50)重曹(重炭酸ナトリウム)は運動パフォーマンスを向上する
体がみるみる若返るミトコンドリア活性化術50
ミトコンドリアを活性化して体を若返らせる医薬品やサプリメントを解説しています。
【有酸素運動と無酸素運動】
骨格筋が収縮するときのエネルギー源はATP(アデノシン三リン酸)です。ATPがADP(アデノシン二リン酸)とリン酸に分解されるときに発生するエネルギーが筋肉の収縮に使用されます。ATPの貯蔵量は少なく、数秒程度で使いきってしまうので、エネルギーを使ってADPをATPに再合成します。
ATP再合成の仕組みにはクレアチンリン酸系、解糖系、有酸素系の3種類があります。
クレアチンリン酸はクレアチンにリン酸が結合した物質で、骨格筋のエネルギー貯蔵物質として働きます。クレアチンキナーゼによってリン酸基が外され、ADPを無酸素的にATPに再合成します。最高の運動強度で約10秒間持続可能で、100メートル競争では主にこの系でエネルギーが産生されます。
解糖系は細胞質でグルコースからピルビン酸を経て乳酸に分解される過程でグルコース1分子あたり2分子のATPを産生します。解糖系は酸素を使わず、最高の運動強度で持続時間は1~2分間程度で、1〜2分程度の中距離走は主に解糖系でエネルギーを産生します。
有酸素系は酸素を使ってミトコンドリアで長時間にわたってATPを産生します。グルコースや脂肪酸などを分解してアセチルCoAが生成され、TCA回路(クエン酸回路)と電子伝達系による酸化的リン酸化によってATPが産生されます。1分子のグルコースあたり32分子のATPが産生されます。
図:ADPからATPの再合成の仕組みにはクレアチンリン酸系、解糖系、有酸素系の3種類がある。最高の運動強度でクレアチニンリン酸系は約10秒間持続可能で、解糖系は1〜2分程度持続できる。この2つは無酸素でATPを再合成できる。2分以上の運動には酸素を使ったミトコンドリアでのATP再合成が必要になる。
【無酸素運動では筋肉に乳酸と水素イオンが増える】
グルコース(ブドウ糖)は細胞質で解糖系によってピルビン酸まで分解され、酸素があればTCA回路(クエン酸回路)と電子伝達系による酸化的リン酸化によってATPを生成しますが、酸素が無い場合はピルビン酸からさらに乳酸に変換されます。ピルビン酸を乳酸に変換する酵素が乳酸脱水素酵素(Lactate Dehydrogenase; LDH)です。
図:グルコースが解糖系でピルビン酸(①)まで分解されたあと、酸素があればミトコンドリアでピルビン酸脱水素酵素(Pyruvate Dehydrogenase; PDH)によってアセチルCoAに変換され(②)、TCA回路でさらに代謝され(③)、電子伝達系(呼吸鎖)で酸化的リン酸化によってATPが産生される(④)。酸素が無い条件では、ピルビン酸は乳酸脱水素酵素(Lactate Dehydrogenase; LDH)によって乳酸に変換される(⑤)。
酸素がない場合、なぜピルビン酸で止まらないで乳酸に変換されるかというと、その理由は、解糖系で還元されたNADH(還元型ニコチンアミドジヌクレオチド)を酸化型のNAD+に戻すためです。NAD+が枯渇すると解糖系が進行しなくなります。
図:解糖系では1分子のグルコースから2分子のピルビン酸、2分子のATP、2分子のNADH + H+が作られる。乳酸発酵では、NADH + H+を還元剤として用いてピルビン酸を還元して乳酸にする。この乳酸発酵によってNAD+を再生することによって酸素を使わないATP産生(解糖)が続けられる。その結果、乳酸と水素イオン(H+)が多く産生される。
解糖系でのグルコースからピルビン酸への代謝で、1分子のグルコースから2分子のATPを産生できます。正確には、この反応において4分子のATPが産生され、2分子のATPが消費されるので、差し引き2分子のATPの産生になります。
乳酸発酵によって酸化型NAD(NAD+)を再生することによって、がん細胞は無酸素条件下で解糖だけでATPを産生して生きていけます。
人間を含めて全ての哺乳動物は無酸素の環境では長くは生存できません。しかし、少し下等な生物では無酸素でも長く生きられるものが存在します。淡水にすむカメ(亀)は無酸素で長く生きることができます。
