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メンバーを信じてる。だから自分は強い。──新卒エンジニアが語る「ギフティという環境の心理的安全性」

2022年に新卒でギフティに入社し、Webエンジニアとして活躍する佐藤颯さん。同年の6月には、法人向け事業「giftee for business」の新規プロダクト立ち上げに参画し、いまでは、テックリードとしてメンバーを牽引しています。
 
入社間もない中での、「新規プロダクトを0→1で立ち上げる」という大きな挑戦。要件定義から設計まで、トータルに従事し、右も左も分からない中で壁打ちを繰り返しながら、日々少しずつ、事業を前に進めていきました。

そんな佐藤さんへの、他メンバーからの評価は「度胸がある」「臆せずなんでもやる」というもの。それに対し佐藤さんは「『度胸』があるのではなく、ギフティという環境を『信頼』しているだけ」と答えます。
 
佐藤さんの仕事に向き合う姿勢、またギフティに入社した経緯、エンジニアのやりがいなどについて、インタビューを通じて話を伺いました。
 
〈プロフィール 佐藤 颯(さとう はやと)〉
大阪大学大学院情報科学研究科卒業。2022年に、ギフティに新卒で入社。法人向け流通事業「giftee for business」所属のエンジニアとして、入社3カ月目から新規プロダクトの立ち上げフェーズに企画からアサイン。企画会議のファシリテーション、プロダクトの責務、MVP検討、アーキテクチャ検討、技術選定など上流から関わり、5人チームでスクラムでの開発を行い、8月に1stリリース。現在は2ndフェーズのリリースに向け開発を行う。2023年度行動指針賞を受賞。

コードを1行も書かなかった2カ月間。ただ壁打ちを繰り返した。

──まずはキャリアについてお伺いします。大学院時代には、AIや機械学習について学んでいたそうですが、なぜWebエンジニアの道に進まれたのですか。

純粋に、「ものづくりがしたい」と思ったんです。機械学習などの分野も興味があって選んだのですが、研究を進めていくうちに、数人の査読者に認められる論文を書くより、多くの人に実世界で使ってもらえるものを作りたい、と思うようになりました。 

作ったものがいろんな人に使われて、それが当たり前になって、いつの間にかインフラになっている。そういうものづくりをやりたいと。単純に研究テーマが見つからなかった、というのもあるんですけど(笑)

 そういう中で、中学からプログラミングをやっていたこともあり、漠然とWebエンジニアという職が視野に入って来ました。Webの側面から、ものを作っていく。それって楽しいんじゃないかと。たとえば、車を作ったり、ロボットを作ったり、「かたちあるもの」を作るという選択肢もあったのですが、どこかのパーツを作るとか、「全体の一部」としてしか携われない気がしていました。

 一方でWebだと、少人数ですべてが完結したりする。それに、Webのいいところは「スケール性」が高いという点。一回サービスがリリースされると、Webにアクセスしさえすれば、日本中、世界中で、使われるようになる。物質的なもの、ハードウェアよりは爆発力があって、よりインフラになりやすい。 

そのような気持ちを持っている中で、ギフティと出会いました。最初は正直名前も知らなかったんですけど、担当者の方が言った言葉が頭に残ったんです。それは「ギフトは、関係者全員が幸せになる」というもの。もらった人はもちろん、送った人も幸せになる。それがすごくいい領域だなと思い、入社を決めました。 

──そのようにしてギフティに入社し、間もなくエンジニアとして新規プロダクトの立ち上げに参画することになったと。

 はい、6月のころでした。ギフトを簡単にメールで一括配信できるシステムを作ろう、というもので。これまでまともにやったことのなかった、要件定義や設計など、プロダクトの根幹に関わるような工程に携わることになりました。2カ月ほどの期間だったんですけど、そのあいだ、エンジニアなのに一行もコードを書かなかったんです(笑) 

具体的には、「このプロダクトだったら、こういうデータベースの設計がいいんじゃないか」「APIはこれが想定されるから、こんな設計がいいのでは」と考えたり、「このプロダクトって、何のためにあるんだっけ」「実際どういうケースで使われるんだろう」など、そもそもの部分を整理したり。本当にトータルで関わる感じでした。 

