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【漫画感想】「予言のナユタ」 少年が大人になる成長物語

読み切り漫画「予言のナユタ」の感想を書きました。
予言のナユタって、主人公が大人になる通過儀礼を行う成長物語なのかなと思いました。

ジャンプ公式YouTubeで、無料のボイスコミックという媒体で見ました。動画は前後編に分かれています。
藤本先生の読み切り「ルックバック」が面白かったので他の読み切りをみたくて辿り着きました。

内容の個人的要約


ナユタが予言では「死を運ぶ存在」で、周囲の人々はナユタを殺そうとする。ナユタは血をわけた妹であるから、主人公であるナユタの兄は何としても守ろうとする。

ナユタが動物を殺して持ってくるのは「空腹の主人公が我慢して、食べ物を大食いの妹ナユタにいつも譲ってあげてるから」だったと気づく

そして今までずっと甘やかしてきたナユタを、主人公がちゃんと「人に迷惑かけるのはいけないことだ!」と叱ったら、ナユタは大泣きした。…けれど。
ナユタをおんぶして帰って、主人公はこれからはナユタと何とかうまくやっていけそうだと感じる。
ナユタはどう接すればわからないところもあるけれど、「ただの女の子で妹なんだ」と感じる主人公。

知り合いのいない遠いところに引っ越して、二人で暮らす主人公とナユタ

……という話


少年が父性を得る通過儀礼の話

「予言のナユタ」は少年が父性を得て大人になる通過儀礼の話だと思いました。主人公の成長物語ですね。

ナユタの兄である主人公は、いままで母性でナユタを接してきた(いいよいいよとなんでも許して受け止めてあげる優しさ)

最後はナユタを毅然とした態度で叱ることでいい関係になる。
これは父性を示したからだといえる(ダメなことはダメだと、相手のためを思って厳しく啓蒙する優しさ)

だからこれは通過儀礼というか、少年が大人になる父性を会得するまでの話なのかなと思った。

主人公の優しさって、優しいお兄ちゃんっていうよりは「ありのままのあなたでいいよ」っていう母性なのだと感じる。
何をしでかしても怒らない、優しく包み込んであげる。そういう優しさでナユタに接していた。

だから叱る、ということを行った主人公は父性を得たんだと。

それでナユタは泣いてしまったけども、主人公は「今まで俺はナユタのことを叱ったことはなかった」って言ってて、叱るということは、相手とちゃんと向き合うってことかもしれないと思った。

父性を得た話だと思った。少年が父性を得る話。

だから、この漫画はバトルも何もない話だけど「妹によって兄が一人前に成長する話」といえると感じた。心の成長物語なんだと。

……えっと「主人公主人公」って言ってますが、主人公の名前は「ケンジ」です皆さん。
私は思い出せなくて動画見返しましたけど、皆さんはぜひ覚えて帰ってください。

「予言のナユタ」は、ケンジが父性を得る通過儀礼を行う成長物語だと思いました。


#漫画 #感想 #予言のナユタ #ネタバレ

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