滞在や移民を警戒しているのか、外国人へのSSN発行は厳しくなっていると言う噂も聞く。
「申請したよ!」というReference No.の書かれた紙ぺら一枚をもらって、終わり。このReference No.は問い合わせ時に必要なので大事に持っておく

申請時の反省

冒頭にも書きましたが、住所を用意して行った方がいいです。申請ステップが完了したらSSNカードは申請時に書いた住所に郵送されます。私は申請時にAirbnbに住んでいてアパート探し中だったので、住所がありませんでした。そして入国まだ1週間でアメリカのことを何にも分かっていなかったのです。「局留めでいっか」と軽く考え、職場近くの郵便局を住所にして行った(今ならこの選択はしない)のですが、「アパートじゃ無いとダメだよ」と言われ、「今Airbnb住んでてアパート決まってないねんけど」と言ったら、「じゃあSSAオフィスを住所にして、取りにきなさい」ということになりました。この時に最低でも2回SSAオフィスに行かないといけないことが決定し、面倒だなあと思いました。SSAオフィスはそんなにたくさんは無いので、自宅からのアクセスが良いとは限らないのです。そして申請時の住所(SSNカード配送先)はこの後アパートを決めて定住しても再設定することが決して出来ないのです。申請時の住所は自分の住所である必要は無いので、職場に信頼できる人がいれば、その人の住所をお借りしても大丈夫。SSAオフィスに何度も足を運ぶのは面倒なので、何らかの住所を持ってから申請しましょう。

SSAオフィスあれこれ

基本的に予約ができません。何回か行って、空いてるなあと思ったのは意外と金曜日の午後。朝イチで行った時は何人か並んでいた。午後の方が空いているのかも?あとSSAのHPのどこかで週の始めは忙しいよと書いてあったので、週の後半の方がいいかも。
1ヶ所しか行ってないのでどこもそうかは分からないのですが、セキュリティーチェックが厳重だった。建物の入り口に空港みたいなX線検査装置があって、ジャケット、PCやApple watch、底の厚いブーツなどは全部脱いで金属探知機を潜る必要があります。4回中3回はパスポートを要求されました。結構ビビるけど、「どこに訪問したいの?」と聞かれて、「SSNのオフィスだよ」と答えると「2階にあるで。エレベーターはあっち。」みたいに親切に教えてくれます。
SSNのオフィスに入るとチェックインの端末があって、「どういう目的で来た?」「誰が来た(本人or家族or others?)」とかの質問にタッチパッドで答えていくと、待機番号が発行されます。窓口にその番号が呼ばれたら行く感じ。このへんは日本と同じですね。

1ヵ月経っても何の音沙汰もない

上述の通り私はSSAオフィスを住所にしていたので、「発行されたらSSAからメールを送るから、オフィスまで取りにきなさい」と言われていました。しかし1ヶ月経っても何の連絡も来ない。通常2週間程度で来ると聞いていたし、職場からお給料をいただく以上、職場にもSSNを提出しないといけないのです。HR(人事部)からSSN催促のメールが来るが、まだ来ていない…。
まずはSSAのHPから問い合わせをしました。でも帰ってきた返事は「本部?から確認することは出来ないの。Local officeに確認してね。」。苦手な電話にチャレンジしたけれど、いっこうに人間に繋がらない。人間に繋がるまでに時間がかかる。

アメリカで電話するということ

ちょっと小話ですが、アメリカでは問い合わせツールとして電話が好まれており、Speaking苦手人的にはハードルが高いです。しかも、AI応答がメインで、なかなか生の人間につながりません。いろんなところに電話する機会があったけれど、地元の不動産屋とか小さいところ以外はまず自動音声が出て、選択肢の番号を答えていくことで最終的にようやく人間につながる。SSAオフィスの電話も人間に繋がりづらく、またタイミングによっては「60分くらい待つかもしれません。」という音声が流れて絶望することも。「とにかくwebページ行けよ!」という音声が流れ続けるけれど、webからSSN申請のステータスを確認することは出来ません。

SSAオフィスに状況確認に行く(訪問2回目)

電話が全然つながらないことに業を煮やし、またその頃には車を手に入れていたのでSSAオフィスまで足を運びました。セキュリティチェックを抜け、30分くらい待ち(金曜日のお昼前くらい)、窓口でReference No.を伝えて「申請statusをチェックしたい」と伝えます。おばさまが5分くらい席を立ち、戻ってきて….
「申請が完了したらメールするから、あんたはただ待つ。今はそれしか出来んよ」
とのこと。何か物事が進むんじゃ無いかという淡い期待を抱いていたので、絶望する。そしてこの時には定住アパートを決めていたので、「SSNカードができた時の郵送先を今の住所に変えられますか?」ときいたところ、「NO!!!!!!!!!!!!!!!!!!」とのこと(;;)

