習い事せずにカバーできる? 持論展開:プログラミング教育

もし、子どものプログラミング教育に不安を感じる親さんがいたら。このnoteが届くといいなと思います。10年前の取得ですが、一応情報教育の資格をもつ人間より。

過去の記事で高校の情報科の話に触れました。
実際には自分の子どもが小学生ということもあり、目にするニュースはプログラミング教育の方が多いです。大して都会でもないですが、習い事の教室もあちこちで見かけます。

そんな世の中を見ていると、どうも言葉が先行しすぎているように感じるのです。
かといって、習い事としてプログラミングが選択肢にあることは別に悪いことでもないですし、必要な流れだとは思いますけどね。

というわけで。プログラミング教育について、ちょっとだけ詳しい人間の視点からご紹介しつつ、コワクナイヨーって話をしたいと思います。

プログラミング教育 とは

教育ルールの根っこ、文部科学省のWebサイトを見てきました。
そのものズバリ、「小学校のプログラミング教育」というページがあります。

正直、お役所言葉で書かれているのであんまり読みやすくはないですね。分かりやすいのはこちらの「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」のトップ画面でしょう。

https://miraino-manabi.mext.go.jp/

トップページを少しスクロールすると、「実施事例」のコーナーにA~Fの項目があります。ボタンを押した先は先生たちの授業資料ですので、気にしなくて大丈夫です。
何となく「6種類くらいあるんだなー」とだけ覚えておいてください。あとで説明します。

プログラミング教育=プログラム制作、ではない

「プログラミング教育」という名前が一人歩きしている感があるのは、その中身が「プログラムを作る」以外にも色々あるからです。
むしろ対象はもっと広く、「コンピュータを活用する・理解する」ことです。「作る」ことはその一部でしかありません。

「作る」ためには、まず仕組みを理解するステップがあります。また、実際に「作る」前に作り方や「何のために」「どんなものを」作るのか、考える経験を踏む必要があるわけです。
この部分も含めて、プログラミング教育なんです。

「プログラミング教育」の中身いろいろ

ここで、先ほどの「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」にあった6種類の話です。平たく書くとこんな感じでしょうか(表現が間違っていたらすみません)

  • A:絶対、どの学校でも授業で取り組む
    (算数の多角形の授業など)

  • B:いつ・どの単元でやるかは学校に任せるけど、各教科の授業で取り組む
    (例:国語でローマ字のタイピング、図工で動くデジタルアートなど)

  • C:学校のスケジュールの中で、各教科とは別に授業で取り組む
    (例:教科とは関係なく、プログラミングの体験会を企画)

  • D:学校のスケジュールの中で、クラブ活動など希望者のみといったスタイルで取り組む

  • E:学校のスケジュール外(土日など)に学校で行う課外活動で取り組む

  • F:学校外(塾・習い事)で取り組む

さらにざっくり分けると、A~Cが授業、D~Fは授業外です。
文科省の手引きには、他にもパソコンを使って楽器や音のデータを鳴らす、とかパワーポイントでプレゼンをする、などという内容も紹介されています。
コンピュータを使うので、コンピュータの動きについて知る必要はありますが、必ずしもプログラムを作るわけではありません。

おすすめの「プログラミング教育」予習法

じゃあその「コンピュータの動きを知る」とか「考える」部分は授業だけで身につくのか、という部分について。
普段子どもたちに教えている先生はもちろん「教えること」のプロです。また、そのために勉強もされている人がたくさんいるので、基本はお任せでいいと思います。

ですが、「家でもちょっとやっておきたい」「授業についていけるように伸ばしてあげたい」という人ももちろんいらっしゃるでしょう。
ハードルの低そうなあたりから、おススメを3点紹介してみたいと思います。

Eテレ「ピタゴラスイッチ」

小学校入学前ならこれがおすすめ。Eテレは学校行政の変化に敏感です。どんどん新しい教育を取り込んでいます。
これ以外にもおすすめ番組は色々あるのですが、それはまた後日。

