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カプセル投下後のはやぶさ2 


はやぶさ2のカプセルリターン後は?

 はやぶさ2のイトカワからのカプセルリターン後は別の小惑星へとありますが、どうなったか気になっていませんでしたか?
 次の任務(拡張ミッション)に向かって旅立ったのです。次の任務とは次なる小惑星1998 KY26から新たなサンプルを持ち帰ることです。
 横浜市区民活動センターでの勉強会で「次の目的地に向けて旅立った」と説明すると、「次の目的地はどこ?」の疑問に回答するという宿題が与えられました。

勉強会資料

次の目的地は小惑星1998 KY26

 イオンエンジンの燃料が約半分程度が残るので、残りの燃料で可能なミッションが検討されました。
 候補は2001 AV43と1998 KY26。最終的に拡張ミッションの目的地として選ばれたのは、小惑星「1998 KY26」でした。

最初に、この残燃料を使って到達できる天体を探索した結果、354個という数の天体が候補としてあることが分かりました。
次に、天体到達に必要な軌道制御量や、対象天体の軌道確定度、探査機運用の成立性など工学的な観点と、対象天体の大きさや自転速度、タイプなど、理学的興味の観点からランク付けを行って精査した結果、最終的に2001 AV43と1998 KY26という2天体まで絞り込みました(図1)。

「はやぶさ2」の地球帰還後の
拡張ミッション
JAXA

https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20200731_exm/

https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20221228_ts4/

イオンエンジンとは

 ロケットの飛行の原理は燃料を噴射することで、その反対方向に飛ぶのです。燃料を燃やして出るガスが多いほど、その排気速度が速いほど強い力で飛ぶのです。
 イオンエンジンは燃料を少なく、排気速度を速めて、燃料の消費を抑える特徴を持つエンジンです。
 ● 化学ロケット(燃料・酸化剤の組み合わせ): 秒速2.5~4.5km
   あっというまに燃料がなくなり、ほとんどの時間は惰性で飛行。
 ● 電気ロケット(化学ロケットの10倍近い) : 秒速30km
   燃料を節約しながら、じわじわとスピードアップ!
   噴射エネルギーは太陽電池で得る。

最後に

 2009年、民主党政権による事業仕分けでは税金を投入した効果が見えないと酷評されました。故障や燃料漏れ、数カ月にわたる行方不明を経て、2010年6月13日、満身創痍の初代はやぶさが帰還しました。
 科学予算の優先順位が国民の人気で決まった感がありますが、はやぶさ2の予算が決定、2014年に打ち上げ、ミッションをやり遂げてくれました。
 イオンエンジンは中核技術が他国流出がコントロールされている状況で、NASA、欧州宇宙機関、SpaceX社に匹敵する独自技術で開発されています。
 勉強会ではやぶさ2について説明すると、誰もが興味を示しました。
直前まで、何も気にしてなかった人たちでも、話題を持ち出すと関心を示してくれます。
 はやぶさ2および日本の宇宙科学研究の予算が無駄とは思っていません。新たなミッションの成功は誰もが願っています。


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