ソロ旅 北海道一周旅行記 後編 〜 帯広・小樽・余市・函館編
この記事は後編です。
中編の3〜4日目では、網走と根室を観光しました。
後編では、旅の後半5〜7日目と、今回の旅の総評を一気にお伝えします。
それでは、ご覧ください。
5日目 〜 道東から西へ大移動
旅の折り返しを迎えた朝、釧路からスタートです。
時間に余裕があったので、釧路駅近くの和商市場に立ち寄りました。ここでは「勝手丼」と呼ばれる、好きなネタを選んで自分だけの海鮮丼を作る名物があり、鮮魚から加工品までさまざまなものが売られていました。青森ののっけ丼に似てますね。新鮮な魚介類が豊富に並んでおり、その場で焼いて定食にしてくれるお店もありましたが、時間がなく何も買わずに駅へ。
釧路駅から特急「おおぞら」に乗って帯広へ移動。帯広駅は広々とした駅前が印象的で、余裕のある雰囲気が漂います。ここで、人気アニメ「邪神ちゃんドロップキック」とのコラボイベントが行われていました。
昼食は「ぶた野家」でミックス豚丼をいただきました。帯広名物の豚丼は、豚肉を甘辛い醤油ダレで焼き上げたシンプルな料理で、豚ロースと豚バラの二種類が楽しめます。お椀からはみ出しそうなほどのボリュームで、炭火焼きの香りがたまらず、美味しさは言わずもがな。柔らかい肉と濃厚なタレが最高の組み合わせでした。
食後は帯広競馬場へ。ここでは、世界唯一の「ばんえい競馬」が開催されており、サラブレッドよりも大きな馬が重いソリを引きながら障害を越えるという迫力満点のレースが楽しめます。ふれあいコーナーで間近に見ると、その馬たちの大きさに圧倒されました。ギリギリ第1レースだけ観る時間があり、その力強いレースに感動しました。少額ながら馬券も購入しましたが、結果は残念ながら外れ。ギャンブルの才能はないようです。
再び特急に乗り、さらに在来線を乗り継いで小樽へ向かいました。小樽は2度目の訪問で、本日のお宿は「Otaru YaDo」。リーズナブルなゲストハウスで、釧路の宿とは異なり快適な宿泊先でした。荷物を置いてから夜の小樽を散策。手宮線跡地や、ライトアップされた小樽運河を楽しみました。運河の夜景はとても美しく、幻想的な雰囲気に包まれていました。
夕食は「おたる屋台村ろまん横丁」の「TEPPAN てつ屋」さんで海鮮焼きそばと小樽ビールを注文。海鮮の旨味と独特のソースが絶妙に絡み合い、特に海老がプリプリで最高でした。ゲストハウスに戻り、そのまま就寝。
6日目 〜 函館本線がなくなる前に
小樽駅前で朝食をいただきました。豪華な海鮮丼と焼きアワビを楽しみ、カニやサーモン、イクラが贅沢に盛られた丼は新鮮で絶品でした。アワビも肉厚で、ほろ苦い大人の味わいが魅力的で、思わずお酒が欲しくなりました。
その後、余市へ移動。北海道新幹線の開通に伴い、余市から長万部までは廃線が検討されているとのことで、現役のうちに乗れてよかったです。余市駅に到着後、ニッカウイスキー蒸留所を訪問したかったのですが、予約が埋まっていたため見学は断念しました。
代わりに訪れたのは余市宇宙記念館。宇宙飛行士の毛利衛さんが余市出身ということで、スペースシャトルに関する展示が中心で、宇宙関連のお土産も販売されていました。
その後、バスで3駅の旧余市福原漁場へ。当時のニシン漁で栄えた余市の歴史や、漁具などが展示されており、昔の漁師の生活が伺えました。昔は豊漁だったニシンが、何らかの原因で取れなくなってしまったため、今はもうやっていないそうです。
次の目的地は倶知安。ニセコや倶知安は世界中のスキーヤーが集まるリゾート地として有名ですが、今回は特に観光はせず、列車を乗り継いで長万部へ。ここで名物の「あめせん」を購入し、優しい甘さに癒されながら再び列車に乗り、函館方面へ向かいました。
ここでオリチャー発動!時間に余裕があるため森駅で下車し、いかめしを購入。イカの臭みがなく、驚くほど新鮮で美味しかったです。
そしてついに、旅の終着点・函館に到着。函館では今劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』に関連したコラボをやっており、主題歌の「相思相愛」と共にコナンくんのアナウンスが流れました。まだ映画観てないので少し申し訳ない気持ちになりながら聞いていました。