いままではコードを書いたりと、プログラミングの経験自体はありましたが、そういう大元の、いわゆる上流の工程に関しては、全く経験も知識もありませんでした。だからわからないなりに、たくさん壁打ちをして、とにかくアウトプットの数を重ねていく。そうやって、プロダクトの全体像をちょっとずつ具体的にしていきました。 

そして、その年の9月にプロダクトをリリース。いま僕が、それに一番詳しいという理由で、テックリードとしてチームをまとめています。

「誰」が言うか、ではなく「何」を言うか。ギフティメンバーという環境を信頼する理由。

──Webエンジニアがコードを書かない2カ月間…。右も左もわからない中で、どのような工夫をして、進めていったのですか。

やっぱり壁打ち、というか、とにかく人にたくさん聞いて、なんでもやってみるということですね。新卒なんで(笑)。僕って、他の方の評価で「なんでもやる」とか「度胸がある」みたいに言われるんですけど、僕は単純に、ギフティという環境が心理的安全性の高い場所だから、堂々と仕事ができているだけなんだと思うんですよ。
 
たとえば発言にしても、こちらの言っていることが完全に否定されることはない。「ダメだ」ではなくて、「ここがこうだからダメ」とちゃんと理由を言ってくれるから、論理的で、建設的な議論ができる。発言した内容はちゃんと聞いてもらえるし、考えてもらえる。もし意見を言って、それが論理的で正しいものなら、ちゃんと採用される。そもそも「誰」が発言したかではなく、「何」を発言したかが重視されるので。
 
自信を持って手を挙げれば、適正の中でアサインされますし、仮に僕がなにかやらかしても、責められるわけではなく、しっかり指摘してくれる。環境としての安心感があるんです。

そういう「やってもいい」「言ってもいい」という信頼が、ギフティメンバーに、ギフティ自体にあるから、新卒だった僕も、どんどん聞いて、壁打ちをして、分からないながらに進められたんだと思います。

そもそもギフティでは、本当に幅広く仕事をするので、わからない場面、というのはたくさん出てくる。だからギフティで仕事をしていくには、僕のようなスタンスは必要だと思います。
 
エンジニアでは、言われたとおりにコードを書くだけではなく、要件整理から入って設計、実装まで、本当にチーム一丸となって、トータルで関わる姿勢が求められる。一部ではなく、全工程に関わることになります。

技術的にもインフラからサーバーサイド、フロントエンドと、きっぱり分かれているのではなく、フルスタックに関わることが多く、だから「わからない」といって及び腰にならず、どんどん聞いて、どんどん習得していくのがいいと思います。それはエンジニアにかかわらず、ほかの部署にも言えることだと思います。

──「度胸」ではなく「他者への信頼」と。佐藤さんは自身の仕事に、どのようなやりがいや、楽しみを見出しているのですか。

やっぱり、プロダクトをリリースすることになって、いままでギフティでは提供できなかった価値を提供できるようになる、というところですかね。そのプロダクトによって、ギフティのできることが増えていく。それは楽しいです。
 
僕は「giftee for business」、つまりto B向けのビジネスに携わっているんですが、クライアントさんからの声も嬉しいですね。よく就職活動なんかでは、to Cのほうがお客さんの声を聞きやすいという話があるけれど、to Bのほうが断然聞きやすい。
 
お客さんも仕事でやっているので、真剣にフィードバックをくれたりする。「使いやすい」「工数の削減ができた」とか言われると、嬉しいんです。

──最後ですが、ギフティには今後どんなメンバーに入ってほしいですか。

技術やプロダクトに、ちゃんと興味・関心を持っている人がいいですね。仕事としてやっているだけでなく、自ら積極的に知って、深めようとする姿勢の人。そこがないと、プロダクトマネージャーから「こんな感じのを作ってほしい」と言われたときに「はい」で終わってしまう。

「これで本当にいいの?」という必要な疑問が抜けてしまうんですよね。それって当事者意識とも言える。本当にいいプロダクトを作りたい、とどこまで思っているか。それが重要だと思います。
 
あとは他者をどこまで想えるか、ですかね。エンジニアって、営業の人がどんな悩みを抱えているか知らなくても仕事ができちゃいますよね。逆に営業の人も、エンジニアがどんなことに達成感を感じるか、とか知らないことが多い。

そういう中で、自分が関わってこなかった人にまで想いを馳せられるか。そこが大事だと思います。

(取材・文・撮影・編集:清水 翔太)