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どう進める?町内会のDX

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今回は、町内会のDX化の進め方について調べてみました。


反対されてしまう時の理由や、その反対をどう乗り越えて、どのようにより良い環境を作って行くかについてもご紹介します。


政府が「一億総活躍社会」を掲げて以降、夫婦共働きが標準化し、子育て世代にも地域貢献のための時間の余裕はあまりなくなってしまいました。

『山梨総合研究所「Vol.261-2 活動の現状からみる今後の自治会のあり方とは」(https://www.yafo.or.jp/2020/04/30/12383/)』の記事でも取り上げられていますが、役員の高齢化や担い手不足が進んでいる町内会は多く、活動は岐路に立たされています。

しかし、高齢者だけで効率的な町内会活動ができているというわけではなく、書類は手書き、集計は計算機も決して珍しくはありません。

便利な書類作成用、表計算用のアプリケーションを使える環境にないのですから、それは仕方のないことです。


パソコンに関わらなくても事足りていた世代にとっては、DX化推進を謳われてもピンときませんし、わからないものに関わりたくないと思うのも無理はありません。

しかし、時は金なりとはよく言ったもので、同じ作業を効率よく短い時間で行えるのであれば、利用するに越したことはないはずです。

そのためには、高齢者やパソコンに強くない人たちにも、便利な機能を知ってもらい、町内会活動に役立ててもらう方が有益と言えるでしょう。

そこで今回は、町内会でDX化を進めるためのポイントをご紹介します。

DX化を進めたくないことには理由がある?

一度覚えてしまえば、これからの作業が楽になることは目に見えているはずのDX化……それなのに、なかなか導入が進まないのは理由があるはずです。

町内会でパソコンを持っていないなどの設備的な理由もあるかもしれませんが、ここでは特に心理的な部分を考えてみたいと思います。

DX化を快く思わない人の心の中には、どんな気持ちが隠されているのでしょうか。

その理由を考えてみましょう。

  • パソコンに関わってこなかったから
    自分自身がパソコンでの作業を求められなかった、もしくはパソコンが必要な仕事ではなかったなどの理由で、パソコン操作に対して抵抗感を持っている人は少なくありません。
    よくわからないパソコンでの作業を一から覚えるよりも、これまでのやり方で作業をした方が、時間はかかっても、ご本人としては楽なのでしょう。

  • 新しいことを覚えたくないから
    年齢を重ねると、新しいことを覚えるのがだんだんと面倒になって行きます。説明を受けたその場で覚えたと思っても、実際に1人でパソコンを扱い始めたらできなかったなどということも、誰にでもよくある話です。教えてくれる人がいつでもそこにいてくれるのであればいいのでしょうが、そうもいきません。そんなことで作業が頓挫するくらいなら、時間と労力がかかっても、自分がやりやすい方法で作業をする方がいいと思ってしまうのでしょう。

  • 今までのやり方を変えたくないから
    長い間の習慣とは変えにくいもので、自分も前の人から教わっている通りにやっているだけという方も少なくありません。
    いずれどこかのタイミングで、もっと効率的なやり方に変えようと思っていたけれど、忙しいためにそのタイミングを毎年毎年逸しているというのもよくある話です。
    手作業であれば、自分の家に持ち帰って行うこともできますし、その場にいる誰かに手伝ってもらうことも可能な、便利な面があることもまた確かなのです。
    そのような理由も手伝って、結果的にやり方は変わらないのかもしれません。

  • 活動の中に「見える化」できていない・したくないことがあるから
    町内会は、長きに渡る地域の歴史の中で、住人同士の関わりを見守り、衛生美化や消防防災活動、公園を含む公共インフラの維持管理などに努めてきました。
    しかし、業務によってはマニュアル化がされていないことも多く、暗黙の了解や口伝で後継者に引き継がれているものもあります。
    DX化は、そういった明確ではない、もやもやしたものを見える化するタイミングとしても、適しています。
    しかし、町内会によってははっきりさせたくないことや、はっきりさせることでややこしくなることも事実です。
    そういった、内部の事情に詳しい人は、流れが明らかになりやすいDX化にはあまり良い顔をしないと考えられます。

DX化を進めるためには?

しかし、今の高齢者がいつまでも健康でいるわけではありません。

町内会での業務を若手に引き継ぎ、これからの時間を有意義に過ごしてもらうためにも、簡略化できる作業を早段階からピックアップし、改善していくことも必要です。

ここで、どのような手順で町内会のDX化を推進するかを考えてみました。

  • 説明会を開催する
    ある日急に「町内会の作業にパソコンを導入します!」と言っても、パソコンに疎い役員さんには戸惑いと抵抗感ばかりが生まれます。
    そこで、どのような作業にパソコンを用いるのか、そのことでどんなメリットがあるのかを丁寧に示しましょう。
    例えば、「役員に配る封筒や手紙は、パソコンに入力しておき、必要な時に出力するように変える」「予算の管理は表計算ソフトを用いる」ことで、ご家族と過ごす時間や、趣味に使える時間が増えることが予想されます。

