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FF16感想 (クリア済+サブクエ完遂済、ネタバレ有)

タイトルにネタバレ有りって書いたからな。

最初にスタンスを書いておくと、100点満点だと75点くらいかな、という感じ。
普通に面白かった。発売から4日でサブクエ全部やってモブハン全部やってシナリオ完走するくらいには。
そこまでやってプレイ時間は35時間。

というわけでここからは感想。

ちょっとnot for meな部分は多かった。
これは『悪い』というわけじゃなくて、
「制作はこういう狙いで作っているのだろうし、
それは実現出来ていそう。でもそれは僕には刺さらない」
という意。
人によりけりだけど、概ね評価は60~90点くらいに収まるんじゃないかなぁ。
これに60点より少ない点数を付ける人はちょっと嫌いすぎない?と思うし、
90点より大きい点数を付ける人はちょっと好きすぎない?と思う。
まぁ嫌いすぎる人も好きすぎる人もいるだろうけど。

ストーリー、世界観、キャラクター、システムに分けて話すよ。

①ストーリー
段階によって異なる。
少年期: 70点
青年期: 60点
壮年期前半: 90点
壮年期後半: 60点

少年期(体験版)は正直、そんなに。
悲劇的なスタートだけれど、
あれを悲劇として受け止めるにはクライブもジョシュアも世界にも僕が馴染んでいなくて、
「ふーん。こういうスタートかー」くらいにしか。

青年期もまぁ、ぶっちゃけそこまで。
なんか淡々と話が進むなって。

ただ、青年期から壮年期に入る瞬間で面白さが3段階くらい上がった。
最初のマザークリスタルを破壊して、
ジョシュア生存がプレイヤー視点で発覚し、
アルテマが敵であることが示唆され、
主人公がシドを襲名して、
各地のベアラーを保護しながら次のマザークリスタル破壊を目論む。
ここからクライブ達の動きと世界情勢が毎ターン毎ターン変わり続けるのは正直めちゃくちゃおもしろかった。

ただ、面白かったのはクリスタル自治領のマザークリスタル破壊(バハムート)までで、
それ以降はピンと来なかった。
バルバナスが想像以上に魅力ない。アガらない。
アルテマも道中の演出は凄かったのに、ラスボスとして喋りだしたら全然面白くなかった。
なんというか、主人公と対峙しているようで対峙していないんだよな。
もっと遠くを見ている。クライブのことをミュトスと呼び続けるのもその一環。
なんかバチバチしきらねぇ。

正直、終盤は本編のシナリオよりサブクエストで各地のお話を読んでいる方がずっとずっと面白かった。

--閑話--
途中、あれこれ脳内がストーリーの予想をいっぱい立てていたのだけれど、
その中で一番面白かったやつを書くね。
えっと、青年期の終わりでアルテマが現れたとき、
「あ、これ本当にイヴァリースの話かもしれない」と思った。
『ヴァリス』ゼア、ロザリア、マルガラス、アルテマ。
砂漠の国、ダルメキア(ダルマスカ)。空の文明。
ワード単位で既にイヴァリース世界との繋がりが随所から感じられる。
いやこれ絶対FF12とFFTの間の話でしょ!
わかった!これ『アナベラ』って『聖アジョラ』のモチーフだ!
諸悪の根源!絶対アルテマと関係ある!!
思い返せばティフォンもルカヴィ感ある!
......全然そんなことなかった。
--休題--

②世界
面白かった。
各国にマザークリスタルがあって、
ドミナントがいて、
世界は黒に侵食されつつあって。
そして各国は領土争いをしていて。
それはしっかり描けていたので楽しめた。
ちなみに雰囲気がしっかりしていればOKです。
別に整合性とか、国としての行動の是非はわからないしどうでもいい。
サブクエストは各地域それぞれを掘り下げていて良かった。

③キャラクター
ダメでした。
正直、本作って『映えるシーン』だけで構成されていて、
カットシーンもストーリーもそればっか。無駄がない。
無駄がなすぎて、キャラクターをストーリーでの役割以上に感じられなかった。
例えばベネディクタとか本当に何もわからないまま退場した。
もっといろんなキャラクターの、どうでもいいところが見たかった。
好きな食べ物とか、部屋の内装とか、休日の過ごし方とか。そんな些細なところ。
伝わるかわからないけれど、スキットがないテイルズみたいな感じ。
結局、誰も愛せなかった。愛せるほど描かれなかったし、知れなかった。

