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雨の日の過ごし方:おみせやさんごっこ

土曜日、朝から雨。遊びに行けない。
思いつかないときはいつもおやつを作るのだけど、ふとおみせやさんごっこをしようと思いついた。
「おみせやさんごっこしない?クッキー作ろうよ」というと次女(2歳10か月)は「うん!」というが長女(5歳4か月)は興味なさげ。ここのところ台所に来て手伝いたがるのも次女のほう。うむ〜と悩みつつ次女にレシピ本を見せた。型抜きクッキーとスノーボールクッキーを見せながら説明すると、真っ先に茶色いクッキーを指差して「チョコ」と。チョコクッキーを作ることにした。

長女の役割、次女の役割

次女とクッキーを作っていると長女が「わたしもおてつだいする!」とやってきて、「でも、だい(踏み台)がいっこしかないじゃん」と二人で喧嘩。これがいつものパターンで、いつもここでイライラしてしまう。でもよく考えてみたら、長女は私の注目が欲しいだけなので調理そのものには興味がない。ではこの子に何をしてもらったらいいいんだろう?と考えて、最近文字を書くのが大好きだということを思い出して、「じゃあ、お店屋さんの看板を作ってくれない?」とお願いした。「自分の名前を入れて『◯◯のクッキーやさん』とか、名前じゃなくても「ひまわりクッキーやさん」とか」。そうしたら「わかった!」と看板を作り始めた。

「さくらえんのくきいやさん」さくらえん、というのはそういう保育園の名前だそうな

台所では次女とクッキーを作る。「◯◯ちゃんがやる!」「じぶんで!」と最初から最後までやりたい2歳。しっかり最後まで作ってくれた。

粉をはかるのも、ふるうのも、全部やりたい
べたべたも楽しい

途中長女も来て生地を丸めるところをやってくれた。ほわんとベタつく柔らかい生地。手先の器用さはやっぱり5歳と2歳で全然違う。

左のほうが長女、右のほうが次女
型抜きクッキーは何度かやると上手になった

店の見取り図by長女

長女は看板を作ると、それをおもちゃ棚に貼りに行った。そしてまた手持ち無沙汰になって台所に油を売りにくる。棚を見ると、看板とおもちゃのレジが置いてあるが他のおもちゃもごちゃごちゃと置いてあってクッキーを並べるスペースが無い。そこで「ちょっとここ片付けたら?クッキー置けないよ」と言ったのだが、「クッキーはあっちよ」と部屋の隅っこを指さすのでこの子の頭の中にある店の図を知りたいと思って、「じゃあ、ちょっとどんなお店かよくわからないから図を描いてくれない?」と頼むとまた「うん!」と言って描き始めた。それがこれ。

左上に「うけつけ」、レジと電話。その下に陳列棚。ハート・星・丸のクッキー。下はソファ(実在のもの)

「うけつけ」にはレジと電話が置いてあって、クッキーを陳列してあるのは店の奥らしい。なるほど、クッキーは「うけつけ」とは違うところに並べるんだな。そのあと、私がお菓子の包装袋と飾り用ペーパーを用意すると長女が飛び上がって喜んだ。たいしたものじゃないけど、こういうのがあるとごっこ遊びのテンションが上がるんだなあと実感した。
そのあと、長女とクッキーの値段を決めた。

クッキーを売ってお金を稼ぐ?

実はおみせやさんごっこ、長女にお小遣いをやりたいなという思いもあった。前に私が買い物に行ったとき、「◯◯ちゃんもお財布あるから!」と意気揚々とついてきた。以前おつかいのお駄賃で夫が小銭をやっていたらしく、それを袋に入れて大事に持っていた。「これで何か買っていい?」と言うので「いいよ」と言ってその「お財布」を見ると所持金111円。これで何が買える!?と思ったが大事に持っていた自分のお金なので安易に私のお金を足したくない思いがあった。

花が買いたいというので生花コーナーに行ったら運良く220円の生花が半額で買えた(というか、220円と書かれているバケツに入っていたが値札がそのままだったので店員さんに主張したら半額にしてもらえた)のだが、そのあと、どうしてお父さんとお母さんはお金を持っているのか、どうやってお金をかせぐか、みたいな話をした。それで、なんかお手伝いとかお仕事してお金をもらったらいいね、と。

