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【読書メモ】たった一人の熱狂 見城徹

なぜそこまで仕事に熱狂できるのか?とよく聞かれる。僕の場合は、死の虚しさを紛らわす他ならない。人は誰もが全員、死を背負って生きている。生から死への道は一方通行。仕事とは、後戻りできずに、一方通行で死に向かっている虚しさを紛らわす重要な一要素。

自分にしかできないことに取り組んで、結果を出す。一度結果が出ると仕事は面白くなる。他の人がやっていることをやってもしょうがない。他人ができないことをやる。辛いが、これが仕事の王道。

この世には2種類の人間がいる。圧倒的な努力を続ける人と、途中で努力を放棄する人。できるかできないかではなく、やるかやらないかの差が勝負を決するのだ。

熱狂するものが見つからない。と不満を感じる読者もいるだろう。たとえば今は熱狂するものを見つからず、不本意な仕事しかないとしても、まだ仕事に追われる生活のほうがいい。人生に空白を作らず、岩盤に爪を立ててあがいているうちに、いつかきっと熱狂できる仕事に出会えるはず。

自己検証、自己嫌悪、自己否定。この3つがない人間には進歩がない。このうち一番易しいのは自己検証。僕は自己嫌悪を突き詰めるうちに自己否定まで自分を追い込む。

この人を裏切らない。と心に決めた人との信頼関係は、なにがあっても死守する。難関にぶつかったとき、その場から逃げ出したり、ごまかしてはならない。

無難な発言と無難な行動に終始し、リスクを全く取らず安全策に走れば、君が周囲に的を作ることはないだろう。だが、同時に君のキャラクターが際立って引き立つこともない。身を切り、血を噴き出しながら命がけで仕事してこそ、初めて圧倒的結果が出る。キャラクターとブランドを確立するためには、自らの身体の引き出した血で旗を染め、その旗を高々と掲げるしかない。

人脈という言葉ほど嫌いなものはない。僕は人脈を作ろうと思ったことは一度もない。一方癒着というのは圧倒的努力を舌者同士による、ギブアンドテイクである。しかしカードを1枚も持っていない人間が誰かと癒着することは不可能。

感想を伝えるということに無頓着な人とは僕は付き合えない。感想を伝えることは、人間関係の最初の一方。感想を言わなければ、初対面から始まった人間関係が滋味深いものへと発展することはない。さらに言えば誠意はスピード。たとえ短い感想であってもできるだけ早く相手に自分の想いを伝える。スピードこそ、その人と誠意があらわれる。

仕事ができない人間に決まって共通点がある。小さなことや、片隅の人を大事にしないこと。そんな人間に大きな仕事ができるわけない。雑用をいい加減にやったり、人との約束を簡単に破ったり、名も無い人を無下に扱うような人は、大きな結果や成功をつかむことはできない。

豪快に大胆不敵に生きることを美徳とし、小さなことにクヨクヨするなという人がいる。一理あるが、僕はあえて小さなことにクヨクヨしろよと言いたい。成功とステータスを得たとしても、小さな約束を平気で破る人間にだけはなりたくない。

GNO 義理、人情、恩返しこそが仕事において最も大事だと思っている。

自分で汗をかきなさい。手柄は人にあげなさい。そして、それを忘れなさい。この言葉を僕は胸に刻んでいる。我道を行き、安目を売らない。人間の器量はやせ我慢によって決まる。

利益を出さなければ社会貢献なんてできないし、愛する人を幸せにするためにも金は必要、金だけじゃない。というのは自分への言い訳、金が全てだということは僕が仕事を始めるときの前提。それを無理にでも呑み込んで、僕はこの世界での戦いに飛び込んだ。汚れているのは言わずもがな、

人間はスーパーマンではない、哀しみながら、傷つきながら、自分自身と向き合うしかないのだ。苦難に耐えることはあっても、人に安目を売らない。痩せ我慢を通し切る、安目を売って楽をし始めたら、人生はバーゲンセールのように薄っぺらくなってしまう。この身から噴き上がった血液を使って、僕は自分の旗印を染め上げようと思う。血染めの旗を空高く掲げ、死へ向かって決然と歩んでいきたい。行く先は地獄かもしれない。それでもいい。君も僕と一緒に血染めの旗を空高く掲げてみないか。












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