市電に乗り、函館山方面へ向かいました。本日のお宿は「HakoBA 函館」。リーズナブルな価格で、観光地のすぐそばにあり、屋上からは海が見える素晴らしい宿です。
荷物を置いてから、函館名物の「ラッキーピエロ」に立ち寄り、一番人気のチャイニーズチキンバーガーを堪能。チキンのジューシーさとタレの絶妙なバランスが抜群で、次に訪れた「ハセガワストア」で購入したやきとり弁当も、甘辛いタレが食欲をそそり最高でした。
夜は函館山元町付近の街並みを散策しました。日本初の国際貿易港のひとつとして開港した函館は、いち早く海外の文化が流れ込んだ土地であり、各国の領事館や宗派の異なる教会、海外の建築様式を取り入れた和洋折衷の建築物などが建ち並びます。元町エリアは、当時を偲ぶたくさんの歴史的建築物とその街並みを楽しめる函館の定番コースのひとつです。昼頃に来れば洋館の内装も堪能できるのですが、今回は夜だったため外観の雰囲気や街並みのみを楽しみました。その後は、函館山ロープウェイで山頂へ。山頂からの夜景はさすが日本三大夜景のひとつで、感動的な美しさでした。日本三大夜景は既に神戸と長崎の夜景を見ているので、これにてコンプリートです。
最終日 〜 函館、さらば北海道
いよいよ旅の最終日です。今日は函館観光を楽しんで、飛行機で帰宅します。
まずはベイエリアにある赤レンガ倉庫群を散策しました。ここはショッピングエリアとして有名ですが、早朝の訪問だったため、静かな雰囲気を楽しむことができました。観光客の少ない時間帯も、これはこれで魅力的です。
次に駅前の朝市へ。フードコートで名物のイカ刺しをいただきました。新鮮なイカはトロッとしていて、特に先端部分のコリコリした食感が印象的でした。新鮮さが命のイカ刺し、まさにその通りです。もう一つの名物「イカぽっぽ焼き」も食べました。炭火で焼いたイカに醤油をさっとつけただけのシンプルな料理ですが、その素材の良さが際立っていました。イカ焼きは幼少期に食べた生臭くイカが噛み切れないイメージがあって苦手だったのですが、まったくそんなことはなく、絶品でした。
函館市電に乗って五稜郭へ。五芒星の形が特徴的な五稜郭を一望しようとタワーに行きましたが、チケット購入から展望台へのエレベーターまで1時間待ちだったため、断念し、五稜郭内部を散策。要塞として設計されたこの場所には、堅牢な石垣や土塁が残り、万全の防衛設備が整っています。内部には箱館奉行所の復元建物があり、実際にはこの3倍の大きさだったとか。静かな庭園を散歩するのは個人的に好きで、観光客は多くとも雰囲気に浸りゆったりとした時間を過ごせました。
その後、市電で湯の川温泉に向かいました。温泉といえば「温泉むすめ」、湯の川温泉のキャラクターは湯の川聖羅ちゃんです。売店で記念の缶バッジを購入。残念ながら湯の川温泉には等身大パネルやアクリルキーホルダーは取り扱っていませんでした。足湯で少し休憩し、名物の湯の川聖羅ちゃんパッケージのだんごをいただきました。きなこ餡が特に美味しく、甘さ控えめで食べやすかったです。
近くの湯倉神社も訪問。温泉にまつわる言い伝えがある神社で、趣深い雰囲気が漂っていました。松前藩主高広が幼少の折に重い病にかかり、母の夢のお告げによってこの地の温泉に入浴したところ快癒したという故事が伝わっており、湯倉神社にはこのお礼として奉納された鰐口(わにくち)が今も残っています。
さらに、湯の川温泉には熱帯植物園もあり、まさか北海道でこれほどの種類のサボテンを見るとは思いませんでした。冬には、温泉に入る猿も見られるそうです。
疲れた体を癒すために、日帰り温泉でひと風呂。川の湯温泉のアルカリ性の湯はまさにスタンダードな感じでしたが、個人的には初日に入ったカムイワッカの湯の方が印象的でした。
函館最後のお土産には、『ゴールデンカムイ』で登場した月寒あんぱんを選びました。加えて、いももちやべこ餅など、北海道名物もいろいろ買い込みました。
観光を満喫したあとは、少し早めにバスで函館空港へ向かい、1週間の旅を終えて東京に戻りました。
総評:充実の北海道1週間の旅を振り返って
今回の1週間にわたる北海道旅行は、初めての長期旅ということもあり、非常に充実したものとなりました。
