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ヨーロッパを旅行して考えたこと -1

「旅行、どうでしたか?」2週間、ベルギー・オランダを旅して帰国したわたしに、コーチはまずこう聞いた。

「それがですねえ・・・これ今日話したいテーマでもあるんですけど、わたし、永住したいわけじゃないんだなって思ったんです」

それはわたしにとって大きな発見だった。なんなら、肩の荷が降りる発見だった。自分は永住したいわけじゃない、ということを確認できて安堵した。なぜならわたしは潜在意識下で、「その程度の英語力で、なに、英語圏で暮らしたい、働きたいとか言っちゃってんの」、と自分にツッコんでいたからだ。

外資系金融と外資系コンサルに同級生がたくさんいるわたしには、バイリンガルどころか、ネイティブレベルの友人がたくさんいる。そんな彼らの間でさえ、「英語圏ベースの会社では出世しづらい」という認識がある。だから、日本国内で、日常的に高度な英語力が必要とされる場面で活躍した方が、レバレッジが効く。戦略的で優秀な友人たちはそうやって国内のキャリアを選び取っていた。

それなのに、このわたしが、「英語圏で働きたい、暮らしたい」とは何事か。と、わたしは思っていたのだ。お前の英語力、なんぼのもんやねん、と。自分はただ日本の大企業文化に飽きただけで、逃げたがっているだけで、軽々しく海外とか言っているミーハーに過ぎないのではないか、と。

だからだと思う。ヨーロッパに行ってみようと思ったのは。

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33歳、新卒入社11年目にして、終わらない「自分探し」をする皮肉屋の冷笑家です。自嘲気味ながらも、墓場に自分を探しに行く、そのグダグダな軌…

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