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妄想

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全くの妄想です。
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記事一覧

詩)ダンスはうまく踊れない

9月の金曜日の午後 母と一緒に「純烈」のコンサートで茅ヶ崎市民文化会館にいく 会場は2階…

詩)目黒の居酒屋で

独りで目黒の居酒屋に入った このガヤガヤした居酒屋で 買ったばかりの「韓国光州事件の抵抗…

詩)遠くへ行きたい

遠くへ行きたいね あなたは耳元でそう呟いた どこでもいいわ あなたの行きたいところへ もっ…

詩)母の美容院

大阪から引っ越してきた母はずっと「幽霊みたいな頭や」という 美容院へ行きたい  でもここは…

詩)突っ立つ

ぼくは突っ立っていた なぜだかわからないが突っ立っていた 立つということはどういうことか…

詩)たったひとりで書く詩

ぼくはいつもあたふたしている 最近特にそうだ 朝に顔を洗って あれスマホどこいったっけと探…

詩)平穏を斬る

色がぼくのまえに現れる 赤 紫 青 緑  白黒の世界は 右から左へ流れる ひとはいつか なにもない世界へ入るのだが 奇しの日々 美しくある時間は短い 海に入る 真っ黒な波の 真っ直ぐ下に 肺がボコボコ言う 見えない世界のぶつかりあい 真っ黒ないのち このままどこまでいけるか そうだ このまま突っ切っていくのだ 空は昔 暗い空に星がいっぱいだった 草原やら落ちぶれた城の跡やら 山の上は ひとがどれほど小さな存在かを 思い知らせてくれた  明るいいまは 飢えがない 明日のない

藤沢の月

藤沢の月は ホームに浮かんでいて 遠い どうしよう スナックで隣同士並んでいて パンパン叩か…

詩)戻れない世界

知り合いの詩人の絵画展があるので関内へ行く そこからやっぱり詩人の詩集出版記念朗読会で日…

詩)不問

「おお神よ これはいったい何ですか? 彼らはわずかな小麦粉を求めて身をかがめ そうっとやっ…

詩)人間の自由に関する一考察

いやだという自由 命令を拒む自由 虚偽の報告をしない自由 数字の操作によって間違った報告を…

詩)からっぽの僕は

もし 僕が死んで 墓石もなく 墓碑銘すら刻まれなかったら 僕の人生は存在したと言えるだろう…

詩)僕は 

僕は ひとりだ 裸だ 僕は 好きだ 雨だ 僕は 感じる 罪だ 僕は まのねけた炭酸水 言えな…

詩)胸騒ぎの腰つき

好きな人と腕を組むこと 暑いねと共有すること 階段を一緒におりること どうでもいいことを一所懸命言い合うこと お互いの声を少し下げたり上げたりすること お互い何か聞いたり話したりすること これがいいとかダメだとか言い合うこと 少し気持ちを隠して 話すこと 夜風が気持ちいいと思うこと もうお互いはこれ以上いかないのに 少し想像してみること 不思議なくらい同じ気持ちになること 不思議なくらい 好き と思うこと それは今日だけで 明日はもうないだろう そう思いながら 茅ヶ崎行きの