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間違えても歌うことー「エール!」La Famille Bélier



フランスの田舎町
酪農一家は 高校生の長女ポーラ以外
全員耳が聴こえない



美しく陽気な母
市長選に立候補までしちゃう
熱血漢の父
ませた弟

みんな、ポーラをあてにしてる



パリの音楽学校の
オーディションを受けることを
勧める音楽教師


初めてのレッスンで 間違えたと
歌うのをやめてしまう彼女に
彼が告げる


「練習とは 間違えても歌うこと」



ポーラの
まだ聴いたことのない自身の声に
驚き戸惑う姿が
とても初々しい。


歌える喜びと夢に
胸をふくらませても

家族は誰も
ポーラの声も歌も
夢も知らない



彼女の中の 怒りを聴き取った
教師のように
家族にも。。。

それは求められる筈もない

『私には役割がある』


悩んだ末に 夢を諦めるポーラ




学校のステージで歌う娘と
拍手を贈る観客

それを見た父は
娘の歌を聴きたいと
彼女の喉元に手を当てて
『歌ってくれ』と言う



じっと 響きを感じとる
確かに聴いたぞという
その顔



間違えても
届かなくても
歌いたい・・・その思いで
歌い続けて 掴んだもの




届いたのは
言葉ではなく「気持ち」

ここまで「伝わったのか」を確認できる家族って
素直に羨ましい



こちらは、情けなくも
我が言葉の不自由さに
イライラするほどねw



この映画
「障害者」と言う言葉は
あらすじの、説明の為にこそ登場するけれど、本編には一切出てこない
(選挙がらみでちょっとだけ。家族を遠巻きに眺める人たちの口からだけ)



聞こえる人と
聞こえない人が
同じ屋根の下に
家族やってるだけ



どこの家にもある“家族問題”は
あなたが、あなたのままで生き抜く為の
たいせつな大切な、舞台装置なの。


「練習とは、間違えても歌うこと」

家族との日々は
毎日が本番


(画像はwebからお借りしました)

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