結論から言うと今回の値付けは混沌に終わった。まだ計算ができないし、10円玉を10個並べてこれが100円と同じだよ、などと説明したが、「じゃあ10円玉2個でいいです、でもなければ100円玉でもいいですぅ〜」と楽しくふざけているだけで、かなり難航した。「100円玉2個と10円玉1個」を表記するのに「100 100 20」と書くのでどうやって説明しようかなと思っていると「ハイハイ、210円ね」と夫。も〜茶々だけ入れるんかい、ってなった。

値段表を作るとき、見ていて面白いなと思ったのが、クッキー型の菊型と梅型の区別がついていないこと。型を目の前に置いて描かせたのに全く同じになっている。デフォルメ化された梅のイメージって、丸い花びら5枚で私の中では固定のイメージだけど、子どもにとっては菊も梅も同じような雲形なんだなあと思うととても興味深かった。ここでも夫が「これ雲じゃん」とツッコミ。なぜそれをツッコむ。

いよいよ開店

長女がおもちゃ棚の「うけつけ」に値段表を貼り、クッキー陳列棚に見立てた子ども椅子を運んで、お店の姿を作っていった。クッキーができてそれを並べる。

正直、和室の隅っこに粉砂糖たっぷりのクッキー置いてくれるのは…(笑)

お店が開店して、買いに行った。「こっちはかた(形)があるやつですぅ〜」「チョコとナッツもございますぅ〜」お店やさんっぽいトークをしている。でも時々訳わからんようになっていて、「あっ、お金はいりませんよ〜」(!)と説明している。そして買うと過剰に包装してくれる。こうやってラッピングするのって楽しいのだろうな、と思う。

店構えはほぼ長女が作ったものだけれど、次女も店員をやりたくなったみたいでおもちゃ棚の下段に何やら殴り描きした紙を貼っている。長女が店員になりきっているそばから次女も「こちらは◯◯でございますぅ〜」「どれがいいですか!」と負けずに声を張っている。

予期していなかった次女による「看板」たち(下段)

だけどお客さんは私と夫のふたり。つまらなくなってきた(主に私が笑)。それでお隣のおばちゃんにピンポンした。お隣さんは快く来てくれた。その後上の階のお友達にピンポンした。その子はおやつとジュースを持ってきてくれてかなり恐縮した。私はいつもいろんなところでいろんなものをもらってくるので夫に強欲といわれているのだけど、私がこのクッキーやさんで20円払ったあとに夫に100円分買わせて、その後お隣さんを呼ぶことを提案したら「新しい方法考えたな」と言うのでこいつ腹立つわ〜ってなった(笑)そして上の階のお友達が来るとなったとき、「ちょっと俺蔦屋行ってくるわ〜ジブリのDVD借りてくる!」とどさくさに紛れて出ていった。
娘たちもお客さんといっぱいしゃべって、クッキーをどうぞして、楽しく遊んだ。

おみせやさんのおもちゃ棚について

最後におみせやさんで「うけつけ」にしておもちゃ棚について。これは2年半ほど前に行った子育てひろばで見た「ついたて」というもの。おもちゃ棚や本棚にしてもよし、ふたつ組み合わせて布をかぶせておうちごっこをしてもよし、いろいろ使える。コロナで帰省しなかった年末に夫のお尻を叩きまくって作ってもらった大事な家具。おみせやさんごっこでその価値がだいぶ、というかようやく引き出された!

ガリガリいう工具の音に子どもも興味津々だった
引越し直前に作ったので、前の家ではほぼ遊ばずに終わった‥

まとめ

しとしと寒い雨の日だったけれど、とても楽しく過ごせた。突然の思いつきだったけど、おみせやさんごっこをやってみて、「いらっしゃいませ〜」をするだけでないいろいろな楽しみポイントがあるんだなと気づいた。

  • 同じ遊びをするときも、子どもの興味に合わせて役割を与えるとうまくいく

  • ごっこ遊びをするときは周辺のアイテム(今回の場合、看板とかラッピング袋とか)まで準備するとより楽しい

「あしたもやりたい!」と言ってくれたので良かった。明日は父ちゃんがドライブに行きたいらしい。

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