2ヵ月経っても何の音沙汰もない

申請から2ヵ月経った。もちろんメールは来ていない。同じ時期に渡米した友人も発行が遅れていたが、ついにカードをゲットしたようだ。焦りが募る。怒りも湧いてきた。
前回待ち時間が長すぎて挫折した電話に再挑戦。怒りはパワーだ。生の人間が出てくるまで15分くらいしつこく待ったかな。
「Reference No. XXXXXXXXの◯◯ですが、申請から2ヵ月経っても音沙汰がなくて…。申請statusをチェックしてもらえますか?」
「OKちょっと待ってね。うーーーーん、情報がない。Ref No. はXXXXXXXXよね???」
「はい……………..」
「うーーーーーん、そのRef No.に該当する情報は何もないわ。紙持ってオフィスに来てくれる?」
「……….オフィスに行くってことですか…?(絶望)」
「そう。平日の3:45までに来てね〜〜〜」
…….翌日朝イチでオフィスへ。

SSAオフィスに状況確認に行く(訪問3回目)

初めての訪問の時は英語が怖くて震えていたが、この頃には少しアメリカに慣れていたので、怒りに震えていた。USPS(アメリカの郵便局)に大事な書類をlostされたり、他にもうまく行かないことがあってアメリカのお役所関係に不満を抱いていたのもある。鼻息荒く窓口に行き、昨日電話でRef No. に該当する情報が何もないって言われていんけど!!!!と伝える。
「え〜〜〜なんも無いって?申請時の書類全部出してくれる?」
「はい…(DSとか全部持っててよかった…)」
「あとこれ書いて(SS-5らしき書類)」
「……..!(これは再申請の流れや….絶望…..)」
〜しばし無言で書類を書く〜
ここで確変が起こった。
「待って……あなたのお母さんの名前は?」
「(今SS-5に書いてるだろうが…)XXXXです。」
「お父さんは?」
「XXXXです。」
「出生地はOSAKA?」
「!!!YES!!!!」
「お母さんはXXXX、お父さんはXXXX、出生地はOSAKAね。よかった、あんたの申請完了してるわ。1週間前に完了してたからRef No. に該当する情報がなかったみたい(どないやねん)。」
「まじすか!やったぁ!」
「でもカードができるのは1ヵ月くらいかかるかもしれないから、メール待ってね。」
「(1ヵ月か…)OK!」

ということで足取りも軽く帰った。

メール、くる

カードがSSAオフィスに届いたらメールするとは言っていたが、全く信用していなかった。メールアドレスは申請時にそのへんの紙に手書きで書いたものだったし、絶対もういちど電話で問い合わせる羽目になると思っていた。しかし3回目の訪問から約1週間後、本当にメールが来た…!「SSNカード来たから、オフィスの営業時間内にパスポート持っておいで」というメール。大学のHRからSSN提出の催促がまた来た後だったので、本当に嬉しかった。翌日早速取りに行く。

SSAオフィスにカードを取りに行く(訪問4回目)

4回目ともなるともう慣れたのでセキュリティーチェックもスルスルである。
窓口のおじさまに「昨日そちらのオフィスのXXさんから私のSSNカードが届いたとメールをもらったのですが…」と伝えると、そのXXさんだったのかすぐに了解してくれた様子で奥に引っ込み、封筒を出してきてくれた。受け取りの書類にサインし、「これが君のSSNカードだよ〜」と封筒を渡される。小躍りしながら受け取り、小躍りしながら帰った。めでたしめでたし。

反省とメモ

SSN申請はコロナ以降プロセスが遅延しているらしく、同時期に渡米した友人も2ヵ月ちょっとかかっていた。一方で2週間以内に来た人の話も見かけたので、地域や運によるっぽい。
私は4回もオフィスに足を運ぶという非効率をしてしまったのだけれど、スムーズにいけば1回行くだけで大丈夫です。思い返せば、
・申請時に住所を持っておく
・1ヵ月経った時の問い合わせ電話を粘り強くやる
この2つをやっていれば、訪問は2回くらいで済んだかもしれない。
あと、もう少しちゃんと情報収集していれば、申請時の住所は近隣の知人のものでも良いと言うことを認識できていたはずなので、情報収集が足りなかったかな。焦りすぎた。あと、職場の同僚はSSN申請を手伝ってくれる現地民(私の時にはもうリタイアしてしまっていた)にほとんどやってもらったらしいので、そういうケースもあるかも。あとは大学のHRの人が手伝ってくれたという話も聞きました。

あくまで私の一例だけれど、SSN取得が遅れて不安に思っている人が気を紛らわせる助けになればいいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?