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シン・エヴァ感想で書ききれていなかった思考の断片の追加メモ(4.11加筆)

これまで

上記に書き切れていなかったことや、言語化できておらずその後計4回見る中で言葉になってきたものの覚書です。

前時代的優先順位づけの潔さ
ツッコミどころでもあるが、作っていて気づいていないはずがないだろう。
ヴンダーの遺伝子保管庫でのミサトとリツコの会話の不自然さ。初めて乗った訳じゃなし、急に思い出したようにその場の説明トークを始める二人。(結局特に役割がなかった)多摩あたりがよく知らずについてきて、それに聞かせるようにでもすれば自然になるだろうが、強引な説明セリフになっても二人きりの会話というシチュエーションを優先したのだろう。
同様に、アドバンスド綾波シリーズに関する述懐を誰もいないところで声に出して語る冬月。冬月とリツコは前からそういう節があったが今回はかなりこの辺のリアリティを犠牲にしていた。
少し状況は変わるが、南極での緊迫したバトルからMark.7の大群登場後一気に大味な力技バトル描写になったあたりも、往年のケレン味優先なアクションアニメ志向を感じた。ダブル突進なんてほぼロイヤルスカッシュ※だもんね。(※NG騎士ラムネ&40のサムライオン&ヤリパンサーのコンビ必殺技)
前に書いたミサトの髪が元に戻る描写もそのひとつ。あと廃人状態のシンジ、何日たっても湯上がりみたいにきれいだな、とか。

13番目の使徒の件と11の使徒
カルヴァリーベースにある5つの十字架
→4体のアダムスの器+13号機=アダムスの生き残り
12の使徒活動再開→13堕ち

仮説
① 次のループの第1使徒だったが12がまだいたためにカウント継続(よそで見た説)
② 12の使徒の干渉

① 12が生きてることを知らないからって1にはならない。リリスとの契約が済んでいない。ループもしてない。→この線は厳しい
② 第1使徒は本来殲滅対象外。パターンも青反応が出ていなかった。12の使徒にコントロールを奪われたのち青に変質、使徒認定。「ゲンドウ君の狙いはこれか」

11使徒未登場の背景推測
→ゼーレにつながるカヲルを排除する目的+11使徒が倒せない理由=11使徒は初号機(≠シンジ)、第10の使徒と融合している。
Mark.4=使徒もどき=人工使徒、パターン≒青
使徒を取り込み覚醒、光輪を獲得、活動限界を克服した初号機=使徒
覚醒初号機がMark.9に代わりヴンダーの主機になれている。※アダムスの器(パターン青)と初号機は使徒の飛行能力を得てそれによって船を飛ばしている。9~12はアダムスの器のため使徒ナンバーにはならない(または魂がないから)
主機(初号機)を失ったヴンダーは「昔ながらの反動推進型エンジン」に。

DSSチョーカーの使徒封印がシンジ使徒化を示している、という説
→使徒に反応するわけではない。アスカのパターン変わっても無反応。あくまでエヴァの覚醒に反応する。
L結界内でシンジは活動可能だが、使徒化というよりプラグ深度臨海突破でヒトをやめた=エヴァの呪縛が始まっている→使徒化とエヴァの呪縛は別モノ(どちらかというとエヴァ化?シンクロ率0で無限大、同調ではなく同一化)

とはいえ11の使徒はまったく別の存在、という可能性はある。
シンプルに第9の力を手に入れたアスカが11扱いとか、Mk4シリーズ全体が使徒とか(でも11が活動中に12が活動開始できるのか?)

マリ大人版の年齢の矛盾
ベンチのアスカ→おそらく28Ver.
レイカヲル→14?彼らに関してはどちらとも取れそうな…
シンジ→28?溶ける際に呪縛が始まっていたとして、休眠中もカウント?レイの魂の髪は伸びていたがシンジは当時の再現でサルベージ(ロン毛ではない)なので決定打なし
マリ→28(ないし30?)本来のマリは実年20代までは確実に成長済みで、そこからエヴァパイロットとして少女になっている(経緯は不詳)が、エヴァ消滅が「生まれ年から計算して本来この年齢だな」と戻すのではなく「呪縛中の肉体固定を外す」だけだった場合、パイロット化が序破のころであれば同年代になる線もある。かも。
精神年齢はシンジ14歳マリ40代後半、やばい!コールドスリープかなんかで時を飛ばしてでもなければ到底イタさに耐えられなくなってしまう。

別側面からの疑問、ゲンドウとユイは旧シリーズで10歳差だったが、シン劇中描写からすると、どうも同期近くのような…夏色のエデンの1998マリ16歳をベースにゲンドウも年が近いとすると(新劇では2015年の言及はないが)序破時代ゲンドウ30代になってしまう。冬月に対しても生意気すぎる…
かといってシンでの出会い描写のころのゲンドウがすでにアラサーだったとすると、それはそれでなめられすぎのような…
マリの年齢背景に設定がちゃんとあるのか、あれだけ肉体作ったり魂移したりできる世界観なんだからその辺で作り出された若さだよ、それで十分通るでしょ、なのか…
結局中身アラフィフってことでOK?かどうかは明示してほしい。

とりとめもないまま、ひとまずここまで
(2021.3.31)

