2024/06/28の日経新聞を読んで

住宅ローンの新規実行額で上位のauじぶん銀行は7月から、変動型の最優遇金利を引き上げる。最優遇金利の引き上げは同行が2015年末に住宅ローンに参入して以来、初めてとなる。金利引き上げの波が、借り手の多い変動型にも及んできた。記事を要約すると共に所感を述べたい。

• auじぶん銀が7月に引き上げるのは新規契約者向けの最優遇金利で、0.01%引き上げ0.329%とする。

• 他行からの借り換えの顧客に提示する金利も0.021%上げ、0.319%に設定する。

• 既存の契約者に適用する変動型の基準金利は今回は動かさない。

• auじぶん銀は他行比で低い水準の金利を提示してきた。

• 固定型よりも金利が低いため、住宅購入者の人気も高く、約7割が変動型を選ぶとされている。

• こうした状況下での金利引き上げは住宅ローン市場の転換点といえる動きとなる。

• auじぶん銀は年間の住宅ローンの実行額が1兆円を超え、3メガ銀に匹敵する存在感がある。

• 田中健二社長は日本経済新聞の取材に、日銀が今後利上げに踏み切れば変動型の基準金利を引き上げると明言しており、最優遇金利もさらに上がる可能性が高い。

【所感】
この時が来てしまったかというのが率直な見解。auじぶん銀行といえば、数あるネット銀行の中で最も金利が低く、団信も充実しており、人気ランキングでは常にトップに君臨していた。その王者が7月からついに新規契約者向けの最優遇金利を0.01%引き上げると言う。既存の変動の契約者は基準金利は動かさないそう。春には住信SBIが変動金利の引上げを発表して、話題になった。そして今日は王者auじぶん銀行が0.01%ではあるものの7月からの引上げを発表した。田中社長は日銀が今後利上げに踏み切れば変動型の基準金利を更に引き上げると言う。まだまだ実際のところ固定より圧倒的に変動の方が金利は低い。しかし、このニュースは固定型を選んでいた人達にとってはメシウマだろう。これが上昇の狼煙になって、波及しないで欲しいと祈るばかりである。