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【製造業123】

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生産改革、生産管理、システム等について、概論と私が関わった実例をまとめていきます
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🏭モノづくりの基本3S(608文字)

🏭モノづくりの基本3S 3S(サンエス)は全ての土台。これは整理、整頓、清掃のローマ字表記の最初がSで始まる事に由来します。整理整頓できていない雑然とした職場は徹底的に3Sすれば驚くほどに品質が安定し生産性も向上します。騙されたと思ってやってみる事です 🏭3S:整理とは 整理とは使わない物を撤去する事。具体的には①使わない期間を定義→毎月使わない等②使わない物を職場から撤去③使わない物を捨てるか別保管するか決定。コツは直ぐ買える使わない物は思い切って捨てる事。徹底すると

改革はお好み焼き

改革を進める時、スモールスタートとすることがあるがゴールの時期が明確になってるかが大事。そうでなければ尻切れトンボでいつの間にか消えてしまう 改革はお好み焼きをひっくり返すのと同じで準備して、ここと言うタイミングで一気にひっかり返すことが成功の秘訣。ちまちまやるとぐちゃぐちゃになる

【かんばんはいつ振り出す?】

生産ラインに部品をキット支給していた。 水すましはストアーから部品を取る時にかんばんを振り出していた。 トヨタ系の先生がそれを見て 「かんばんは使う時に振り出すんだよ。」 「えっ?そうしてますけど?」 「違う違う!実際に使う時だって。ストアーで外したかんばんを部品と一緒にラインに支給して『組立に使う時』に振り出すんだよー」 なるほど!「使う時に」か! しかし、我々はそれを実行できなかった。 その理由はその運用を担保する自信がなかったから。 「かんばんを使う時

【課題解決】海外工場支援(1,571文字)

某国の工場が生産能力の5倍を超える台数を受注。現地の生産技術が生産ラインを増強したが出荷台数が確保できるかどうか分からない、何をどうしたら良いか誰も分からない状態で急遽現地に飛んだ…。 初日:KPI設定 私は初日早々 「何がどれくらい遅れてるか定量的に分からないから判断できないのね」 と気付いたので一時間ほどヒアリングして即興でKPIを設定。 もちろんKPIのためにわざわざデータ作る暇はないから今あるデータや作業ファイルをそのまま用いる事とした。 部品発注管理(納

【有料】3S活動スタートアップ資料(詳細版)

私がこれまで何社も改善した際に使用した資料の詳細版(全33ページ)です。 私の20年以上にわたって改善指導してきたノウハウを網羅しており、御社でそのままキックオフや学びに使える内容となっております。 そのため恐れながら有料とさせて頂きます。 🟩主な内容 3Sとは?(簡易版より詳しく説明) 3Sの進め方(簡易版より詳しく説明) 3Sの維持・発展(詳細版のみ) 3S活動Q&A(詳細版のみ) 最初にこれを現場だけではなく社長、工場長から事務員も含めて全社員に説明して

¥2,000

つぶやきソリュエイ(8月30日)「ERPの本質」

本日のつぶやき ERPは経営者・管理者のための「意思決定システム」であり、ステークホルダー報告のための「正当性の担保システム」 ERP(Enterprise Resource Planning)という言葉が使われるようになってから長い年月が経ちますがいったいERPとは何なのかを理解している人は少ないかもしれません。かく言う私も最近になってある考えを導き出した程度でそれすら正しく全容をとらえているかどうかは曖昧です。ERPの一面(=これが絶対の正解ではない)として以下にご説明

【ERP導入②〜移管完了・まとめ】

「皆さん、ERPとは別にビューアーを用意されてますね…」 MRPの納期設定がうまくいかない問題について中ボスコンサルはこう言った。 「誰?ERPだけで仕事しろって言ったんは?」 この続きです。後半は200円とさせていただいています。 旧ホスト再稼働 それを聞いて動いたのが、ERP導入後に解散すると囁かれていた工場のシステム課だった。なんと!システム課はIT統括部と交渉して旧ホストをビューアーとして再稼働させたのだ。 ここまで来ると正直何のためにERPを導入したのか

¥200

【ERP導入①〜カットオーバーまで】

 かれこれ10年以上前になりますがユーザー部門としてERPパッケージを導入した経緯です。  身バレしないように一部変更し「体験に基づいた」フィクションとしています(後半は100円となります) 操作説明からのスタート 200X年。いきなりだった。 初めてのERP導入プロジェクトの会合は標準画面の操作方法と基本となる業務フローの説明だった。 「えっ?そこからなん?」 システムの導入目的や期待する効果やそのパッケージのコンセプトや想定する業態などの説明は一切合切すっ飛ばし

¥100

【トヨタ生産方式】7つのムダを解説(1,692文字)

 トヨタ生産方式では、 ①加工のムダ、 ②在庫のムダ、 ③造りすぎのムダ、 ④手待ちのムダ、 ⑤動作のムダ、 ⑥運搬のムダ、 ⑦不良・手直しのムダ を7つのムダと定義しこれを最小にするように改善します。7つがロジカルに関連しているわけではありませんがあらゆるムダを網羅していますのでこれらのムダを徹底的に取る事で大きく改善できます

 この中で一番のムダは⑦不良、手直しのムダ です。品質が良くないと②在庫のムダや③ 造りすぎのムダに繋がります。2番目にダメなのは③造り過ぎのムダ

2S活動スタートアップ資料(簡易版)

簡易版を無料公開します。ぜひご活用ください。 私がこれまで何社も改善した際に使用した資料の簡易版です。最初にこれを現場だけではなく社長、工場長から事務員も含めて全社員に説明して意識を合わせます。 御社の改善、生産性向上にお役立てください。また、ご不明な点やご相談はご遠慮なくなさってください 全13ページとなります

【3S改善事例①】赤字から黒字転換(2773文字)

 ここでは徹底的な3S活動を決断して黒字転換した工場の改善事例を紹介いたします。 1.これぞまさに「The 昭和の工場」  200X年4月、私は商品の競争力はあるのに慢性赤字と言う工場の改善に送り込まれた。そこで見たのは・・・ モノに溢れた倉庫のような生産現場・・・。 壁一面の棚に詰め込まれた大量の治具や資材など パレットに積みあげられた組立用部材 床に直置きされている工具類や部材 通路と作業エリアが明確に区別されていない。  また、組立時に初めて部材欠品が分か

⚙️部材調達方法の基本(1,730文字)

個別記事をこちらにまとめました。 ①主な手配方法  ざっと4つの方法がある①都度手配、②発注点、③かんばん、④MRP(資材所要量計画)。これらの手配方法を製品や部材の特性に合わせて組み合わせて部材調達する。④の発展型で生産能力含めて計算するMRP2があるが使われている事例は少なそうである。  また、製品計画などは日次、週次、月次などの定期手配方式が広く用いられている。 ②都度手配  在庫を持たず、必要数のみを、受注してから、顧客納期に合わせて、部材のリードタイムとは無

🏭生産計画(1514文字)

主に組立ラインでの計画を想定してますが他でも参考になるのではないかと思います。ご一読ください。 ①前提条件:品質の安定 モノづくりのパフォーマンスを決める生産計画。需要予測と生産制約を基に相反する性質の需要変動と生産平準化を両立させる事が必要。これを達成するには先ず生産現場の製造品質と直行率を高めリードタイムを安定させることが必要。頑張れ!生産技術! ②リードタイム短縮 生産現場が高い直行率と短いリードタイムで安定生産するのに加えて調達担当はあの手この手で材料調達リー