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メディアの果たす役割

以前女子テニスのトップ選手である大坂なおみ選手が記者会見出席を拒否し、その理由がうつ状態によるものだと本人がSNSで発信し話題となりました。またその大坂なおみ選手がオンラインでの記者会見で父親の故郷タヒチに関する質問を受けた時、感情が高ぶってしゃべれなくなってしまい、一時会見が中断するということがありました。

選手たちの生の声や、その瞬間の感情を知るという意味でメディアによる記者会見というのは我々視聴者にとっても貴重な機会です。

しかし、スポーツマスコミに限らず芸能やその他ニュースについてもそうですが、節度のない取材行為によって、対象が不快な思いをしたり、傷ついてしまったりということが多々あるようです。

スポーツ選手は強靭なメンタルを持っていて、多少メディアに意地悪な質問をされたり付け回されても何とも思わないような選手もいれば、先述した大坂なおみ選手のような繊細で傷つきやすい選手もいます。

相手によって使い分けろということではなく、メディアの人々がもっと節度をもった取材行為をしてほしいと思うのです。

我々視聴者は、試合中の心境や、その競技に関連のあることが知りたいのであって、その対象にとってプライベートな触れられたくないようなことが知りたいわけではありません。

相手にとってそれを聞かれることで、どういう心境になるかなんていい大人なら誰だってある程度は察することができるはずです。

メディアによる取材攻勢が原因で、すばらしい才能の持ち主がつぶれてしまうような未来は見たくありません。

有名人であれば取材を受けることも義務だ、プライベートまで切り売りするから富を得られるんだというような意見もあるかもしれません。

たしかにメディア対応の上手さも上に行くためには必要な要素かもしれません。逆にメディアをうまく利用することで成り上がっていったり、自分が取り組んでいるスポーツをうまく世間にアピールできる選手もいます。

しかし誰もがそんなメディア対応のプロで、うまく付き合っていけるわけではないのです。人見知りで一生懸命話しているけどうまく伝えることができないアスリートや芸能人だっているんです。

メディアにもその人の人格を否定するようなことや、心に傷をつけるような取材はしてほしくない、有名人でもないのにそんなことを考えたりしてしまいました。

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