淡水産カメ、特にニシキガメ(Chrysemys picta)は、空気を呼吸する脊椎動物の中で、最も長く無酸素に耐えることができます。このカメは3℃の無酸素状態の水中で5ヶ月間生存できることが実験で示されています。ニシキガメは米国でよく見られる淡水産のカメで、頭頂部に鮮やかな黄色の斑紋や背甲の縁に赤い模様があります。
カメの骨格の特徴は甲羅です。甲羅の内部は脊椎骨、肩胛骨、肋骨、胸骨などが互いに密着して箱のような構造をしています。嫌気的解糖で産生された乳酸を甲羅の内部で貯蔵して、炭酸塩で緩衝させるメカニズムが進化して乳酸蓄積の有害性を軽減できるので、カメは無酸素の状態で長く生きられると考えられています。
解糖系ではグルコースからピルビン酸、ATP、NADH 、H+が作られます。嫌気的解糖(乳酸発酵)では、NADH と H+を還元剤として用いてピルビン酸を還元して乳酸に変換します。乳酸に変換する反応によってNAD+を再生することによって解糖系での代謝が続けられます。したがって、解糖系が亢進すると、細胞内で乳酸とプロトン(H+)が増えます。嫌気的解糖の反応をまとめると以下のような化学反応になります。
グルコース+ 2 ADP → 2 ATP + 2 乳酸 + 2 H+ + 2 H2O
水素イオン(H+)が蓄積して細胞内のpHが低下して酸性になると細胞内のタンパク質の活性や働きは阻害されます。
筋肉細胞が無酸素運動で水素イオンが増えると、筋肉細胞の働きが低下します。つまり、運動パフォーマンスが低下します。従って、水素イオンを消去する方法は運動パフォーマンスを向上させることが理解できます。
【体液の水素イオン濃度は重炭酸緩衝系で調節される】
水の中に物質が溶けていると、その水溶液は酸性、中性、アルカリ性のうちのいずれかの性質を示します。水溶液中に存在する水素イオン(H+)が多いほど酸性になります。
水素イオン指数(pH)は水素イオンの濃度を表す物理量で、水素イオン濃度の逆数の常用対数で示されます。水溶液のpHが7より小さいときは酸性、7より大きいときはアルカリ性、7付近のときは中性になります。pHが小さいほど水素イオン濃度は高く、pHが1減少すると水素イオン濃度は10倍になります。逆にpHが1増加すると水素イオン濃度は10分の1になります。
体内のpHは非常に狭い範囲で厳密に制御されています。正常な動脈血のpHは7.35〜7.45という非常に狭い範囲で調節されています。このpHの調節は酸と塩基のバランスで行われます。「酸」というのは水素イオン(H+)を放出する物質で、「塩基」というのは水素イオン(H+)を受け取る物質です(図)。
酸塩基のバランスを一定に保つ働きは体のいろいろなところで行なわれていますが、その中でも代表的な部位は、血液・体液、肺、腎臓です。
血液・体液における酸塩基平衡の調節で最も重要なのが重炭酸緩衝系です。この系は、重炭酸イオン(HCO3-)が塩基となってプロトン(水素イオン)を受けとって中和してpHを一定に維持します。(図)。
図:重炭酸ナトリウムを経口摂取すると、血中に入った重炭酸イオン(HCO3-)が筋肉組織に蓄積している水素イオン(プロトン)と反応して二酸化炭素(CO2)と水(H2O)になり、二酸化炭素は呼気に排出され、水は血液に拡散する。この反応によって筋肉組織の酸性化を抑制できる。
【重炭酸ナトリウムは食品や医薬品として利用されている】
重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)は重炭酸ソーダ(略して重曹)や炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)とも呼ばれます。日本語では、炭酸水素ナトリウムや重曹の呼び名が多いようですが、英文の論文ではほとんどがsodium bicarbonateとなっていますので、ここでは「重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)」や重曹を使っています。化学式は NaHCO3で表わされます。ナトリウムの炭酸水素塩です。
