シン・エヴァ2回目を見てもネタバレに配慮して気軽に吐き出せない思考の断片のお墓、前編
前回
初回観覧時に思ったけどここに入れていなかった、入れ忘れたことと2回目に見て思ったことを前回よりさらに断片的にメモ書きします。それとともに、過去の自分の発言で残っているものを拾って突き合せをします。
まず先に過去の発言(主にツイート)を洗い出します。
過去の言動編
2009年、mixiの日記にて、破を絶賛。再構成として見事と評している。この時はガンダム、Zガンダムの各劇場版3部作と対比している。この時点では時代スキップを想像もしていない。
この時すでに「アナザー」「if」にならないことの重要性を記している。パラレル作品を作っても仕方がない、それと再構成/再構築は違うとみていた。
まだ大筋をなぞっていた破においても最終的な結論と変わらない見方をしていたのが一点。TVシリーズに比べて世界の描写が大局的である、TVシリーズの描写が内的に偏っていて自己完結感があり、そこが完成のピースを空けることになっていたと感じていたようだ。
この点はQにおいて一度逆を突かれることとなるが、シンにおいて回帰し、ラストピースがはめられることになる。
その後しばらくの発言はグッズ展開やマーケティングの話と3号機かっこいい話に限られ、Q公開前年の2011まで飛ぶ。
単にトウジOUTマリINだと萌えアニメみたいだからQではケンスケトウジにも一花咲かせて欲しい
— 遼 (@pineame) August 26, 2011
キャラビジネスもある程度は良いけど、作中世界でのキャラクターの重要性にまで関わってくるのが気になる。エヴァだと最近の露出の仕方のせいで、トウジケンスケ委員長あたりのポジションが作品と関係ない所で脇に寄せられてしまっている。新劇の階段ビジュアルに彼らがいるのが不自然にさえ思える。
— 遼 (@pineame) June 9, 2012
だから今のエヴァンゲリオンのマーケティングを見ていると、次のQ以降がマーケットの力によってシンジカヲルと美少女達の萌えアニメに終着するんじゃないかという最悪のシナリオを想像せずにいられない。「ゲンドウかわいすぎワロタ」パターンもありそう。
— 遼 (@pineame) June 9, 2012
前回も書いていた不安を既にこのころから抱えていたらしい。Qの閉ざされた世界観によって不安が増大することになるとは、この時まだ知らない。
そして公開後。
こんなエヴァンゲリオンはいやだ
— 遼 (@pineame) December 4, 2012
「第14の使徒 アオバシゲル」
こんなエヴァンゲリオンはいやだ
— 遼 (@pineame) December 4, 2012
「なぎらカヲル」
こんなエヴァンゲリオンはいやだ
— 遼 (@pineame) December 4, 2012
「怒りゲン党」
頭がおかしくなってしまったらしい。
ただ、批判的な感想を持ったわけではなく未完成作を見た、次を見なければ判断付かない状態でリリースされた、と感じていて複雑な心境だったようだ。
俺は、新劇エヴァ最終章でまさかの「イヤーンな感じ!」が聞けることを今尚諦めずに期待し続ける
— 遼 (@pineame) December 14, 2012
こんなツイートしていたことは忘れていた。残念ながらここだけは一歩及ばず。しかしおおよそクリア。
続いて漫画版完結の時期へ。
エヴァ最終巻の限定カバーでさあ、鈴原がいるのって僕はとても大事なことだと思うんだね
— 遼 (@pineame) October 20, 2014
冗談でも「なんでいるの」みたいに言うのは何を見てきたんだと思うし、そんなん言われるようなマーケット作ってる制作側もどうかと思ったりするよ
映画ってなかなか尺の都合があったりすっけど、相田とか加持とかがスイッチ入れたりする機能を果たすのが僕はいいなあと思うわけよ
— 遼 (@pineame) October 20, 2014
新劇はヴィレや旧ネルフですら描写が足りなくて、設定や副読本で補完するのが前提みたいなとこあるしょ
なぜ急に名字で呼んだのか記憶にないが、今回の「なんでケンケン」に対してと全く同じ感情を抱いたことははっきり憶えている。そしてケンスケの捉え方はずっと昔から前回書いたような評価だったことが確認できる。シンでのケンスケはまさしくポスト加持だと思ったし。
さらに2年半空けてまた言っている。
わしが漫画版エヴァの何を評価してるって、最終巻のカラーページでトウジをチルドレン集合にちゃんと入れてたとこと、最後の締めがケンスケだったことなんだけど、わかる人いる?