以下書いたと思ったら書いてなかったことを加筆。

三人の仕事
微妙に触れてい吐いたけど整理。前にもうだうだ書いてたクラスメイト3人が打った直接的な布石について。
①トウジ:キーワード「自分がやったことには落とし前、ケジメをつけたい」。もはや作中を飛びだしてあちこち飛び交う、大キーワードに。
②ヒカリ:キーワード「仲良くなるためのおまじない」これは前にも書いた。確か「さようなら」「握手」の流れだったけど、岩男さんの言い方が「また会うためのおまじない(やや語尾上がり)」→「仲良くなるためのおまじない!(言い切り)」だったのが印象的。
③ケンスケ:「お前の親父は生きてる」「碇は親父さんと話すべき」ここで完結へのスイッチを入れた。
また「この村に早く慣れるといい」というトウジに対し複雑な表情で黙る、リョウジに会わせる、ミサトの胸中をシンジに代弁する→ミサトへ二人の写真を送る、と、ケンスケも計算して行動していたキャラクターの一人だった。

第3村と雨、逃げ出した後
まあ言わずもがなの人が多いだろうけど、第3村のエピソードそのものがTVシリーズ4話を重ねている節がある。
学校に行けなくなったシンジ、叱責するミサト。家出するシンジ。職員に連れ戻されたシンジにミサト「気が晴れた?」「別に」。その後NERV離脱寸前でトウジ・ケンスケの友情によって戻る)
シンでは似たプロセスで家出をするが、ケンスケは連れ戻さない。やさしさに泣き、自分の足で帰り、アスカから「すっきりした?」「うん」。以降はやはりトウジ・ケンスケとの対話、アヤナミとの別れを経てヴンダーに戻る。
それぞれ似た経緯をたどるが、家出からの帰宅時の状況の違いが、そこからのシンジの在り方を大きく別けることになっている。言葉にすると非常に解像度が落ちるのだが、それでも言うとするなら、自立という言葉になるだろうか。(受動/能動、後向き・前向き、ネガ/ポジ、そういう色々を包含しての自分の足で立つ、というニュアンス…)

Aパートが長い?馬鹿言っちゃいけないよ!

(以上2021.4.1加筆)

以下、再加筆

第11使徒の件、追記
上記で大きく初号機説、Mark.4説に言及しているが気になる点が一つ。
アスカ覚醒時、青葉がはっきりと「第9使徒の反応」と発言している。すると第9使徒は殲滅されていないと見ることができる。実際にゲンドウは「使徒を贄として」の対象に第9使徒アスカを利用した。
一方で綾波・式波はインパクトに使われるために作られたという発言がある。アダムスの器が綾波であるとしたら、インパクトを起こすにあたり使徒を支配するための器が式波か。ゲンドウのえこひいき時代を見るに、ネルフ主導ではなくゼーレと外典によって計画されたものと考えたほうがよさそうだが。ゼーレの息がかかっているカヲルとダブルエントリーするのはまあすっきり感はある。
第9の使徒との融合がシナリオにあったとすると、欠番による10体の殲滅が不可になる=13堕ちが予期できてしまう。ゲンドウの罠と描かれているためゼーレはそれを考えていなかったのでは…という前提で考えていたが、Q本編の流れは、「ないはずの13番目?ゲンドウ君の狙いはこれか」直後に「契約改訂の時は来ました」「我らの願いはすでに叶った」となるため、ゼーレも是認していたのかもしれない。そうすると11番目の使徒は普通に殲滅済み(この時3~8,10,11の8体が殲滅済み。9を生贄に残し、12,13殲滅で契約満了)という可能性が強くなる。初号機が光輪を得て、また封印柱で縛られていたが、光輪=エヴァ覚醒≠使徒でも成立はするか。アスカ・マリに対しても覚醒防止のDSS、部屋の爆薬ということでヴィレとしてはリリスに対しても警戒をしている。リリスとの契約遂行・補完計画発動を止めたい(希望のコンティニュー)わけだから。(結局それさえも冬月に誘導されていた節があるけど)

だから同じエヴァに
これに設定上の深い意味があるのか、単に概念的な話なのかは微妙なラインだが、あえて差し込んだ意味は気になるところ。カヲルの肉体がゲンドウクローン説とかはあまり必然性を感じないかな…違う立場、違うアプローチだけど、実は表裏であってその根幹は似通っていたんだね、ということを示したのかなと思いつつ、より具体的な解があるかはもうちょっとよく見る必要があるかも。
旧作が母性を核にしていたのに対し、父性を描いている様子があるのも関係するのかな。まあユイとレイ(リリス)に対しゲンドウとカヲル(アダム)というのはあるんだろうな。
新劇場版で初出のネブカドネザルの鍵、これはまあ調べればすぐわかることだから今更だけど、「知恵の神よ長子を守り給え」という意味なのもまあ雰囲気レベルだけどリンクさせてそうな…気はする。まあゼーレはそもそも知恵の実サイドなんでそれ以上の意味はないかもしれんけど。ネブカドネザルはマルドゥク奪還をしたバビロニア王だから、ゲンドウをリリンの王とカヲルが言うのはまあそういうことなのかな。マルドゥック計画を強奪したようなもんだし。

土のにおい
綾波が消えた帰り道、というのが最初から引っかかっている。綾波消えた後帰還地点に直行しているように見える。描写としては前日だったけど。なんでそうしたんだろう。

槍を置く場面
なんでケンスケやトウジがよぎる描写が入ったのかと思ったけど、シンジが上述の話を思い出して殴り合うんじゃなくて対話をしようと思い直した描写だと気づいた。
その中にアヤナミがいた理由は推測に留まるけど、消え際にそれを受け入れたわけでなく、心残りだけを口にし、さようならとともに消えたことがキーか。ケンスケが「でないと後悔するぞ」と言っていたことにも重なる。

今後膨らみそうにないからとりあえず記しておく超どうでもいいメモ
・ゲンドウ独白シーンのサ行やたらブレス音が耳に刺さる。
・第3村のおばちゃん(痩せぎす)の輪郭がちょっと変な作画のカットがあった。
・釣り具渡された時のシンジ、戸惑う声の割に絵が微動だにしないのがなんかシュール。

(以上2021.4.11加筆)

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