重炭酸ナトリウムは加熱によって二酸化炭素を発生する性質を利用してベーキングパウダーとして調理に使用されます。口中で炭酸ガスを発生させるソーダ飴などには粉末で封入されます。水に重炭酸ナトリウムとクエン酸を混ぜると炭酸ガスが発生し炭酸水となるので、飲料の材料としても用いられれます。砂糖を加え「サイダー」にしたり、レモンを加え「レモンソーダ」にすることもできます。
医薬品としては、胃酸過多に対して制酸剤として使われたり、酸性血症(アシドーシス)の治療に使われています。過剰に摂取するとナトリウムの過剰摂取が問題になりますが、適切な量であれば、安全性の高い化合物です。
重炭酸ナトリウムは水素イオン(プロトン)と反応して、二酸化炭素(CO2)と水(H2O)になります(図)。この反応を利用して、無酸素運動で筋肉組織に蓄積している水素イオンを除去して筋肉組織の酸性化を阻止することができます。
【重曹の摂取は運動パフォーマンスを向上する】
前述のように、解糖系は酸素を使わず、最高の運動強度で持続時間は1~2分間程度で、1〜2分程度の中距離走は主に解糖系でエネルギー(ATP)を産生します。中距離走の1時間くらい前に重曹を摂取すると400m走や800m走の陸上競技のタイムが良くなることが報告されています。以下のような研究報告があります。
【要旨】
訓練を受けた6人の中距離走者が、アルカローシス(NaHCO3摂取)、プラセボ(CaCO3摂取)、および対照条件の下で研究され、800mレースのタイムに対する急性誘発代謝性アルカローシスの影響を検討した。運動前、NaHCO3摂取後、血液のpHおよび重炭酸イオン濃度(HCO3-)は有意に高かった。
アルカリ性状態(NaHCO3摂取)では、被験者はより速く走り(2.9秒)、対応する運動後の血液中の乳酸および細胞外H +の値は、対照およびプラセボ状態よりも高く、無酸素エネルギーの産生が増加したことを示唆している。これらの結果は、NaHCO3摂取後の細胞外緩衝作用の増加が、作業筋の細胞からのH +流出を促進し、それによって細胞内pHの低下を遅らせ、筋肉疲労を遅らせるという推測を裏付けている。
800m競争の世界記録レベルは約100秒(1分40秒)、日本記録は105秒程度です。重曹の摂取で3%くらいタイムが短縮する計算です。400m走でも同様の結果が得られています。
この研究では、競技会に出場するレベルの400メートル走の訓練された男性アスリート6人を対象に研究されました。重曹の摂取で400m走のタイムが1.52秒短縮したという結果が得られています。
男子の400m走のトップレベルの選手のタイムは43秒台から45秒台です。1.52秒のタイムの短縮は3.4%の短縮になります。自転車競技でも重曹の効果が報告されています。以下のような報告があります。
【要旨】
重曹(重炭酸ナトリウム)を摂取し、血中の重炭酸塩濃度がピークになる時間に試験を個別に実施した場合の、自転車の4kmのタイムトライアルに対する重炭酸ナトリウム摂取の効果を検討した。
11人の男性の訓練を受けたサイクリストがこの研究に参加した(身長1.82±0.80 m、体重86.4±12.9 kg、年齢32±9歳、ピーク出力382±22 W)。
重炭酸塩濃度がピークになる時間を個々に特定するために、最初に2回の試験(体重1kg当たり0.2gの重曹摂取と、体重1kg当たり0.3gの重曹摂取)を行なった。
その後、0.2g/kg体重の重曹、0.3g/kg体重の重曹、及び味を似せたプラセボ(0.07g/kgNaCl)を摂取し、二重盲検ランダム化比較試験クロスオーバーの設定で、血中の重炭酸イオン濃度がピークになる時間帯に4kmの自転車のタイムトライアルを実施した。
4kmの自転車タイムトライアルの時間は、重曹を0.2g/kg摂取時が8.3 ± 3.5秒の時間短縮(p < 0.001)、重曹を0.3g/kg摂取時が8.6 ± 5.4秒の時間短縮(p = 0.003)を認めたが、プラセボでは時間の違いは認めなかった(違いの平均= 0.2 ± 0.2 秒; p = 0.87).