— 遼 (@pineame) June 28, 2017
この頃になると、クラスメイトも主要人物だと認識している自分がおかしいのだろうか、と焦りの色があらわれる。
3号機好きっぷりでは世界でもそうはいまいというワシにとってエヴァ破は最高傑作だと思う
— 遼 (@pineame) August 27, 2020
けどあの頃はその後を知らなかったから…
トウジケンスケヒカリのその後の扱いを知ってしまうと複雑になってしまう
シン公開前年。彼らは制作陣からも端役として正式降格されたのではないかという疑念に耐え切れなくなっている。別に脇役びいきでこんなことになっているのではなく、「勇者一行以外は全部モブ」という作劇できれいに着地できるわけがないと考えていたからだ。09年の大局的な描写が再構成の完成度を上げている、という見方からくるものである。旧作以上に閉鎖的になってQの状態から解決できるはずがない、ということだ。
老人と若者でヤムチャの存在の意味が異なるように
— 遼 (@pineame) March 7, 2021
エヴァにおいてトウジ・ケンスケ・ヒカリをモブと思っている人と出番を失った主要人物と捉えている人では、同じ作品を見ても感想は違うんだよな
でも今の公式は前者と捉えて欲しがって(再定義して)いるのではないか、それが明日を迎える最大の不安
シンエヴァ公開前日。やはりずっと同じことを不安がっている。ただ、前述の「なんでトウジ」について、入ったタイミングの違いで仕方ない部分もあるのかな、ということは少し理解してあげないといけない部分もあると思うように最近なった。蔓延するヤムチャへの心無い言葉がそうさせた。
この時点では初日初回に行く温度になっていない。この後、どうせ見るのだからさっさと確かめるべきだと決心を固めた。
つまり、この10年越しの苦悩は間違っていなかったわけだ。だからこそ
わしの願いは神に届いてたわ
— 遼 (@pineame) March 8, 2021
こうなった。
さて、その間彼ら非戦闘員以外についてどんなことを言っていたか。
最近のエヴァは人気キャラだけをクローズアップしてる感がどうしてもぬぐえなくてどうも。なんでもかんでもキャラ増やせばいいわけじゃないけど、世界観が局部的にしか見せられてないのが、どうなんですかねえって感じだ。2ちゃんのSSっぽく感じてもしまう。
— 遼 (@pineame) June 4, 2013
ハニカム模様にテーマカラー塗装すればカヲルグッズ、アスカグッズの出来上がりみたいな今のエヴァグッズ界はどうかしている…
— 遼 (@pineame) March 5, 2014
あれほどのビッグコンテンツとなった作品がデザインをなめてるような物品をリリースし続けているのはなにかがおかしい…デザインなんてまさに自分の専門分野やろがと
とうとう池袋エヴァストアから3号機とトウジケンスケが姿を消した。
— 遼 (@pineame) January 11, 2016
完全に5人の少年少女のセカイ物にする気なのだろうか。マーケットが作品を殺そうとする。
なお委員長は洞木三姉妹とかいう謎グッズが一つあるもよう
セガサターンの元祖エヴァンゲリオンゲームを予約して待ち望んで買ったワシの感じたインプレッションを今からエヴァに対して覚えること、あの時のエヴァの見え方を感じることは、もう誰にも出来はしないんじゃよ
— 遼 (@pineame) March 24, 2016
エバンゲリヨンがキャラクターイメージカラー商法やんのほんと萎える
— 遼 (@pineame) May 6, 2016
いつから5人の少年少女モノになりよったんや
金輪際カイとかハヤトみたいなキャラは生まれないんやろなあ…ああいう文法が成立してたんはシャッフル同盟までかなぁ…
ブランディングに対し相当なストレスを抱えていることがわかる。もちろん内心ではカネを取ってこなきゃいけないんだろうな、ということもちらつきながらではある。
ただ受け手がそこに配慮したらダメだろう、と思っていた。思っている。それが作品の方向性に影響したら、絶対に正解ではないから。こういう要素を劇中に取り入れなきゃ、と万一誤解したらどうするんだ、と思っていた。いる。
結果的に願いがかなった。だからこうした煩悶も成仏することができた。それでいい。
後半へ続く。
シンエヴァ鑑賞後の心象風景。
続きを更新しました
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