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現代アート展覧会に行く前日に徹夜でヒロアカを見てしまった話

美術館で作品を鑑賞する時に重要なことの1つとして、「よし、美術を見てやるぞ」という自分を奮い立たせるテンションが挙げられると思う。

今日の午後、僕は森美術館のこちらの現代アートの展覧会に行く。

現代アートを「国語」「算数」「理科」「社会」など学校で習う教科にセクション分けし、展示しているそうだ。
現代アートのように難解なものを鑑賞する際、先ほどのテンションの重要度は増す。

何のメタファーなのか?
どんなことへの風刺なのか?
その作品が創られた背景は何か?

こんなに難しいことを考えるためには、自分から分かってやるぞという能動的な姿勢がないといけない。

しかし、僕は昨日の退勤から7時間ぶっ通しで『僕のヒーローアカデミア』のアニメを見てしまった。
なんでも、ジャンプ本誌での『ヒロアカ』は現在最高潮に盛り上がっており、そのムーブに追いついた方がいいと同僚に薦められたからだ。

138話まであるアニメを見るのは流石に気が引けるなと思いつつ、1話を見てみると、これが面白い。
いわゆる王道系で、主人公が成長して、仲間との友情を育み、敵に立ち向かうという内容。
やめるにやめられなくなり、1.5倍速をつかって、現在44話まで見終わった。

しかし、これのおかげで今の僕は、能動的に現代アート分かってやるぞというテンションと「これってこういう意味じゃないのかな」というシニカルなマインドが、「友情」「努力」「勝利」というジャンプ三原則にかき消されてしまった。
「俺、バカだからなかんねえけどさ、そんなの拳で勝負決めたらいいじゃん」という、美術館に行くときのテンションと真逆なものになってしまっている。

では、とりあえず今週末はヒロアカに専念して、美術館は来週末行けばいいじゃないと思われるかもしれないが、そうともいかない。
なぜなら、今日は大学の時から可愛いなと思っていた子と2人で美術館に行くからだ。
「ヒロアカ見ちゃって、今日現代アートを観るテンションじゃなくなったから、ごめんけど、来週末にリスケしてくれない?」なんて、頭のおかしいことが言えるわけがない。

集合時間は13時。テンションを切り替えるにはあと90分を切った。
少しでもアカデミックなマインドに切り替えられたらとnoteを書いてみているが、頭の中では、まだ主人公が敵と勇敢に戦うシーンがエンドレスで流れている。

頼む、頭から出ていってくれ、デク。

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