これらの結果は、訓練を受けたサイクリストは、重曹を摂取して血中の重炭酸イオン濃度を高くすることによって、自転車の4kmのタイムトライアルの時間短縮の利益を得ることを示している。
以下のような報告もあります。
【要旨の抜粋】
この研究では、重曹(NaHCO3)の2つの別々の用量(0.2 g/kg体重または0.3 g/kg 体重)が、低酸素状態における自転車の4 kmタイムトライアルのパフォーマンスと運動後の酸塩基平衡の回復に及ぼす影響を検討した。
14人のクラブレベルのサイクリストが、2つの用量のNaHCO3(0.2 g/kg体重または0.3 g/kg 体重)、または味が一致したプラセボ(0.07 g/kg体重の塩化ナトリウム)を摂取し、常圧低酸素状態(FiO 2 = 14.5%)で4回のサイクリングタイムトライアルを完了し、その後、40分間の受動的回復を行った。プラセボ群と比較して、重曹0.2g/kg体重の摂取はタイムトライアルのパフォーマンスを向上させ、重曹0.3g/kg体重の摂取はさらに向上効果が高かった。両方の用量による重曹摂取群は40分以内に完全な回復を達成したが、プラセボ群では40分以内の完全な回復は認めなかった。
結論として、重曹(NaHCO3)摂取は、急性の中等度の低酸素状態で4 km タイムトライアルのパフォーマンスと酸塩基バランスの回復を改善する。
この研究は、14.5%FiO 2(〜3000 m)に設定された常圧低酸素チャンバーで行われています。FiO2は吸気に含まれる酸素の濃度を表します。 室内空気下での吸気では、FiO2は0.21(21%)です。FiO2が14.5%というのは標高3000mくらいの高所の酸素濃度です。このような低酸素状態での運動において、重曹摂取が運動パフォーマンスを高めるという結果です。
以下のような報告があります。
【要旨の抜粋】
平均速度の1%の変化は、たとえば100mの水泳や400mのランニング(約1分)、1,500mのランニングや4000mのトラックサイクリング(約4分)、2,000 mのボート競技(〜6-8分)を含む、約45秒から8分程度続く激しいオリンピック持久力イベントのメダルランキングに影響を与えるのに十分である。
勝利の可能性を最大化するために、アスリートは、パフォーマンスに対する科学的に証明された有益な効果の有無にかかわらず、合法的なサプリメントを利用している。
したがって、サプリメントの運動能力向上効果の証拠に基づく評価は非常に重要である。
45秒から8分の時間領域での運動パフォーマンスに焦点を当てて、潜在的に運動能力向上の可能性のあるサプリメントであるベータアラニン(7試験)、重炭酸塩(25試験)、カフェイン(9試験)、および硝酸塩(5試験)に関して臨床試験のメタ解析を行なった。
プラセボと比較してカフェインはわずかな効果が認められ、重炭酸塩では有意なパフォーマンスの改善が観察された。しかし、ベータアラニンと硝酸塩については運動パフォーマンスの改善は認められなかった。
したがって、強度の高い持久力パフォーマンスにおいて、カフェインと重炭酸塩の運動能力向上効果はエビデンスが認められた。
最近、国際スポーツ栄養学会が重曹と運動パフォーマンスに関して以下のような公式見解を発表しています。
【要旨】
スポーツ栄養学の分野の専門家と国際スポーツ栄養学会の選ばれたメンバーによって実施された、重曹補給が運動パフォーマンスに及ぼす影響に関する文献の包括的なレビューと批判的分析に基づいて、本学会の公的な見解でとして以下の結論に達した。
