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デザインとは何かって話と、個人クリエイターはデザイン力を付けた方がいいって話

あいさつ代わりのクソダサ素材

今までのデザイン知識を総動員した激マブ素材がそこそこ伸びた上、観測した限り10人くらいが使っていました。ここは酷いインターネッツですね。

このギラギラのレインボーとか目に痛い背景、古代パワポ感のある立体テキストってスマホ世代には伝わらない文脈だと思うんですけど、どういう印象を与えてるのかちょっと気になりますね。


ノンデザイナーこそデザインを

私はプロのデザイナーとは言い切れない微妙な仕事をしているのですが、VTuberを含めた表現活動をする人や個人クリエイターといった「デザインが本業じゃない人=ノンデザイナー」にこそ、デザインはめちゃくちゃ大事だぞ!という話をしたい。

というか、デザインを学ぶのってコスパがいいんですよ。特にさっさと結果が欲しい人ほどデザイン力にステータスを振った方がいいと思ってます。

というのも、今は何でもかんでも自分でやらなきゃいけないセルフプロデュースの様相が強くなっています。私もどちらかと言えば「良いものさえ作っていればいずれ評価される派」というか、そうあって欲しいと望んではいるんですけど、現実はそうでもありません。作り手が増えすぎて簡単に埋もれてしまう時代。

作品作りに没頭しているだけでプロデューサーやデザイナーが最高の形で世に送り出してくれるなら話は別ですが、個人Vや駆け出しクリエイターにそんな人はいません。となると、自分の作品を見てもらって評価されるには、自分で伝える能力……デザイン力が必要不可欠になってくるわけです。


デザインって実はこういう意味

別にデザインと言っても「お洒落でカッコいい!」みたいな、一般人がデザイナーという言葉から想像するような美術でアートな感じのことではありません。デザインという言葉が持っている本質的な意味のことです。

「デザインの本質って何よ」と言われると難しい話なので、公益財団法人日本デザイン振興会の言葉を借りてみましょう。

「常にヒトを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成する計画を行い実現化する」

公益財団法人日本デザイン振興会『デザインとは』

ということらしいです。何言ってんのかぜんぜん分かんないですね。

砕いて言うと「目的達成のための計画と手段(+それをアウトプットしたもの)」くらいが分かりやすいと思います。モノを売りたい、人を集めたい、考えを伝えたいといった目的があったときに、どうすればそれが達成できるかという考えと、それを目に見える形に出力したものをデザインと呼んでいるのだと思います。


具体的に良いデザインって?

具体的なところでYouTubeのサムネイルを例にすると、「動画を見て欲しい」というのが目的なので、「クリックしたくなるサムネイル」が作れたら、それは良いデザインと言えるでしょう。

そのためには「ターゲットを意識」「注意を引く色遣いや構図選び」「(内容を正しく伝え)興味をそそる言葉選び」などの要素を組み立てて、1枚の画像にアウトプットしていくことになります。

この中で「色遣いや構図」ばかりがデザインと勘違いされがちなんですけど、それ以外が疎かになると本末転倒なんですよね。おしゃれでカッコいいサムネイルでも中身が伝わらずスルーされたら良いデザインではないし、ダサくて古くさいサムネでも見た人の心を掴んでクリックに結びつけばそれは良いデザインでしょう。

例えば海外映画のカッコいいシンプルなポスターが、日本向けにローカライズされるとゴチャゴチャしたクソダサになるという定番のネタがあります。「部屋に飾りたいポスター」という目的であれば、恐らく前者が良いデザインなのだと思います。ただ「日本人をターゲットに、映画を見に劇場へ足を運んでもらう」という目的があった場合は、出演者の顔や名前、あらすじ、受賞歴を全部書いた後者の方が良いデザインであるというのが、マーケティングの結果なのだと思われます。

最近だと新紙幣も話題になりましたね。あれもカッコいいお札を作るのが目的ではなく、偽造のされにくさと認識のしやすさを最優先にした結果のデザインであると、国庫課の担当の方が仰っていました。


デザインにセンスは必要ない

さて少し話がそれましたが、VTuberもクリエイターもデザイン力を身につけようぜ!っていう話に戻します。

デザインってセンスだと思われがちで、もちろんプロでやっていくには必要な要素ではあるんですが、別にセンスが無くても良いデザインは作れるし、手元の作品を十分プラスに持って行くことはできます。

何となく作るのではなく、仮想のターゲットをつくり、伝えるための言葉を選び、要素の優先順位付けをしていく……、この辺りは意識するだけでも変わってきます。

画像編集といった実作業においても「端を揃える」「読みやすいフォントや色を使う」といった、センスではなくルールで実践できることを覚えていくと、カッコよくはならなくても良いデザインには絶対近づきます。その辺の知識でカバーできるところを押さえていくことで、より多くの人に作品が届くはずです。

そういうところに味をしめて小手先の技術ばっかり身に着けると、私のようなそれっぽ~いデザインするしょうもなデザイナーが生まれます。デザインは力になるけど、中身以上の評価を得ることに快感を覚えてはいけないよ。

今回の結論として、私の激マブおはよう素材はウケ狙いで作ったので、笑ってもらえた時点で良いデザインということですね(異論は認める)。さらに言えば普段サムネを褒めて頂くことがあるのですが、集客やクリック率といった意味であんま良いデザインではないです(核爆)。

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