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2023/05/02の日経を読んで

ロシアの支配地域奪回を狙うウクライナの大規模反転攻勢が5月にも始まりそうである。欧米諸国は230両の戦車など供与予定のほぼ全てをウクライナに引き渡した。ロシアは塹壕など1,000キロを超える防衛戦を築き支配地域の維持を目指す。反攻の成否は西側と中露など権威主義陣営の勢力争いの行方も左右する。記事を要約すると共に所感を述べたい。

航空戦力が不足するウクライナ軍
  • 西側諸国から戦車230両、装甲車1,550両に加えて大量の弾薬がウクライナに到着した

  • ウクライナの保有戦車は旧ソ連製と合わせて1,000両に達した。

  • 防衛戦突破の切り札になるのはレオパルト2などの西側の主力戦車と先端装備で高度な作戦を進められるように訓練された部隊である

  • 編成する9以上の装甲旅団の訓練を終えた

  • ロシアはウクライナに比べて装備や部隊の作戦遂行能力では全体として劣るが、戦車などの保有数ではウクライナの倍以上とされ、量で質をカバーする戦略を描く。

  • ウクライナ軍は士気で劣るロシア軍内にSNSなどで不安を広げる「認知戦」を展開して総崩れに導く作戦を描く

  • ウクライナ軍の不安要素は空軍の戦闘力である。空軍機の保有数ではロシア軍が優位にある。

  • ウクライナ軍は米国の長距離地対空ミサイル「パトリオット」の配備を急ぐが、大量の誘導爆弾を全て撃ち落とすのは困難である。

  • 長射程の攻撃能力を持つ米戦闘機「F16」を送るように働きかけているがバイデン政権は供与には慎重である

欧米諸国の最新鋭戦車230両全てがついに実戦投入される。ウクライナにとって救世主となってほしい。そうはいっても、日経の記事でもあるように航空戦力に乏しいのは致命的である。制空圏を制すものが現代では覇者となる。宇サ電領域もそうではあるが、制空圏を取らねば奪還は難しい。ロシアは第五世代戦闘機のSu-57を保有しているし、核使用もちらつかせるだろう。ウクライナの今後の動向には引き続き注目したい。


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