【Around C】Piano Improvisation 20210116

友人のSuiho Bewigさん(通称 Suiちゃん)と、身体と音楽との関係性についての話題を交わし始めている。彼女は岐阜県郡上市に暮らしながら【フェルデンクライスメソッド】を通したワークショップ/レッスンを行っている。妻がお世話になっている同市の「石徹白洋品店」のスタッフでもあり、出会って以来このフィジカルメソッドについては気になっている。タイミングというのもあるだろう。今日は初めて、ほんの序の口のところではあるが、自分の身体の堅さと脱力へのアドバイスを受けることができた。そして時間を終えて一人になった後、ピアノの音にもどんな変化が見られるかとポツポツと鍵盤を叩く。これからも経過をチェックして行こうと思う。

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もう15年以上も前の話になってしまうけれど、いつも忘れることのない楽器と身体の関係性についてのエピソードを。

僕は若い時分、今も長くお世話になっているピアノ調律師の吉川さん〈岐阜県岐阜市〉からピアノ椅子の交換を勧められたことがあった。こっちの方がいいよと。その時はそれほど深く考えず勧めに応じたのだが、以後に自分の「音」と「フォーム」が着実に改善されて行った。演奏自体が直に上達したのではなく、《床→椅子→お尻→背中→肩→腕→指先→鍵盤》を繋ぐ、力の伝達の効率が良くなったと言うのが正しい。それまでは必要な分の力が身体の内外に分散してしまっていたらしい。楽になって愕然とした。楽器の周辺環境と身体バランスの大切さを思い知らされる体験だった。

調律師の吉川さんはご自身がピアノ演奏に長けた方でもあり、毎度の調律後のチェックのためにサラっと弾いてくださる「美しい音」が日頃からとても印象的。僕はいつも遠巻きにレッスンを受けているようなものと、今でもよく感じている。

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