特にクライブに『操作キャラ』以上に思い入れを持てなかったのは、
エンディングを見る上でも致命的だった。
やっぱり33歳って人格が完成されすぎていて、
RPGの主人公としてプレイヤーに溶け込ませるの難しい気がする。
クライブが感じた辛さや痛みがプレイヤーに伝播しにくい。
クライブの辛さで完結しちゃってる感じ。
そのへん、FF15のノクティスは上手かったと思う。

④システム
「基本は『映画』を見て、アクションの部分は操作を楽しんでくれ!」
なんつーか、ゲーム全体としてそんな印象。
それが一貫していたと感じる。一貫しているのは凄く良いと思う。

逆に他に意識がいかないようにするためか、
『映像』と『アクション』以外の全部が超簡素に感じた。
面白みの無い装備。ほとんど使わないギル。汎用的なエネミードロップ。
成長要素も「使いたいアクションを取得する」だけ。
そういう『古典的なRPGのゲーム性部分』は本当に面白くなかった。残念。
でもこれは作りたい作品からすると正解だったと思う。
not for me.

これはとても個人的な問題なのだけれど、
僕は映像を1分以上見られない。受動的な映像接種が出来ない人間。
テレビも映画もYoutubeもダメ。すぐに気が散っちゃう。
自分でページをめくる本か、決定ボタンを押さないと会話が進まないゲームしか楽しめない。
なのでカットシーンがあまりに多い本作はダメでした。
なんか本当に俺が主体的に遊んでいるのか、わからなくなる。
not for me.

アクション部分は面白かったと思う。(アクションフォーカス、オート系未使用)
基本的にジャスト回避やパリイのシステムが好きなので、
相手の全部の行動をジャストで取って攻撃してやろう!と遊んでいたけれど、
最後まで飽きることは無かった。中々タイミング掴めない技が結構あった。下手。
ただ、1周目とはいえちょっと難易度低い......?
あまりアクションが得意じゃない自覚があって、
その上で普通に遊んでいるだけで、ラスボス前にモブハントをコンプ出来たのはちょっと拍子抜けした。
本編クリア後に倒せるような裏ボスとかがモブハントにいたりするもんじゃないのかな。
まぁ「アクションとしては2周目が本番」って聞くので、
やっぱり1周目はシナリオを魅せることに集中したのかな。
でも、結局は既存エネミーの強化だよね?新モブいないよね?
なんか「うわ、こいつつっええ」みたいなゲーム体験を1周目からしたかった気がする。
ちょっと残念。

召喚獣バトルは面白く無すぎて辛かった。特にQTEに至ってはどこに需要があるんだろう。
特にタイタン戦とバハムート戦、本当に「つまらない。早く終わってくれ」以外の感情が無かった。
ただ映像と演出は力が入っていたと思う。
not for me.

⑤その他。言いたいことをあれこれ。
上に書いたように
「基本は『映画』を見て、アクションの部分は操作を楽しんでくれ!」
というゲームなのに、終盤のストーリーが微妙なのは魅力に欠けるなぁと思った。
「お前がストーリー理解できていないだけだろ!」って言われたらそうなのかもしれないけれど、
なんかウォールード編に入ってリズム変わったと感じたんだよなぁ。
ちょっと無理矢理気味にジルとのロマンスが始まったり、
(ここで「あ、こいつヒロインする気あったんだ」って思った)
なんか急にジョシュアに殴られて
「クライブ!なんでも背負うのは本当に悪いところだぞ!」「でも決めたんだ。俺は戦うって」「本当だね?」「ああ」「......ならいい」
ならいいの!!??
そんな一言で納得するのに、急に兄者殴ったの!!??そんな弟に育てた覚えないけど!!??
みたいな兄と弟の衝突を急に見せられたり。
なんか「ここまでとアルテマ編を繋ぎます」感と「やりたかったシーンを出します」感があったり。
この「なんか違うんだよなぁ」って感覚は『ストーリーが微妙』と言ってしまう。

ミニマップ。
個人的には無い方が好き。オフラインのRPGだし。
ミニマップがあるとミニマップしか見なっちゃう自覚あるので、無くしてくれて助かった。
おかげでいくつかのマップは地図見ないでも走れるよ。
「没入度が下がる」という言い分は正しいと思う。
(画面上に表示されるクエストマーカーと距離も没入度下がると思うんですけど、
開発時にどう折り合いつけたんですかね)
ただ、せめて方位磁石はあっても良かったんじゃないですかね......。

壮年期で隠れ家に入ったときに、
「マフティーだこれ!!!」ってなった。
壮年期の隠れ家めっちゃ好き。

その他、思い出し次第追記します。

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