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帰る途もつもりもない@合田佐和子展

三鷹市美術ギャラリーへ初めていきました。
三鷹を通る用事があるのは、いつも月曜日。
(休館日だから鑑賞できず。)

ポスターの銀幕女優を描いた絵に添えられた
「帰る途もつもりもない」という言葉に
なにか潔さを感じて鑑賞したくなりました。

合田佐和子(1940〜2016、高知出身)は
オブジェ、絵画、写真など時代によって表現が
どんどん変化していく美術家でした。

奇怪でエロティックな少し怖い作風の頃は
唐十郎や寺山修司によるアングラ演劇の
舞台美術やポスター制作を手掛けました。

70年代からは、独学で油絵を始めて
往年の銀幕俳優たちのポートレートを描きました。
(絵はがき3枚買いました♪)

マレーネ・ディートリヒ
「もの思うベロニカ」
「90度のまなざし」



80年代のエジプト滞在を機に、一転して
明るいパステル調に変化しました。


一つのスタイルに留まらずに繰り広げられた
仕事は、美術の「正史」からは外れた特異な
存在と見られていました。


没後初の個展となる今回の大回顧展では、
300点を超える作品が展示されていて
とても見応えがありました。


途なきみちを駆け抜けた一人の美術家・合田佐和子。
【多様性】が受け入れられるようになった現代に
存在していたら、、、、と
少し残念な気持ちになったのでした。

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私は、多感な10代の頃に寺山修司の詩集を
愛読していました。
表紙の絵と挿絵は、宇野亜喜良。
だから、私の記憶の中ではこの2人はほぼセット。

そんなことを思い出しながら帰路につきました。

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