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1ミリずつで、大丈夫

ヨガを習い始めた。
近所で早朝にヨガ教室が開かれていると聞いて、夫と二人で通っている。

早朝の静かな時間に優雅なひととき……と言いたいところだが、体のかたい私にはとてもハードなひとときだ。

あぐらのまま両手を前にスーッと伸ばして、額を床につける、というポーズがあるのだが、ほとんど前屈できない。チラリと私の姿を見た夫に「新橋の酔っ払いのポーズ」と名付けられたりしている。

それでもやっぱり、鳥の声と、ヤギとニワトリの鳴き声を聞きながら、静かに自分と向き合う時間というのはかけがえのないもの。教室が終わった後はハーブティを飲みながらおしゃべりをして、「良い1日を!」と声を掛け合いそれぞれの日常へ戻っていく。なんともやんばるらしい。
(*やんばる…沖縄北部の、山々とした地域一帯の呼び方)

「1ミリずつで、大丈夫です」という先生の言葉が耳に残っている。
指先を、1ミリずつでもほんの少しでもいいから、伸ばそうと意識していくことが大切。
そうか、ほんの少しでもいいんだ、と、何もかも許されたような朝だった。

さて明日もヨガの日。1ミリずつ、伸びたらいいな。

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