田舎か否か。

仕事が早く終わった。

今日からイベントだったなぁとふと古巣の事を考えていたら、文字通り気付いたら足が向かっていた。

辞めてからというもの毎回最寄りの駅に降り立つと、何故かいつも泣きたい気分になる。
改札をくぐると街の喧騒さえ懐かしく『おかえり』と言われてるような気がしてしまう。
両親の反対押し切って上京して、つまづいて地元に帰る人の気持ちってこんな感じなのかなぁ。ここ東京ですけど。

お店にとっては世知辛い世の中、皆さんお元気そうで安心。
閉店時間ぎりぎりに滑り込み、とりあえずこんな感じのものが作りたい!というイメージのまま、
必要最低限(だと私は思っている)の買い物をし、
レジに並ぶ。
毒々しくも高貴なヴィンテージジュエリーのイメージ。赤と黒のスワロフスキー。パールかゴールドのビーズが合いそう。
DOLCE&GABBANA風のイヤリングを作りたいな。ほら今流行ってるし…香水がね。

マスクをしていても、古巣の先輩は行くと私と気付いてくれる。行くたびに何かしらのパワーを貰える我が愛しき古巣。
閉店間際だからこれだけだけど、本当はもっと買ってくれるよね?と言われ、全フロアから何かしら買いますよ~なんて会話も嬉しくて楽しい。

どうか皆さんお身体に気をつけてと祈りを残して店を出た。帰りにタピオカ屋さんでタピオカなしのミルクティーを買って帰る。
このお店できた当初はみんなこぞって買いに行ったなぁ。
注文したものが出てこなかったりして、ロシアンルーレットだ!って騒いだのが1年も前の事なんて信じられない。

私、あの頃思い描いてた通りの順風満帆にはいってないけど、何とか漕いでますよ。
お店を出た私はポンコツですけど、何とか生きてますよ。

もしまだ店にいたら?
もし辞めずに続けていたら?
苦しい時程すがりたくなる古巣だけど、
自分の意思で出ていった以上、戻ることは出来ない。

優しく迎え入れ、力強く背中を押して送り出してくれる古巣。
だから私の生きがいはハンドメイドであり、
琴線に触れるキラキラを追い求める事にあるのですよ。

やっぱりタピオカミルクティーのミルクティーは、タピオカありきのミルクティーなんだなと、気付いた時には遅いけど、気付いた事に意義があるんだと思う。

また擦り切れそうになったら来ます。
お店、守っててくださいね。

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