見出し画像

ツンドク?読んどく ㉖

「おかずのクッキング 2022 2/3月号」「あちらにいる鬼」 2022/04/17

ソメイヨシノばかり見ていてすっかり忘れていた八重桜、見事。
そろそろ藤も咲き始めたかな?とチャリで立ち寄ったら、すでに七分咲き!
なんて素晴らしい季節なんだろう。
花追い人、チャリでうろうろ四月の街。

結局、家庭画報とdancyu、エルグルメを図書館で予約して、当然人気本だから順番がまわってくるのに時間かかるけれど、急ぐこともなし、雑誌をパラパラ眺めるのが、私のゆったりタイム。

三月で番組が終了するというので、最終回はしっかり観た。

おかずのクッキング 2022年 2/3月号』
土井善晴さんからの一汁一菜でいいというメッセージ。
テキストも、最終号ということで購入。

家庭料理に携わられて、到達されたのが、一汁一菜「頑張らなくてもいい」という料理をする人へのメッセージ。
家族だけではなく、家族のいない人、一人暮らしの人へ向けても、料理することは生きることというメッセージも併記されていて、土井善晴さんだからこその説得力。

樋田毅 『彼は早稲田で死んだ』
夫の予約で借りた本。
特定セクトの書いた本ではなく、一般学生として同時代を生きた著者の真摯な作品。
これを読んだら、かるい小説とか読む気になれなくなった。
読後何が残るのかという・・・。

かつての仲間や敵対した側の人たちが、その後、どのような人生を歩んできたのかを取材することは、これまでの自分の人生を振り返り、あらためて様々なことを考え直すきっかけにもなった。
川口大三郎君の死を無駄にしない。
それは、川口君の死を後世に語り継ぐことによって可能になると考えてきた。半世紀も罹ってしまったが、私なりの責務をやっと果たせた。そう念じて筆を擱く。

あとがきより

ちょうど50年前の事件はもちろん知ってはいたし、大学構内(早稲田ではない)のビラやタテカンでも目にしたことも記憶にある。
暴力が人々を支配することの不毛、そうなってしまうこと、そうならないようにするためにどうするべきか。
突きつけられている。
赤軍派リンチ殺人事件、DV、いじめによる殺人、戦争犯罪。すべて同じ。

井上荒野『あちらにいる鬼』
やっと順番がまわってきた。

もっとドロドロした三角関係地獄の描写の連続かと思いきや、ある意味、とても淡々と描かれている。
おそらく三人の老後(晩年)まで描かれていることが、三角関係にフォーカスするのではなくて、一人の各々の生き方に焦点が当てられ、読後感の清々しさにつながっているのだろう。
それにしても、作家というニンゲンの、因果なことよ。

花咲くリレー。
バトンは躑躅へと渡される。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?