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ダイソーの材料でできた電動紙テープ巻きを魔改造する自由研究


まえがき

以下のnoteで、ダイソーの電動字消しを改造して紙テープ巻きを作った。

非常に便利なものだが、あえて課題を挙げるとしたら以下の2点が考えられる。

  1. パワーが弱い。巻いた後に人の力での増し締めが必要である。

  2. 電池交換が面倒。

今現在が夏休み中ということもあり、この欠点を改善すべく夏休み自由研究を行う。

方針

モーターの力は(電池)電圧に依存するらしい。とすれば、課題1「パワーが弱い」を解決するには電圧を上げることになる。
電動字消しで使用されているモーターの型番・仕様が不明だったが、似たような見た目のモーターをネットで見てみると電圧が~3Vのものと~6Vのものがあるらしい。ここは~6Vのものであることに賭けることにする。今現在は単4エネループ2本を使用しているため、エネループ1本の電池電圧1.2V x 2本 = 2.4Vである。これを約2倍の5Vにすることを目標にする。
また、課題2「電池交換が面倒」については、電池ではなく有線で電源を供給する必要がある。
5Vくらいの有線。となるとUSBでの給電だろう。現代社会において電池の次にお手軽だと思われる電源である。

というわけで、自由研究の方針を電動字消しを改造してUSB給電型にすることとした。

ダイソーの人も電動字消しをコードレスにしたくて電池駆動としたのだろう。それをあえて有線にする。これが自由研究というものだ。

改造

電動紙テープ巻きをUSB給電化するにあたり、以下のようなUSB(micro B) - TTL変換モジュールを使用した。通信はしないので変換回路は一切不要だが、手元にあってかつ簡単にUSBの電源を引っ張れるため、これを使用する。

USB(micro B)-TTL変換器

(Amazonの履歴を見たら2020年にタダで貰っていたのに、今見るとめっちゃ高くなっている。)

組み込む前に動くことを確認。

適当に線で繋いだら動いたので、変換モジュールをケースに組み込むべく加工を行った。

ここにモジュールを置きたい。
モジュールが入るように赤枠部分をリューターでゴリゴリ削った。一番面倒な作業。
収まる。
配線。GNDと5Vをモーターの足につなぐだけ。モータの電極というか電池用電極ははんだが付かなかったので、線を挟み込んで接触させて、ケーブルをボンドで固定した。
100均で買ってきたUSB-MicroBケーブル(1m)をモジュールにぶっ挿してケースを閉じる。(モジュールを固定していないのでケースを閉めてからではケーブルを挿せない。)

これで完成!

試運転

改造した電動紙テープ巻きを使用してみた。コンセントにUSB電源をぶっ挿してUSBケーブルを接続、スイッチを押すとウォンウォン回る。電池の時よりも力強そうだ。
しかし実際に紙テープを巻き始めると、なんかちょこちょこ電源がOFFしてしまう。どうもモーターへの負荷によってUSB電源が落ちているっぽい。
そりゃそうだよね。モーターって結構電流食うって話だもんね。

ケースを透過するほどまばゆいモジュールのLEDが、
負荷を掛けると消えてしまう。
無負荷時のモーターの突入電流がこれくらい。出力2AのUSB電源だと負荷をかけたら厳しそう。

対策・運用

つまづきはしたものの、USB電源を手持ちの中から一番容量の大きい3.4Wタイプを使用したら電源が落ちることがなくなったので一安心。
パワーも荒々しいくらいに上がって良い感じだ。と思って、巻いた後に軸を抜くためにちょっと巻き戻すと、

あれ、やっぱりコードが邪魔。

結論

今回、電動紙テープ巻きを魔改造した結論を以下に記載する。

  • それでもパワーは足りない。
    パワーアップしたとはいえ、モーターで巻いただけではまだ玉がふにゅふにゅする。人の手はやはり必要。

  • 巻き戻しのときにコードが邪魔。
    軸を抜く前に自動で少し巻き戻す機能がほしいところ。DCモーターは+-を反転させれば逆回しになるので、できない話ではない。

  • 電池を気にせずに巻けるのでストレスフリー。
    使っていてパワーが落ちないのはとても良い。

本研究が紙テープ巻きオートメーション分野の発展に貢献できることを期待する。

2024/3/3追記

モーターの電圧定格が6Vだと信じて電圧を5Vとしたが、モーターを外した裏に4.5Vと書いてあった。そのためだろうが、半年くらい使用したらモーターが駄目になってきたので、また電動字消しを購入してモーターを交換したら調子が良くなった。定格電圧は守らないといけない。

以上

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