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7インチ盤専門店雑記223「アカシアの雨がやむとき」

雨ですね。実に鬱陶しいというか、桜が散らないといいですけどね。気温は妙に高いし、不快な気候です。

ヘッダー写真は西田佐知子さんのヒット曲「アカシアの雨がやむとき」収録のEP盤です。参考までにご登場願いました。60年安保闘争と絡めて語られることが多いわけですが…、といったところで、今の若い人たちには「なんのこっちゃ」といったところでしょうか。1960年生まれの人間が語ったところで虚しいほどに、遠い昔の話となってしまいましたか…。

アカシアの雨に打たれて
このまま死んでしまいたい
夜が明ける 日がのぼる
朝の光のその中で
冷たくなった私を見つけて
あのひとは 涙を流して くれるでしょうか

退廃的と言われますが、恐ろしく暗い歌詞ですね。それでも1960年代を代表する大ヒット曲の一つです。Wikipediaの解説がなかなか秀逸なので、引用しておきます。

ヒットした背景
「アカシアの雨がやむとき」が支持された背景として、「日米安保闘争」と関連付けて語られることが多くある。その話りの中身とは、1960年1月の「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」調印を発端とした安保闘争後、反対運動の成果ゼロという結果に疲れた若者たちが西田佐知子の乾いたボーカルと廃頽的な詞に共鳴し、歌われたことで広まっていった、というものである[7]。そのため、テレビ番組では当時の世相を反映する楽曲として、安保闘争(とりわけ樺美智子死亡による抗議デモ)の映像のバックで流れることがある。

エピソード
西田佐知子がこの「アカシアの雨がやむとき」をレコーディングする際、なかなか上手く歌えず苦労していた時に、この曲の作詞者である水木かおるから『この曲は、芹沢光治良の『巴里に死す』という小説をモチーフにして書いたものなの』と言われ、パリの風景をイメージして歌うようにしたことを語っている。

Wikipedia「アカシアの雨がやむとき」部分参照

大きなお世話かもしれませんが、今となっては、この歌で歌われた「アカシア」は、実は「ニセアカシア」だということになっているようです。こちらもWikipediaの引用ですが、ここまで断定的に書かれていると、そうなんだと思ってしまいますよね。それでも歌の中に登場する植物が何かなんて断言できるものですかね?面白いです。

歌謡曲や小説などの中には、「アカシア」の名前が使われていて誤って通用しているが、本来はニセアカシア(ハリエンジュ)のことを指している[3]。 下記はすべてニセアカシアとされる。

札幌のアカシア並木
札幌松坂屋開店時のキャッチコピー「アカシアの花白くいま開く松坂屋」
アカシア蜂蜜として売られているもの
西田佐知子のヒット曲「アカシアの雨がやむとき」に歌われる「アカシア」
石原裕次郎のヒット曲「赤いハンカチ」「恋の町札幌」に歌われる「アカシアの花」
北原白秋の「この道」に歌われる「あかしやの花」
清岡卓行の小説「アカシヤの大連」[注 3]で知られる中国の大連市を代表する樹木
松任谷由実の「大連慕情」に歌われる「アカシヤのかおり」、「acacia[アカシア](2001年)」
レミオロメンの「アカシア」
アイカツスターズ!の「森のひかりのピルエット」に歌われる「アカシア」

Wikipedia「ニセアカシア」部分参照

1960年代の世相を語るとき、やはり欠かせない一曲のようですが、私は当然馴染がありません。1960年3月生まれですからね。

本日63歳になってしまいました。今更にお祝いをいわれたり、いただいたりしても、嬉しいような微妙な気分です。体調が万全ではないもので、「よくぞここまで生き延びた」という達成感はありますけどね。63年は、やはり長い年月です。

60年安保ももう63年前の話なんですね…。

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