見出し画像

ホームの酔っ払いさん

まだホームドアがない時代。
終電間近のホームで、ほとんど人がいない時間に、
全盲と思われる酔っ払いさんが一人で歩いていた。

リュックのチャックが全開で、
黄色い線の上を千鳥足で歩いている。

少しずつ黄色い線から離れていて
なんだか気になって見守っていると、
やっぱり線路に向かって歩き出した。

止めて、
リュックの蓋が空いている事を伝えて、
閉めて大丈夫との事だったので、閉めて、
ホームから離脱するまで見守った。

後日、知人にこんな事があったと話すと、
「それは危なかったね!止めてよかったね!」
で終わると思ったら

「素手でリュック触ったの?
 もしもその後その人がホームから落ちて、
 リュックサックの指紋調査になったら、
 突き落とした人って疑われるよ!どうするのよ!?」

と言われた!

私は持ち合わせていない発想だったので、
とても感心した記憶がある。

あの方は無事帰れたのかなぁ
今はホームドアがバッチリだから酔っ払っても安心です♪
でもリュックの盗難には注意です!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?