昨日のドーナッツと珈琲を
あつあつのドーナッツの旨さは言わずもがなだけど、ほとんどの場合、僕たちが食べるのは冷めたドーナッツだ。
昨日昼間に妻と娘がドーナッツを揚げていた。
揚げたてをもらったらとても美味しかったので、その旨を伝えると二人はたいそう喜んでいた。
多めに揚げたドーナッツはキッチンでラップをかけられた。
休日の朝、普段昼食を取らない僕だが、休日は子どもと一緒に昼食を取ることが多いので、逆に朝食は少なくしなければならない。
40歳を超えたら食事はある程度制限しないといけない。
にもかかわらず。
にもかかわらず、だ。
ラップをかけられたドーナッツを見たら、もう止められない。
それをかじりながら、コーヒーを飲む快楽に抗えない。
ドーナッツの女神(神じゃない)は早起きだから、朝活動するものに微笑む。
魔法の杖みたいなものを振って、そのドーナッツに魔法をかける。
キッチンで、妻と娘が作りしドーナッツに女神が微笑んでいるから、僕は湯を沸かす。
急いでいるときはわざわざコーヒー豆をひく、なんて面倒なことはしない。
ドリップで十分、なんならインスタントでもいい。
あつあつのコーヒーと冷めたドーナッツ。
まもなく夜が明ける春の空を、残っていた星がまたたいて、ようこそ休日朝の最高到達点。
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