ショートショート 私の日常

柚希は「もう、いい加減にして」と思っていた。

たった一ヶ月しか付き合ってないのに彼氏面なんかされたらたまったもんじゃない。

世間によくあるじゃない。使用期間ってやつ。そう、それなのよ。

えっ、抱かれたから自分の女だって?

バーカじゃないの?

今どきそんなこという男なんていないっちゅーの。

あんなのただのレクレーション的なものでしょ?

江戸時代なんて見てみ?

日常的にあっちこっちでやってて、家に居る子供なんて実際何処の誰の子か解らなかったっていうじゃない。

そんな子供を育てるんだから、偉いっちゃー偉いんだろうけど。まあ、なんていうか、自由過ぎて羨ましい世の中ではあったよね。

だからさあ、あんたも江戸時代の人の子孫なんだから、それ相応の考え方をしなよ。

何回も言うけどさあ、レクレーションだよ、レクレーション。

「ところで、純也。彼女とは最近どうなの?」

「彼女って? あー、あれ? もう知らねーよ」

「なんだよ、その投げ槍な言い方?」

「だってさあ、ありゃービビるよ、マジで」

「は、なんでだよ?」

「私はお姫様の子孫だなんて言ってたくせに、服脱いだらさあ・・・・男だったんだぜ。それも立派なやつ」

「えっ?」

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