今回の旅で、振興局ごとの制覇状況は以下のようになりました。(白:未踏、水色:通過、黄色:訪問、赤色:宿泊)
このように、北海道の限られた地域しか行けていなかったのが、今回の旅でほぼ全土を巡ることができました。
北海道の広大さと多様な魅力を実感
まず感じたのは、北海道の広大さと、各地に存在する多様な観光スポットの豊かさです。稚内、網走、根室といった場所は、普段の旅行ではなかなか訪れることが難しい地域ですが、今回の旅では旅行期間を長くして、計画を緻密に立てることで、それぞれの魅力を存分に味わうことができました。特に、稚内の最北端や網走の充実した観光地、根室の文化的な特徴、その他ここまで桃鉄でしか見たことのなかった駅など、北海道の地域ごとの特徴を感じ取ったり自分の目で見ることができたのは非常に貴重な体験でした。
歩数と移動のバランス
これまで、体力的な理由で長期の旅行は避けてきましたが、事前に約20kgの減量を行ったことで、見違えるほど体力がつき、無事に旅を完走できたことは自分にとって大きな成果です。過去の2泊3日旅行ではかなり疲れていたので、今回の旅を無理なく楽しめたのは、減量のおかげだと実感しています。
1週間で合計12万歩近く歩いたという点も、今回の旅を語るうえで欠かせません。毎日1〜2万歩以上歩くというハードなスケジュールでしたが、移動時間を適度に挟んだことで、体力的にも無理なく過ごすことができました。特に、列車移動をメインにしたことで、長時間の歩行後にもリラックスでき、北海道の美しい風景を車窓から眺める楽しみもありました。列車の本数が少ないエリアでも、事前に時刻をしっかり調べておいたおかげで、トラブルなくスムーズに旅を進められたのは計画力の賜物だと感じます。
グルメの楽しみ
北海道グルメもこの旅のハイライトでした。海鮮丼やたこしゃぶ、イカ刺しといった海鮮はもちろんのこと、網走ビールや湯の川温泉での名物だんごなど、地元ならではの美味しいものを心行くまで堪能しました。特にゲストハウスを活用して宿泊費を抑えたおかげで、その分グルメに予算を割くことができたのは大きな収穫でした。今回の旅で食べたものすべてが記憶に残るほど美味しかったです。
ゲストハウスの利用と宿泊費の節約
宿泊費を抑えるためにゲストハウスを多く利用しましたが、これは正解でした。1週間旅するとなると、宿泊費はどうしても嵩んでしまいますが、ゲストハウスのおかげで予算を抑えつつ、快適に過ごすことができました。治安の良い日本では、二段ベッドでも何の不安もなく過ごせるうえ、遮音性の高いイヤホンや耳栓を使えば、夜もぐっすり眠れます。総額6〜8万円かかるところを、宿泊費を3万円以内に抑えることができ、結果として旅を豊かにする選択となりました。
改善点と次への展望
今回の旅を振り返ると、ゲストハウスのキッチンをもっと活用できたかもしれないと感じています。例えば、地元のスーパーで食材を購入して、自炊することで北海道の新鮮な食材をもっと楽しめたのではないかという思いがあります。特に北海道は食材が豊富で美味しいものが多いので、次回は料理をする時間を設け、さらに充実した食体験をしたいです。
また、観光地での時間配分についても、少し工夫が必要だったと感じる場面がありました。特に五稜郭タワーの待ち時間には驚きました。次の旅行では、もう少し現地でのプランの柔軟さも取り入れつつ、より深く楽しむことを目指します。
体力づくりと旅の準備の重要性
今回、減量したことで旅を通して疲れを感じることが少なく、結果としてたくさんの場所を訪れることができました。旅行前の体力づくりは、長期の旅を計画している人にとって非常に重要なポイントだと思います。もし次回も長期の旅をするなら、事前の体調管理と体力づくりに力を入れるつもりです。
結論として、この旅は、計画性、体力、そして北海道の魅力をフルに活かした最高の体験となりました。次の旅行では、今回の経験をさらに活かし、より豊かな旅を目指していきたいです。皆さんも、ぜひ北海道を訪れてみてください!
みんなも旅、しよう!
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