  • 実際に触ってもらう
    パソコンを用意して、自由に触ってもらえる環境を作りましょう。
    自治体でパソコンや講師となる人材を用意している場合もありますので、まずは尋ねてみると良いでしょう。
    定期的なパソコン教室が開催できるのが理想的です。
    初めてパソコンに触れる人にとっては、「このキーは押してもいいのか」「これを触ると壊れてしまうんじゃないか」など、ひとつひとつの作業がまさしくおっかなびっくりです。
    実際にはそのようなことはありませんので、練習用の題材を十分に用意して、たくさん失敗してもらい、徐々に操作を掴んでもらうと良いでしょう。
    操作に慣れてきたら、文書作成ソフトや表計算ソフトなど、ごく簡単な入力をすると、感覚がつかめます。

  • 作ったもので成果を出す
    実際に、町内会での作業の一部を、パソコンを利用して使って行ってみましょう。
    例えば、各部内での日々の会計管理はいかがでしょうか。
    項目や数値の入力と、ごく簡単な関数だけを使って、執行額や残額を計算できます。
    実際にデータを積み重ねていくことで、達成感が味わえます。

  • 役員会などで報告をする
    作った表を、役員会の資料として使ってみましょう。
    パソコン操作に携わった役員さんが、しっかりと入力スキルを付けていることに、皆さんが驚くはずです。
    次回の資料もパソコンで作ってみたいと思う方が増えるでしょう。
    また、自分も一緒にパソコンの勉強をしてみたいと挙手する人も出てくるかも知れません。

  • 覚悟を持って推進する
    DX化推進の際は、役員さんから抵抗感を持たれないよう、ソフトに話を進めていきます。
    しかし、話を聴いただけで終わりになっては意味がありません。
    目標をDX化と置いたからには、導入を進める側の人間は、覚悟を持って頑なになる必要があることも重要です。

それでもDX化推進を拒まれる時

しかし、そこまでDX化のための準備を進めても、どうしてもこれまでのやり方が良いという役員さんもおられることでしょう。

そんな時、どうやって理解を求めるのが良いでしょうか。


  • メリットを理解してもらう
    先ほどの内容でも触れましたが、DX化によって役員さんが得られるメリットを提示し、協力を仰ぎましょう。
    例えば、活動に必要なちょっとした調べ物も、インターネットを利用すればすぐに手に入ります。
    また、町内会でのパソコン教室を通し、YouTubeなども楽しめるようになれば、毎日の生活でもパソコンを楽しんで使っていただけるのではないでしょうか。

  • 成功体験をする
    また、成功体験をしてもらうのも効果的です。
    苦労はしたものの、計算式を入れて自分で作った見やすい予算書が役員に配布すれば、「パソコンを使える人」として見る目が変わるかもしれません。
    また、表計算ソフトの場合、表の中の数値だけを消せば、翌年も同じ表を使えます。
    担当者が変わったとしても、数値を入力するだけで、整えられた予算書が出来上がるわけですから、手書き手計算の時よりも効率出来できれいな票が出来上がります。

  • 町内会長に味方になってもらう
    町内会長の口から、DX化を推進することを話してもらうのも大きな効果を発揮します。
    組織の長の言葉は重いものです。
    町内会の今後の方針として示されれば、役員さんも受け入れてくれるかもしれません。

まとめ~町内会でDX化を推進するための基盤を作ろう

誰しも、経験のない活動を始めるのは億劫ですし、慣れ親しんだ作業を新しいやり方に変えていくことは、容易ではありません。

パソコンの操作に不安を抱くくらいなら、無理に導入しなくてもいいのでは……そんな風に考えてしまうこともあるでしょう。

しかし、変革を行う時には、抵抗は必ずついてくるものであり、導入すると決めたからには、毅然とした態度で臨み続ける努力も必要です。

折り合いを付けながら、覚悟を決めてDX化を推進しましょう。


なお、最後に町内会でのDX化推進事業を行っている自治体をご紹介します。

神奈川県横浜市磯子区では、自治会町内会などのICT機器購入に係る費用を一部補助する「自治会町内会活動デジタル化支援」が実施されています。

(参考:磯子区「自治会町内会活動デジタル化支援」https://www.city.yokohama.lg.jp/isogo/kurashi/kyodo_manabi/kyodo_shien/jichichou/ict.html

ほかにも、北海道札幌市では「町内会デジタル活用促進補助金」が策定され、町内会のデジタル化に係る環境整備のための補助をおこなっています。

(参考:札幌市「町内会デジタル活用促進補助金」

https://www.city.sapporo.jp/shimin/shinko/chounaikai/hint/digital_top.html

皆さんの町の自治体でも、町内会のDX化のための補助金がないか、調べて見ると良いかもしれません。

自治体がハード面・ソフト面での具体的な対策を行い、町内会のDX化を促進すれば、地域の活性化も大きく進展するのではないでしょうか。

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