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結婚記念日、妻と乾杯しようと準備してたのに寝落ちしてしまった話

9月15日は、6回目の結婚記念日だった。

「ランチにママの好きなものを食べに行こうか?」

そう妻に聞いたのだが、「うーん、別に食べたいものもないし、簡単に家で済ましちゃお。」という答えだった。


でも結婚記念日だから、せめて夜になったらゆっくり乾杯でもしようかと、近所のスーパーで僕はプレモル、妻はトリスを購入した。


ちなみに妻は酒豪である。

自分も決して弱い方ではないと自負しているが、ウィスキーをストレートできゅっ、きゅっと飲み干す妻には敵わないことを認めざるを得ない。

妻のペースにあわせて飲むと必ず次の日、頭ズキズキで起きれないのだが、妻は起きて長男の幼稚園のお弁当を作ってる。


さて、その夜。

こども達が寝るのを待つ。

うちは布団をひいて、川の字(4人いるから棒がひとつ足りないが)で寝る。

いつものように灯りを最小にして、iPhoneでピアノの「ブラームスの子守唄」を流す。自分たちも一緒に布団に横になり、こども達も一緒に横になるようにうながす。

あとは、こども達が騒ぎ疲れて、笑い疲れて、しゃべり疲れてくれるのをひたすら待つ。抱っこをせがまれたら抱っこする。

こども達があくびをし始め、目をこすりながら、あっちへこっちへ布団の上をゴロゴロし始めたら、そろそろ寝てくれるサイン。


夜10時を回ったところで、こども達がゴロゴロし始めた。

「もう少しだな・・・。」

そう考えたところまでは、覚えてる。


「やばいっ、寝てた!?」

スマホをみると、夜中の2時をまわっていた。

となりをみると、眠ってる妻のお腹の上で、2才になる下の子がイナバウアーの格好で爆睡していた。


リビングに降りていくと、妻がウィスキーを飲んだ痕跡が残っていた。

「うわ・・・」

こんな時間にひとり飲む気も起きず、布団に戻ってまた寝るしかなかった。


次の日の朝。

「おはよう。ごめん、昨日寝てしまってた...」

妻は「おはよう」とだけいうと、”にっこり”笑った。

(う、ごめん・・・)


話は変わるけど、毎朝家じゅうに掃除機をかけるのが僕の役目というか日課である。

こども2人と、猫2匹がいるとたった1日だけで、食べクズや猫の毛などで床は埃やゴミだらけになる。


その日の朝も自分の仕事場に掃除機をかけていると、いつも使うノートパソコンにメモが挟まれていた。


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やっぱり、乾杯するの楽しみにしてくれてたんだ。申し訳ない。

・・・「6年目に入って、わくわく!」

まさか、生活も決して楽ではなく、子育てと家事で大変な毎日を過ごしてるのに、わくわくした気持ちを持ってくれてるなんて思いもよらなかった。


妻のところに、戻って「メモみたよ。」と伝えた。

「来年は美味しいものでも食べに行こうね。」

「大丈夫よ。でも10年目の記念日には、家族でハワイに行きたいなぁ。」

妻はそう答えると、またにっこり笑った。


今、そのメモは仕事場の壁に貼ってある。

気合入れなおして、頑張らないと。

10年目の結婚記念日にはハワイに行こう!

こちらこそ、これからもよろしく。

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