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2024/06/03の日経新聞を読んで

中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が2日、月の裏側への軟着陸に成功した。国営新華社が伝えた。地球と通信しにくい裏側は表側より着陸が難しい。中国が米国などに先行して情報を集めれば、月面開発や安全保障において優位に立つ可能性がある。記事を要約すると共に所感を述べたい。

  • 中国は19年に嫦娥4号を世界で初めて月の裏側に軟着陸させた実績を持つ。

  • 20年には嫦娥5号で米国、旧ソ連に次ぐ3カ国目として44年ぶりに月の土壌サンプルの持ち帰りに成功しており、今回の取り組みにつなげた。

  • 中国メディアによると、中国は無人月面探査機を26年ごろと、28年ごろに打ち上げ、30年までに月面に宇宙飛行士を送り込む計画。

  • 将来の基地建設に向けた地質調査をするため、世界各国は探査機を相次ぎ着陸させる計画だが、主戦場は月の表側だ。

  • 月には水資源のほかに核融合発電の燃料となる「ヘリウム3」や、建材などに使えるアルミニウムやチタンといった金属がある。

  • 中国が裏側を狙うのは世界初の成果を出すことで国威発揚につなげるほか、月の開発を有利に進めるために裏側にある資源などの情報を集める狙いがあるとみられる。

  • 日米欧は中国が月の裏側に軍事基地をつくろうとしているのではないかと警戒する。

  • 地球の上空を飛ぶ軍事衛星なら地表からミサイルを撃って破壊できる。

  • 日米陣営は民間の力も生かす。月面輸送サービスの構築を目指す日本のispaceは4月、小型人工衛星の製造を手掛ける米企業と中継用衛星の設計・製造で連携すると公表した。

  • 26年に裏側への探査機着陸を計画する。

【所感】

宇宙は浪漫である。中国の宇宙進出が顕著であり、月の裏側へと無人月面探査機を着陸させた。中国が狙うのは国威発揚よりも、いかに米国よりも先に月の裏側に軍事基地を建設できるかである。月の裏側に軍事基地の建設が実現すれば、日本も西側諸国も大変な脅威になる。月の裏側からミサイル攻撃をされても、裏側だと、こちらからの攻撃が難しい。日本の宇宙飛行士が正式に採用されることになったアルテミス計画を始め、世界の競争は激化する。宇宙は浪漫ではあるものの、その裏は非常に混沌としている。宇宙政策には引き続き注目したい。

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