1) 重曹(0.2〜0.5 g/kgの用量)の補給は、筋肉の持久力活動、ボクシング、柔道、空手、テコンドー、レスリングなどのさまざまな格闘技、および高強度のサイクリング、ランニング、水泳、ボート漕ぎのパフォーマンスを向上させる。重曹の運動能力向上効果は、主に30秒から12分間続く高強度の運動で認められる。
2) 重曹は、1回および複数回の運動において運動パフォーマンスを向上させる。
3) 重曹は、男性と女性の両方の運動パフォーマンスを向上させる。
4) 単回投与の場合、運動パフォーマンスの改善のために必要な重曹の摂取量の最小用量は0.2g/kgである。運動能力の向上効果のための重曹用量の最適用量は0.3g /kgである。0.3g/kgより多い用量(例えば、0.4または0.5g /kg)は、0.3g/kgと比べて運動能力向上効果は同様であり、有害作用の発生率や程度が増えるので、単回投与のプロトコルではメリットがない。
5) 単回投与の場合、重曹摂取の推奨されるタイミングは、運動または競技の60〜180分前である。
6) 重曹補給の複数日プロトコルは、運動パフォーマンスを改善するのに効果的である。複数日プロトコルの期間は、一般的に運動テストの3〜7日前であり、1日あたり0.4または0.5g/kgの重曹の摂取は運動能力向上効果を生み出す。1日の総投与量は、通常、少量に分けられ、1日を通して複数回数に分けて摂取される(たとえば、朝食、昼食、夕食時に分けてそれぞれ0.1〜0.2g/kgを摂取する)。複数日プロトコルの利点は、競争の日に重曹によって誘発される副作用のリスクを減らすのに役立つ可能性があることである。
7) 重曹の長期使用(たとえば、すべての運動トレーニングセッションの前)は、疲労するまでの時間を延長し、運動出力を増加させるなど、トレーニングの適応を強化する可能性がある。
8) 重曹補給の最も一般的な副作用は、膨満感、吐き気、嘔吐、および腹痛である。副作用の発生率と重症度は個人間および個人内で異なるが、一般的には低い。それにもかかわらず、重曹補給後のこれらの副作用は、運動パフォーマンスに悪影響を与える可能性がある。重曹の副作用を軽減する方法としては、(i)少量(例、0.2g/ kgまたは0.3g/kg)で摂取する、(ii)運動の約180分前、または副作用に対する個々の反応に応じてタイミングを調整する、(iii)糖質の多い食事と一緒に摂取する、および(iv)腸溶性カプセルに入れることは、などがある。
9) 重曹をクレアチンまたはベータアラニンと組み合わせると、運動パフォーマンスに相加効果をもたらす可能性がある。重曹をカフェインまたは硝酸塩と組み合わせることが相加的な利益を生み出すかどうかは不明である。
10) 重曹は、主にその生理学的効果によって運動パフォーマンスを改善する。それでも、重曹の運動能力向上効果の一部はプラセボ効果も関与している可能性がある。
つまり、筋肉に水素イオンや乳酸が蓄積するような無酸素運動や、強度の強い運動の前に重曹を体重1kg当たり0.2gから0.3g(体重60kgで12gから18g)を運動の1時間から3時間くらい前に摂取すると、運動パフォーマンスを有意で高めることができることは間違いないということです。
合法的な運動能力増強剤(ドーピング)と言えます。
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