ピタゴラスイッチといえば、ピタゴラ装置が一番有名でしょうか。実は「アルゴリズム体操」、「暗号棒」などなど、他にもプログラミングに繋がるコーナーがいっぱいです。

近年になって増えたのが「ピタゴラジャンケン」というコーナー。ピタゴラ装置の先にジャンケンの手を出す3つの装置があり、ボールがどの装置(じゃんけんの手)へ転がるかを当てて、じゃんけんに勝とう!というものです。途中でワンポイント変えて、変わった結果を更に当てる二問式。

見て、考えて、結論を出す。結果を検証し、変化を加えてまた検証する。わずか数分の動画でプログラミングの考えに必要なこの流れが出てます。まずはぼーっと見るだけでもいいですし、そこに一言二言「どうなると思う?」「どうしてそれ選んだの?」と一言声を掛けてあげると良いと思います。

switch「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」

任天堂のゲームソフトです。発売は2019年。
ウチも買いました(笑) そのつもりはなかったのですが、子どもにとってあの良いリズムのCMはとても魅力的に映ったようです。

小学二年生(当時)にはちょっと難しいところもあったようですが、最後の作品まで作り切りました。親が助けたのはヒント程度です。
流れ、仕組み、考え方とスモールステップでばっちりサポートしてくれます。さすが任天堂。

ちなみに私。子どものボウリング初体験のために、これでボウリングのイメージモデル作りました。再現映像的な簡素なクオリティですが(笑)
仕組みさえ分かれば、簡単に3Dパーツを並べて、さっとミニゲームやシミュレーションが作れちゃったりもします。
普通のゲームソフトよりちょっとお得(定価で4,000以下)なのも家計にありがたいところ。

おうちでカンタン。設計づくりゲーム

ひたすらローコストにいきたい。タブレットとか高いし。でもちゃんと習得してほしい! 矛盾するのが分かっていても、簡単に財布は開けられないのが親心。
プログラミング思考をきちんと勉強して身につける方法ことも大切ですが、最初はそれっぽく、アタマを動かしてみるだけでもいいと思います。
例えば外に出られない雨の日に、こんな遊びはどうでしょうか。

  1. 大きめの紙を用意する

  2. テーマとなる機械を決める

  3. 機械の絵を紙に書く

  4. その機械のボタンや機能がどんな仕組みで動いてるか考えて書いてみる

身の周りのどんな機械でも大丈夫です。
冷蔵庫、炊飯器、車、ゲーム、テレビ、おもちゃ。
複雑なものやイメージしにくい場合は、一部に絞ると良いです。炊飯器のタイマー機能とか。

正しいかどうかはこの際おいておきましょう。
多少ファンタジーな要素があっても、OK。想像力が鍛えられます。
文字が書ける年齢なら文字でもいいですし、絵に描くのも大事です。

会話できる余裕がある時は、親から否定しないように注意しながら、ツッコミを入れてもいいと思います。
「なんでそうなるの?」「ここ、その方法だとこんな時困らない?」などなど。
自分で調べられる年齢の子どもなら、本やネットで答え合わせをさせてみましょう。ここまでできれば、もはや小さな社会見学です。

大事にしてほしいのは「どんな順番で仕組みが動いているか」「仕組みが動くのに必要なものは何か」を考えるように促してあげてください。
頭の中で仕組みが組み立てられるようになると、その力はプログラミングで生きてきます。

おしまい

やや勢いで書いているので、足りないところなどあったらすみません。
ここに書いた部分だけでも「Eテレ×プログラミングで1記事書けるな」とか「設計づくりゲームは実際やって実録で載せたいな」とか色々気になるのですが。記事を下書きに塩漬けしがちなので、今回は以上です。
また、↑の内容でも他の内容でも、情報教育の記事は書きたいと思います。読んでいただいてありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?