CQ: (background question) 気管支喘息の診断について

慢性咳嗽の鑑別に咳喘息を挙げることは多いものの、喘鳴もない場合に気軽に吸入を出してしまうことのためらいと確定診断をどうすればいいのか疑問に思った。背景知識が不足しているので和文の二次文献で調べた。

気管支喘息でさえ明確な診断基準がなく、ガイドラインで目安が示されているのみということに驚いた。咳喘息はますますファジーになってしまうのではないか・・・と懸念が生まれた。

咳喘息の診断基準
1)喘鳴を伴わない咳嗽が3週間以上持続、聴診でもwheezeを認めない
2)気管支拡張薬が有効である
参考所見
1)末梢血・喀痰好酸球増多、呼気中NO濃度高値を認めることがある(とくに後2者は有用)
2)気道過敏性が亢進している
3)咳症状にはしばしば季節性や日差があり、夜間~早朝優位のことが多い

臨床雑誌内科 2020年6月号 「喘息とCOPD」咳喘息の項


精査が難しいプライマリケアの現場では、現実的には慢性咳嗽に対してempiricに気管支拡張薬を投与し、改善すれば臨床的に咳喘息としてしまうことがやはり多いようだ。

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