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謎解き脱出ゲームをして、小学生時代の昼休みのキックベースを思い出した話

サボりにサボって、3週間ぶりの投稿。

昨日、大学時代の友人二人と謎解き脱出ゲームに行ってきた。
僕を含めた二人は初プレイ。
もう一人は1度経験はあるが、全然問題を解けず失敗に終わったらしい。

初心者丸出しの3人のパーティーは、15時からのコースで遊べたらいいなって感じで、14時半に上野に集合しお目当ての店に向かった。
店に着き、受付しようとすると他のプレイヤーの予約でパンパン。
15時からの回ができないとかじゃなく、この時点で本日中のプレイはできなかった。

雑魚パーティーながら「謎解きはやるぞ!」というモチベーションは高かったため、近場にある別の謎解き屋さんをスマホで検索し始めたが、どこも予約が取れない。
土曜日だとはいえ、謎解きがこんなに人気だとは正直思わなかった。

そんな中、友人の一人が16時からプレイできる東武練馬駅が最寄りの謎解き屋さんを見つけた。
「プレイ時間より移動時間の方が長いし、練馬って都会からの脱出じゃん」なんて思いながらも、依然として謎解き脱出ゲームをしたいテンションは高いところで維持していたので、電車を乗り継いで行くことになった。

上野駅から山手線で池袋駅へ。そして東武東上線に乗り換え。
電車が走れば走るほど、万人の頭の中にある「THE 地元」みたいな住宅街が車窓を埋める。
「こんなところで謎解きできるのかよ」なんて言っていると、東武練馬駅に到着。
駅前には、これまた万人の地元にあるような大きめのイオンがあった。

僕たちが向かう謎解き屋さんは、イオンとは線路を挟んで逆サイドにあり、レトロという表現では片付けられないほど年季が入ったスナックアーケードの一角にあった。
「謎解き中に、デカい地震が来たらそれこそ脱出できなそうだな」なんて、小粋なブラックジョークを言いながら店内へと入った。

謎解き脱出ゲームがあったスナックが立ち並ぶアーケード

僕たちがプレイするのは、謎の死を遂げた船長が乗っていた幽霊船からの脱出みたいなコンセプトのゲーム。
制限時間は50分で、ヒントは2回もらえるというルールだった。

やってみるとこれが難しいのなんのって。
この時期に食べるアイスみたいに時間が溶けていった。
それでも3人で協力し、ヒントも使いつつ(お店の方が優しい方で4回ヒントをくれた)、10問くらいある謎を全て解き、なんとか脱出に成功した。

帰りの東上線では、もっぱら感想戦。
「もう少し時間があれば、あの問題はヒントなしでいけたよな」
「あそこの問題解けた時はマジでテンション上がったよね」みたいな話をし池袋駅に着くと、それぞれの帰路へと向かった。

一人になった帰り道。
このゲームで感じた充実感をどこかで感じたことがあるけど、それが何なのかが思い出せずにいた。
この日の夜にやっていたバスケW杯の日本対カーボベルデ戦を観ながら、中学時代の部活で感じた充実感と重ね合わせたけど違う。
高校の時に試験勉強を頑張って、そこそこ良い点数が取れた時の充実感とも違う。

頭の中を支配するこのモヤモヤは今日も続いた。
何をしてもモヤモヤに気を取られ、やろうと思っていた洗濯をせず怠惰に過ごした。

夕方になりテレビをつけると、小学生の頃によく見ていた笑点が流れていた。
アラサーの僕は林家こん平がいた時代の笑点をギリギリ覚えている。
そういえば、「1!2!3!チャラーン!or 1!2!3!ダー!どちらでしょうゲーム」みたいなことを休み時間にしてたな。
回答されたものと逆のものを答えにする、小学生らしいクイズで可愛かったな。

このクイズを思い出した時、このモヤモヤの原因である謎解きの充実感に類似した経験が急にフラッシュバックした。
そうだ。
小学生の頃、20分しかない昼休みに体育館でやっていたキックベースだ!

十分な時間がない中で、いかに楽しめるかを追求したあのキックベース。
数あるボールの中から、状態の良いものを取るため倉庫に走る子。
他のクラスの子にキックベースエリアを取られないように陣取りする子。
短い時間でより点数が入って白熱した試合展開にするために、野球スタイルの4つのベースから、三角ベースに変更する大胆にルールをアレンジする子。

そうやって少しでも多くの時間を捻出し、ルールにアクセントを加えながら汗だくになって遊んだ。
昼休み終了のチャイムが鳴り、体育館から教室まで戻る時には、「キックベースでタッチアップは無しだろ」とか感想を言い合った。

短い時間でのゲーム。
自らミッションを探しての業務遂行。
革新的なアイディア出し。
毒にも薬にもならない感想戦。
謎解き脱出ゲームで感じた充実感は、どれをとっても小学生時代の昼休みのキックベースそのものだった。

我ながら、これは良い例えだなと思った。
モヤモヤが解消された今夜はゆっくり眠れそう。
いや、しっくりくる例えが出せたので、興奮して眠れないかも。

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